ユニセフが創立60周年を記念して、ベラルーシで発表したアルバム「子守歌」
(詳しくはこちら)
http://blog.goo.ne.jp/mitsubachimasa/e/2382f78eab0d3851503dadbe252e726a
このCDの収録曲のうちの1曲「お休み、私の小さな花」は2011年に世界文化社が出版した日本語訳の「自分と子どもを放射能から守るには」(ウラジーミル・バベンコ (著), ベラルーシ・ベルラド放射能安全研究所 (著), 今中 哲二 (監修), 辰巳 雅子 (翻訳) )の宣伝用メッセージビデオ動画の音楽として採用された。
この動画はアマゾンのサイトで見られます。
(それにしてもトーダルの声がマーサの顔とかぶさっているというのが・・・奇跡のコラボだわ。)(^^;)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4418113185/sekaibunkacom-22
この楽曲にはプロモーションビデオも製作されている。こちらでぜひご覧ください。
http://www.youtube.com/watch?v=puInaA1v_SY
ちなみにこの中で登場する山猫の役はトーダルが演じている。
http://blog.goo.ne.jp/mitsubachimasa/e/a30be2fc33653ace8e2b96bb780ecb09
ベラルーシ語版「さくらさくら」を歌っているクセニヤ・ミンチャンカはヴォーカルとして登場。
ただ歌詞の内容(子守歌)とプロモーションビデオ(ヨウ素欠乏症撲滅キャンペーン)の内容が合っていないので、ベラルーシ語が分からない人にはあまり意味が通じない。
なのでここで解説。
まず歌詞の意味ですが、翻訳してみました。歌詞の内容は全くヨウ素とは関係ありません。
訳したとき何だか変な感じがしたのだけれど、途中「 」をつけたらうまく通じました。
そうか、ゆりかごを揺らす風が赤ちゃんに向かって話している(歌っている)歌なのね。
「お休み、私の小さな花
かわいい小さい子。」
なしの木の枝に下げられたゆりかごを
風がゆらしながらささやいているよ。
「お母さんは畑で穂をたばねている。
お父さんはうねをたがやしている。
お父さんは一日中働いているから
ゆりかごのそばへ来られない。
お母さんは畑で刈り入れをしているから
おまえを抱いて畑へ行けない。
お休み、私の小さな花
かわいい小さい子。
甘い夢をごらん。
ふしぎな夢をごらん。」
あどけなくほほえんだなら
楽しい夢だったということでしょう
曲は古いベラルーシの音楽に、このアルバムに合わせて民謡風で子守歌風の歌詞をつけたものです。
作詞はアレーシ・カモツキーさん。CD「月と日」収録曲の歌詞をロシア語からベラルーシ語に翻訳した詩人です。
CD「月と日」について詳しくはこちら。
http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/songs/index.html
プロモーションビデオのほうの解説は・・・一言で言うと「ヨウ素をとりましょう。」です。
ベラルーシはもとも風土病でヨウ素欠乏症が多く、チェルノブイリ原発事故後、この風土病のために甲状腺癌が急増したのです。
今でも子どもの80%がヨウ素不足だと言われており、国をあげての「ヨウ素をとりましょう」キャンペーンを行っている国なのです。
そのためベラルーシのユニセフはいくつも「ヨウ素をとりましょう」コマーシャルを製作し、テレビで繰り返し放映しています。
その一環で、このプロモーションビデオが製作された、といういきさつがあります。
手っ取り早く国民にヨウ素を摂取させるために、率先して行っている対策は、食塩に初めからヨウ素を混ぜておく、というものです。
食塩は料理のときに使うので、知らず知らずのうちにヨウ素を摂取していることになる・・・というわけです。
それでは順番にプロモーションビデオの解説をしましょう。
まず 曲の最初で女性が何かしゃべっていますが、これは
「お休み、私の小さな花。かわいい小さい子。なしの木の枝に下げられたゆりかごを風がゆらしながらささやいているよ。」
と話しています。
そして天使の登場。この天使は、未来の母親、そして今授乳中の母親のために体にいいものを探す旅に出ます。
飛んでいった先々でいろんな人(?)に出会います。
ここで女性ボーカルが3人出てきますが、それぞれ歌詞の1番、2番、3番・・・というふうにメインボーカルを分担しています。
この3人は「風の精」です。つまり歌詞に出てくるゆりかごを揺らしている風の役をしています。これが歌になっています。
登場する順にご紹介すると、ラルィサ・グルィバリョワ、タマラ・リシツカヤ、クセニヤ・ミンチャンカです。
クセニヤちゃんはベラルーシ語版「さくらさくら」を歌っている方なので、日本人にはなじみがありますが、ラルィサ・グルィバリョワとタマラ・リシツカヤについてご紹介します。
ラルィサ・グルィバリョワはベラルーシの音楽シーンを代表する実力派歌手。普段はロシア語で歌っています。音楽番組の司会者もしています。歌声はベラルーシの歌手によくある、「口の中に飴玉入れているだろう!」系ですね。
デビュー当時はアイドル歌手扱いだったけど、今は継続して人気のあるベラルーシの歌手です。顔はちょっとエラ張ってるけど、カワイイよね!
タマラ・リシツカヤも普段はロシア語で歌っている歌手。歌手以外にもタレント、司会、さらには執筆活動もしているというベラルーシでは珍しいマルチタレントです。
もっとも「歌手でデビューしたけど、やっている中で歌が一番下手だ。」とも言われております。(^^;)
確かにラルィサ・グルィバリョワとクセニヤちゃんの間に挟まっているとややハスキーな声が、少々下手に聞こえてしまいますけどねえ。
私は個人的にはタマラ・リシツカヤ、好きです。
すごいのは3人の子どもがいるママさんタレントであること。(あ、4人目も生まれたんだっけ?)
とにかくこのまま強気でベラルーシ芸能界で活躍していただきたい。
それからバックボーカルで低い声がサビの部分にかぶさっていますが、これはトーダルの声です。
さて話は戻り・・・天使はどこへ行ったのでしょう?
天使はまず塩をもらうために小人に会います。日本では小人、というと「白雪姫と7人の小人」のように森の中で暮らしているイメージがありますが、ベラルーシでは土の中に住んでいる、というイメージなのです。
さらにベラルーシには海がないので、塩と言えば、岩塩なのです。
そこで地中に住んでいる小人に頼んで、岩塩を採ってもらいました。しかしこの塩にはまだヨウ素が含まれていません。
次に天使が会ったのは美しくも冷たい魔法使い(女)
その周りをターバンを巻いた男(王子様)がぐるぐる回っていますが、何と魔法使いに片思いしているのだそう。(CDについている解説による。)
魔法使いは古い書物に書かれていた秘密、「塩にヨウ素を入れること」を天使に教えます。
そこで天使は海に行き、人魚からヨウ素をもらうことにしました。このときヨウ素が入っている容器の表面に光る文字
「IOD」
が現れますが、これがベラルーシ語でいうところのヨウ素です。
CDについている解説によるとわざわざ「海に住んでいる人魚」となっています。
そう、海がないベラルーシでは人魚は川は湖に住んでいるものなのです。
しかも、日本人がイメージする下半身が魚、とは限らず、ベラルーシの人魚は足があります。人魚と言うより水の妖精のようなイメージです。
このプロモーションビデオに出てくるのも足のある人魚ですね。でもそれだとこの設定の場合、よく分からないので、髪の毛が魚の形になっています。
さて次にベラルーシの森に住む山猫が塩にヨウ素をいれました。(というかギクシャクとした動きでかき混ぜているような・・・)
この山猫の役をトーダルが担当しています。
さらにうさぎが塩とヨウ素を混ぜました。
解説によると
「この塩をぱっと見ただけでは普通の塩と変わりません。(食塩を買う前に)ヨウ素入りの塩かどうか知っておこう。」
だそうです。
そして天使はヨウ素入りの塩を配りに行きました・・・終わり。
・・・って登場するこの三つ編みの女の子は誰なんだ?
解説がありません・・・。
「このプロモーションビデオを見た人が自分自身で考えよう。」
ということなのか?
でもうちの子にこのプロモーションビデオを見せたら
「これは未来のお母さんだ。」
と解説してくれました。
そうか。確かにそうかもしれない。というかそういう気がしてきた。
(でも人魚と初登場しているのはなぜ?)
さて、プロモーションビデオの最後に文字が写っている画面が出てきますが、この文章を翻訳するとこうなります。
「ヨウ素入りの食塩は全ての人に大切なものです。
赤ちゃんに母乳をあげているお母さんにとっても大事なものです。
ユニセフ・グループより」
ユニセフ・グループというのはこのアルバムを作るために結成された音楽グループのことです。このグループがこの曲を演奏したり歌ったりしています。
このグループはこのアルバムを作るためだけに結成されたので、今はアーティストの皆さんそれぞれ自分の音楽活動をしております。
・・・というわけです。
皆様、分かっていただけたでしょうか?
でもやっぱり謎のプロモーションビデオですね。とてもきれいだけど・・・。
(詳しくはこちら)
http://blog.goo.ne.jp/mitsubachimasa/e/2382f78eab0d3851503dadbe252e726a
このCDの収録曲のうちの1曲「お休み、私の小さな花」は2011年に世界文化社が出版した日本語訳の「自分と子どもを放射能から守るには」(ウラジーミル・バベンコ (著), ベラルーシ・ベルラド放射能安全研究所 (著), 今中 哲二 (監修), 辰巳 雅子 (翻訳) )の宣伝用メッセージビデオ動画の音楽として採用された。
この動画はアマゾンのサイトで見られます。
(それにしてもトーダルの声がマーサの顔とかぶさっているというのが・・・奇跡のコラボだわ。)(^^;)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4418113185/sekaibunkacom-22
この楽曲にはプロモーションビデオも製作されている。こちらでぜひご覧ください。
http://www.youtube.com/watch?v=puInaA1v_SY
ちなみにこの中で登場する山猫の役はトーダルが演じている。
http://blog.goo.ne.jp/mitsubachimasa/e/a30be2fc33653ace8e2b96bb780ecb09
ベラルーシ語版「さくらさくら」を歌っているクセニヤ・ミンチャンカはヴォーカルとして登場。
ただ歌詞の内容(子守歌)とプロモーションビデオ(ヨウ素欠乏症撲滅キャンペーン)の内容が合っていないので、ベラルーシ語が分からない人にはあまり意味が通じない。
なのでここで解説。
まず歌詞の意味ですが、翻訳してみました。歌詞の内容は全くヨウ素とは関係ありません。
訳したとき何だか変な感じがしたのだけれど、途中「 」をつけたらうまく通じました。
そうか、ゆりかごを揺らす風が赤ちゃんに向かって話している(歌っている)歌なのね。
「お休み、私の小さな花
かわいい小さい子。」
なしの木の枝に下げられたゆりかごを
風がゆらしながらささやいているよ。
「お母さんは畑で穂をたばねている。
お父さんはうねをたがやしている。
お父さんは一日中働いているから
ゆりかごのそばへ来られない。
お母さんは畑で刈り入れをしているから
おまえを抱いて畑へ行けない。
お休み、私の小さな花
かわいい小さい子。
甘い夢をごらん。
ふしぎな夢をごらん。」
あどけなくほほえんだなら
楽しい夢だったということでしょう
曲は古いベラルーシの音楽に、このアルバムに合わせて民謡風で子守歌風の歌詞をつけたものです。
作詞はアレーシ・カモツキーさん。CD「月と日」収録曲の歌詞をロシア語からベラルーシ語に翻訳した詩人です。
CD「月と日」について詳しくはこちら。
http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/songs/index.html
プロモーションビデオのほうの解説は・・・一言で言うと「ヨウ素をとりましょう。」です。
ベラルーシはもとも風土病でヨウ素欠乏症が多く、チェルノブイリ原発事故後、この風土病のために甲状腺癌が急増したのです。
今でも子どもの80%がヨウ素不足だと言われており、国をあげての「ヨウ素をとりましょう」キャンペーンを行っている国なのです。
そのためベラルーシのユニセフはいくつも「ヨウ素をとりましょう」コマーシャルを製作し、テレビで繰り返し放映しています。
その一環で、このプロモーションビデオが製作された、といういきさつがあります。
手っ取り早く国民にヨウ素を摂取させるために、率先して行っている対策は、食塩に初めからヨウ素を混ぜておく、というものです。
食塩は料理のときに使うので、知らず知らずのうちにヨウ素を摂取していることになる・・・というわけです。
それでは順番にプロモーションビデオの解説をしましょう。
まず 曲の最初で女性が何かしゃべっていますが、これは
「お休み、私の小さな花。かわいい小さい子。なしの木の枝に下げられたゆりかごを風がゆらしながらささやいているよ。」
と話しています。
そして天使の登場。この天使は、未来の母親、そして今授乳中の母親のために体にいいものを探す旅に出ます。
飛んでいった先々でいろんな人(?)に出会います。
ここで女性ボーカルが3人出てきますが、それぞれ歌詞の1番、2番、3番・・・というふうにメインボーカルを分担しています。
この3人は「風の精」です。つまり歌詞に出てくるゆりかごを揺らしている風の役をしています。これが歌になっています。
登場する順にご紹介すると、ラルィサ・グルィバリョワ、タマラ・リシツカヤ、クセニヤ・ミンチャンカです。
クセニヤちゃんはベラルーシ語版「さくらさくら」を歌っている方なので、日本人にはなじみがありますが、ラルィサ・グルィバリョワとタマラ・リシツカヤについてご紹介します。
ラルィサ・グルィバリョワはベラルーシの音楽シーンを代表する実力派歌手。普段はロシア語で歌っています。音楽番組の司会者もしています。歌声はベラルーシの歌手によくある、「口の中に飴玉入れているだろう!」系ですね。
デビュー当時はアイドル歌手扱いだったけど、今は継続して人気のあるベラルーシの歌手です。顔はちょっとエラ張ってるけど、カワイイよね!
タマラ・リシツカヤも普段はロシア語で歌っている歌手。歌手以外にもタレント、司会、さらには執筆活動もしているというベラルーシでは珍しいマルチタレントです。
もっとも「歌手でデビューしたけど、やっている中で歌が一番下手だ。」とも言われております。(^^;)
確かにラルィサ・グルィバリョワとクセニヤちゃんの間に挟まっているとややハスキーな声が、少々下手に聞こえてしまいますけどねえ。
私は個人的にはタマラ・リシツカヤ、好きです。
すごいのは3人の子どもがいるママさんタレントであること。(あ、4人目も生まれたんだっけ?)
とにかくこのまま強気でベラルーシ芸能界で活躍していただきたい。
それからバックボーカルで低い声がサビの部分にかぶさっていますが、これはトーダルの声です。
さて話は戻り・・・天使はどこへ行ったのでしょう?
天使はまず塩をもらうために小人に会います。日本では小人、というと「白雪姫と7人の小人」のように森の中で暮らしているイメージがありますが、ベラルーシでは土の中に住んでいる、というイメージなのです。
さらにベラルーシには海がないので、塩と言えば、岩塩なのです。
そこで地中に住んでいる小人に頼んで、岩塩を採ってもらいました。しかしこの塩にはまだヨウ素が含まれていません。
次に天使が会ったのは美しくも冷たい魔法使い(女)
その周りをターバンを巻いた男(王子様)がぐるぐる回っていますが、何と魔法使いに片思いしているのだそう。(CDについている解説による。)
魔法使いは古い書物に書かれていた秘密、「塩にヨウ素を入れること」を天使に教えます。
そこで天使は海に行き、人魚からヨウ素をもらうことにしました。このときヨウ素が入っている容器の表面に光る文字
「IOD」
が現れますが、これがベラルーシ語でいうところのヨウ素です。
CDについている解説によるとわざわざ「海に住んでいる人魚」となっています。
そう、海がないベラルーシでは人魚は川は湖に住んでいるものなのです。
しかも、日本人がイメージする下半身が魚、とは限らず、ベラルーシの人魚は足があります。人魚と言うより水の妖精のようなイメージです。
このプロモーションビデオに出てくるのも足のある人魚ですね。でもそれだとこの設定の場合、よく分からないので、髪の毛が魚の形になっています。
さて次にベラルーシの森に住む山猫が塩にヨウ素をいれました。(というかギクシャクとした動きでかき混ぜているような・・・)
この山猫の役をトーダルが担当しています。
さらにうさぎが塩とヨウ素を混ぜました。
解説によると
「この塩をぱっと見ただけでは普通の塩と変わりません。(食塩を買う前に)ヨウ素入りの塩かどうか知っておこう。」
だそうです。
そして天使はヨウ素入りの塩を配りに行きました・・・終わり。
・・・って登場するこの三つ編みの女の子は誰なんだ?
解説がありません・・・。
「このプロモーションビデオを見た人が自分自身で考えよう。」
ということなのか?
でもうちの子にこのプロモーションビデオを見せたら
「これは未来のお母さんだ。」
と解説してくれました。
そうか。確かにそうかもしれない。というかそういう気がしてきた。
(でも人魚と初登場しているのはなぜ?)
さて、プロモーションビデオの最後に文字が写っている画面が出てきますが、この文章を翻訳するとこうなります。
「ヨウ素入りの食塩は全ての人に大切なものです。
赤ちゃんに母乳をあげているお母さんにとっても大事なものです。
ユニセフ・グループより」
ユニセフ・グループというのはこのアルバムを作るために結成された音楽グループのことです。このグループがこの曲を演奏したり歌ったりしています。
このグループはこのアルバムを作るためだけに結成されたので、今はアーティストの皆さんそれぞれ自分の音楽活動をしております。
・・・というわけです。
皆様、分かっていただけたでしょうか?
でもやっぱり謎のプロモーションビデオですね。とてもきれいだけど・・・。