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小説・鉄槌のスナイパー・二章・NOー(74)&CG合成

2008-11-10 03:44:04 | 小説・鉄槌のスナイパー(第二章)
小説・鉄槌のスナイパー・二章・NOー(74)&CG合成

そして車は人気のない公園沿いの会社の駐車場に入れて止まった。
「此々は私の知り合いの会社でしてね、いつも張り込みでの時に使わせて貰えるように頼んでありますから心配ありません。この車は蛇の道は蛇ですよ」。
京平はその先を聞くのは止めた。そして二人は帽子を深く被った。
そして手袋をするとゴリラのマスクをポケットに押し込んで懐中電灯を手に車を降り、指定した丸太のベンチへ歩く三河の後ろに着いて行った。
時計を見ると九時、袖から冷たい風が腕に吹き込んで寒さを忘れていた。
そんなせいか散歩する者も誰一人としていなかった。そして林の中を歩いて行くと二人の人影がベンチに座っていた。
それはアベックだった。すると、バイクがバリバリ音をさせて入って来た。
アベックはサッと立つと逃げるように駆け出した。
すると、もう一台のバイクがけたたましい騒音を響かせてやって来て、ベンチの前でエンジンを切った。すると先に来ていた男にペコペコ頭を下げていた。
「どうやら揃ったようですな。行きますか」。
三河は帽子を取るとお面を被って帽子を被った。京平もまだ同様にお面を被ると帽子を被った。そして懐中電灯を構え、銃を手に安全装置を解除して二人に向かった。
すると二人は京平たちの足音に気付いて振り向いた。三河はその瞬間明かりを点けて一人の男の顔に照らした。
「誰だ!中島さんっすか」?
「ああ、中島の使いの者だ。小沢浩と中村幸夫だな」?
「なんだ、おめえ達は。リーダーは何処だよ」。
「そんな者はいないよ、今日は話があってお前達に来て貰った。暴走族を解散しろ。解散しないと災いが降り懸かるぞ」。
「てめえ、面を見せろ。俺とタイマン張ろうってか。そこの!死んでも解散なんかするか、バ~カが」。
「そうか小沢、頼んでも駄目なら。では死んで貰おうかね」。
三河は小沢浩の胸部に引き金を引いた「バスッ」と微かな音がすると小沢の体が吹っ飛んだ。そしてピクリとも動かなかった。それを目の当たりにしたサブリーダーの中村はへなへなと腰を抜かして座り込んだ。すると、股から湯気が上がった。
「や、止めて下さい。こ殺さない出下さい。ああ、ショウベン漏らしちまった。わわわ分かりました、僕が暴走族を解散させますから殺さないで下さい。誓います、解散させますから」。
「小僧、もし嘘だったら痛い思いだけじゃ済まねえぞ」。
京平は男の太股を掠めるように撃った。
「あああ!痛え~っ」。
「黙れっ!死にゃあしねえ。大人しくさせてやろうか」。
「黙ります!黙りますから殺さないで下さい。でも痛いです」。
「いいか、約束だぞ。もし嘘だったら何処に逃げても隠れても必ず捜し出して殺す。お前の携帯を壊せ。私が救急車を呼んでやるからそこから動くな」。
中村はポケットから携帯電話を取り出すと思いきり地面にたたき付けた。すると蓋が割れて飛び散った。
「よし、動いたら遠くでお前の頭に狙いを着けてるライフルが火を吹くからな。救急車が来るまで動くな。私達の事は喋べるな」。
「はい、絶対に喋べりません。助けて下さい」。
三河は明かりを消した。そして二人はその場から離れ、マスクを外して速足で車に戻ると車を出した。そして京平は携帯で救急車を呼んだ。そして北品川に向かった。
「紺野さん、いい腕してますね。股を掠めるなんて凄いですよ」。
「いいえ、今度は田代英雄と後藤俊郎ですね」。
「ええ、その二人は凶暴ですからね。野田組みの若頭の新藤の使いだと行って北品川の第三倉庫に呼び出して下さい」。
京平は言われたまま電話した。すると電話の声はいかにも暴走族と行った口の聞き方だった。そして、十時には北品川の第三倉庫に到着した。
全く人気のない倉庫街に入るとライトを消し、暗闇に入ると車を止めた。
バタンッ、バタンッとドアの閉まる音が鳴り響いた。そして足音もなく二人は第三倉庫に歩いた。すると、バリバリバリと数台のバイクのマフラーの騒音が近付いて来た。そしてエンジンが止まった。
「何だまだ来てねえのか、一体どんな用か後藤聞いているか」。
「いいえ、知らないっす。リーダー聞いて無いっすか」。
そんな話し声が聞こえていた。京平たち二人は暗闇に潜んでいた。そして準備を整えると銃を構えた。
「おい、野田と後藤、こっちだ」。
「なんだ来てたんすっか、頭はまだっすか」。
「頭なんか来ないよ、用があるのは私達だ。お前暴走族を解散しろ」。
「てめえ嘗めんなよ、誰だ面出せや。手前に言われる筋じゃねえ」。
「後藤、お前は黙ってろ。お前等マッポの手先か」。
「そんな事はどうでもいい。解散するのかしないのか、言われた通り解散した方がお前たちの為だぞ。痛い目に会いたくなけりゃな」。
「バカかお前、俺達のバックにゃ野田組みがいるのを知っているだろ。俺達に喧嘩を売るって事は戦争するってっか。殺すぞてめえ」。
「そうか、こんなに頼んでも解散しないんだな」。京平は強い口調で言った。すると田代と後藤の二人はポケットからバタフライナイフを出して恰好を着けて構えた。
その瞬間、「パシュッ」京平の銃が火を吹いた。瞬間、リーダーの田代がもんどり打って吹っ飛んだ。すると後藤は逃げようとした。
「後藤止まれっ!一歩でも動いたらリーダート同じだぞ。此れでも私達の頼みが聞けないんだな。私達は本気だ。お前や野田組みの威しとは違う事が分かったか」。
「わ分かった、てめえリーダーを殺したな」。
「何だその口の聞き方は、立場を考えろよ。野田やお前等の組織とは天と地ほども違うんだ。どうなんだ、解散するのか」。
京平は足を狙って撃った。そしてバイクのタイヤを撃った。
「痛て~っ、わ、分かった。分かりました。殺さないで下さい。族は解散させます。医者、救急車を呼んで下さい」。
「初めっから言う事を聞けば痛い思いをしなくても良かったのにな。もし、それが嘘だったりこの事を誰かに喋べったときは殺す。何処へ隠れようと逃げようと必ず組織が捜し出して貴様を殺す」
「分かりました、約束します。だから救急車をお願いします」。
「よし、田代とお前の携帯電話を壊せ。後で呼んでやる」。後藤は足を引きずりながら這うように、後ろで頭を打ち抜かれている田代に近付くと顔を背けながらポケットから携帯を出し、地面に叩き着けた。そして自分の携帯も叩き着けた。ガチャッ、カラカラカラ。と甲高い音を倉庫街に鳴り響かせて携帯は壊れて飛び散った。
NO-74

