ビロードのうさぎ(マージェリィ・W・ビアンコ/原作 酒井駒子/絵・抄訳 ブロンズ新社)
先週末、うさぎさんが届きました! とは言っても、うさぎはうさぎでも、絵本のうさぎさん。
「The Velveteen rabbit」 このお話は、Margery Williams Bianco(マージェリィ・ウィリアムズ・ビアンコ)が1922年に書いたもので、日本でも1953年に石井桃子さんが訳されて以来、読み継がれてきたお話で・・・ということは、わたしは全然知らなくて・・・昨年、この「ビロードのうさぎ」が新しく出版されたときのエピソードで知って、ぜひこの挿絵で読みたいと思い、ほしい本のリストに入れていました。
でも、まだ買っていないままだったところ、ある方からプレゼントしていただいたんです。 何かの記念日とかではなく、だれかにこの絵本のことを話したこともなかったのに、なんてすてきな偶然!
絵本をくださった方は、何年もお会いできていなくて、先日これまた偶然の再会をした方。 わたしからおねだりしたわけではなく、別の件のお知らせと一緒に送ってくださったんです。
あらすじを語ってしまうのは避けますが、アンデルセンの鉛の兵隊やコッローディのピノキオを思い出すような感じかな。 ある小さなぼうやに、クリスマスに贈られた、ビロードのうさぎに奇跡が起こるお話です。
わたしは奇跡という言葉はあまり好きではないのですが、この場合は、まさにウマのおもちゃの言うところの「子どもべやの魔法」であって、科学的に事実かどうかとかは問題ではないと思います。
「ほんもとうのもの」って、なんだろうというお話です。 大人には小さなころにおもちゃに対して抱いていた気持を思い起こさせる作品だと思います。 現役の子どもたちにも愛されている作品だそうですが、どんなふうに感じられているのでしょうね。
この版は酒井駒子さんによる新たな抄訳で、石井桃子さんの訳されたもとの長さのビロードうさぎに比べてだいぶん短いのですが、元のお話の雰囲気が驚くほどに失われていません。 子どもたちが自分で読むにもちょうどいい分量になっていると思います。 絵も酒井さんで、パステル画が素敵です。 もちろんうさぎもかわいいけど、ぼうやの幼い子どもならではの姿がとてもよくの描かれています、ちょっとレトロなお洋服とかも好き。
わたしが小さなころ、お散歩させてボロボロになって、それでもまだ散歩させてた犬のポーキーちゃんも、ほんとうの犬になったかな? そのままピンク色のわんちゃんだったらビックリですが、ふふふっ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます