時の栞

何を見て、何を思い、どう表現したのか。
私の欠片であるコトバで綴った、私自身の栞です。

長女の泣きかた

2009-08-27 00:29:33 | 心の処方箋
有川浩さんの「阪急電車」か「海の底」という本の、どちらかだということしかわからないけれど、その中に「長女の泣きかただ」というフレーズがあった。

声を出さず、しゃくりあげる。

あぁ、すごくわかる。

ウチも妹が原因でケンカしても、叱られるのは「お姉ちゃん」である私だった。

自分は悪くないのになぜ叱られるのか。

きっと母親は妹のほうが好きなんだ。

子供の頃、「お姉ちゃんなんだから」と叱られるたび、そう思っていた。

お母さんが困るということを分かっているから、声を出して泣けなかった。

言いたいことを半分ココロに押し込めて、必死に歯をくいしばってた。

残りの半分は、途切れ途切れにしゃくりあげながら訴えた。

それでもいつも「お姉ちゃん」は我慢しなければならなかった。

妹は可愛かったけど、少しキライだった。

ある日、お風呂に二人で入ったときに「オマエは捨てられてたのを拾ってきたんだ」と言ったら妹はその場で大泣きした。

母親が飛んできてやっぱり「お姉ちゃん」は叱られた。

でもその時は泣かなかった。


大人になって読んだ本に、下の子が生まれたら上の子をこれまで以上に可愛がろうと書いてあった。

他の本には、下の子が生まれても、上の子はそれまで母をひとりじめ出来てたからあなたの方が幸せなのだと教えようと書いてあった。


うん、そうだよね。

長女でよかった。





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