小説・鉄槌のスナイパー・二章・NOー(73)&CG合成

2008-11-10 03:41:25 | 小説・鉄槌のスナイパー(第二章)
小説・鉄槌のスナイパー・二章・NOー(73)&CG合成

「そうね、こんなことは国の政策でやる事なのにさ、早く誰かがやる可きだったのよね。それにいまの法律なんか抑止になってないもの。少年法なんか無くして大人の法律を行使する可きよね」。
美保は仲間に入れて貰えなかった事に少し不満そうだった。その顔は一緒に行きたい素振りを見せていた。
「でも、もう美保にはさせられないからね」。
「うん、分かっている。私にはもっと大切な仕事があるもの。元気な赤ちゃんを生む仕事が。京平さん、絶対に無理しないでね」。
「分かっているよ。だから警部と一緒に行動する事にしたんだ。もし大勢で来られた時の事を想定してね。一人だと十二人までは何とかなるけど、もしそれ以上で来られた場合は適わないから。予備に美保の銃も借りてくから」。美保は心配そうに口を尖らせて黙って頷いた。
そして十二月二十一日の月曜日、スッキリ晴れ上がっていた。
京平は美保が支度してくれた荷物を車に積むと、美保に見送られて白馬町の観光組合の東京出張所に出掛けた。
そして二人の観光組合員の乗った車と白馬駅で落ち合うと、二台連なって出掛けた。そして東京に着くと白馬観光組合東京出張所のある渋谷の駅前のビルに向かった。
そして、ペンションを利用してくれてる会社や事業所へ挨拶回りをしていた。
そして昼食もそこそこに午後も精一杯仕事をしていた。
一日がまたたくまに過ぎ、夕日が落ちて真っ暗になるまで仕事をしていた。
そして六時になると美保に電話を入れた。
「挨拶回りは終わったよ。いまから警部の家に行くから」。。
「気を付けてね。帰りも気を付けて、お願いだからね」。
「大丈夫だよ、美保も体を冷やさないようにな」
「分かった、じゃあね」と美保は寂しそうにそう言うと電話を切った。そして京平はカーナビに三河の電話を入力した。
西神田から高速5号線に乗るとラッシュに嵌まった。
そして三十分も掛かって北池袋で降り、川越街道に入った。そして環七通りを左折しナビが示すように直ぐに右折して茂呂遺跡方面に走り、氷川台に着いた。
三河昇の家に着くと立派な屋敷に京平は驚いた。
そしてクラクションを鳴らすとガレージのシャッターが上がった。車を入れた。
するとガレージの中で三河は待っていた。
シャッターを降ろし、「ご苦労様です、どうぞ」と案内してくれた。
「どうも、御苦労様でした。食事を取ってありますから食べながら打ち合わせしましょう」。京平は屋敷の事を訪ねると恥ずかしそうに答えた。
それは元々三河は東京の出身であり、転勤になるまでは住んでいた家だと言うのだった。そして十月まで知り合いに貸していたと言うのだった。
居間に通されると寿司桶の大きいのがドサッと置かれていた。その横には大きな紙袋があり、逆さにした。ゴリラの覆面と懐中電灯を出して見せた。
「これはいい、ヘルメットは嵩張るから止めますか」。と京平はマスクを手に取ると被って見た。そして視界の具合を見ると外した。そして懐中電灯を持つと警察の記しの桜の紋が入っていた。
「これは支給品です、こんなのは警察の売店で売っていますから」。
三河は寿司をつまみながら笑っていた。そして点けてみると恐ろしく遠くまで届く協力な懐中電灯だった。
そして食事を済ませ、テーブルの上を片付けると都内の地図を広げ、ターゲットのリストを広げた。「全員の居所と携帯電話を調べてあります」。
京平は連絡にはプリ携を使う事を三河に伝えた。
「それは危ないですな、相手の携帯から身元が割れるでしょう」。と何も知らないようだった。そう言って首を横に振った。京平は説明した。
「そうですか、今の制度以前に。でしたら身元は割れないで済みますね」。
三河は携帯電話とカードを手にすると頷いていた。そして押し入れを開け、預けたブリーフケースを出して渡した。
京平もまた持って来たフリーフケースを開けると弾薬の入った箱を出してテーブルの上に置いた。
「警部、今日はどの弾を使います?・・・」。
「ええ、例の炸裂弾とか言うのを使いましょう。あれなら銃は特定出来ませんからな。
それに我々警察も間違いなく殺し屋の者だと判断しますから」。
「なんか変ですね、その警察官とこんな話をしているって言うのも」。そして二人はカートリッジ十本を二つに分け、十二発の炸裂弾を入れた。
そして銃に入れると安全装置を掛けると消音器を装着した。
そして二人は無言で着替えた。京平は持参した真っ黒なハイネックのセーターに皮のツナギを着た。そしてガンホルダーを着け、カートリッジホルダーに五本の予備を押しこんだ
「まるで殺し屋ですな、では私も」。と三河もまた京平に習って黒づくめの服を着込んだ。そして警察で使うガンホルダーを腰に着けた。
「それじゃ少しホルダーが小さいですね、これを」。と言ってホルダーを外し、京平は予備のガンホルダーを渡した。
「なんだあるじゃないですか、最初に言って下さいよ、アッハハハ・・・」。と豪快に笑って着けていた。
「まるで殺し屋かスパイですな。中々私も似合いますな。どうです紺野さん」。
「ええ、そうですね。似合いますよ。そろそろ行きますか」?
すると三河は手洗いに行くと出た。京平はその隙に右の肩にもガンホルダーを着けて美保の銃を入れた。その銃には鉄鋼弾が装填されていた。
そして三河が戻って来ると何もなかったような顔をして支度を始めた。そして京平はポケットから埃一つ残さず出し、財布と携帯電話、ゴリラの覆面と黒い帽子を持ってガレージに向かった。そして三河が運転席に座った。
シャッターを開けて表に車を出すと京平が降ろして車に乗り込んだ。
そして環七に出ると渋谷の明治神宮に向かった。三河は慣れた物で裏道に入ったり出たりと流石東京育ちだった。
「紺野さん、呼び出す男の順に電話番号を書いてありますから。電話したら中島の使いだと言って二人を神宮の森の丸太のベンチの所へ来いと言って呼び出して下さい」。
「中島ですね、分かりました。中島とはどんな男です」?
「ええ、中島と言うのは前のリーダーです。奴は九州で傷害事件を起こしまして拘置所にいて連絡は取れません」。
京平はリストを持つと町の明かりに照らしながら携帯のナンバーを押した、すると直ぐに出た。そして言われた通りに伝えた。
すると、荒っぽい応対が丁寧な言葉使いになり、二つ返事で従った。そして二人目のサブリーダーにも同様の内容で呼び出した。
NO-74

小説・鉄槌のスナイパー・二章・NOー(72)&CG合成

2008-11-10 03:37:30 | 小説・鉄槌のスナイパー(第二章)
小説・鉄槌のスナイパー・二章・NOー(72)&CG合成

「分かっています。もう少し練習して至近距離から狙うしかありませんな」。
すると別荘の入り口に設置してあるセンサーが鳴った。そしてモニターに美保のBMWが映った。間もなく庭に車が止まって美保が降りて来た。京平は部屋を出て階段を降りて滑る床に砂を撒いた。
「なんで私を除け者にするの。狡いなあ」。美保は冗談交じりに京平の手をつかんで階段を上がった。三河は申し訳なさそうに頭を下げた。
部屋に入ると暖炉の前に美保を座らせ、膝掛けを掛けると話した。
「有り難う、私の身体の事を心配してくれていたんだ。さっきはごめんなさい。それで警部の腕はどうなの?・・・やれるの」?
京平は返事に戸惑い三河の顔を見た。美保は察した。
「それでその暴走族は悪ばかりなの。警部がそう言うならそうなんでしょうけど、でも多いわね25人と言うのは」。
三人は互いに顔を見ては腕を組み、溜め息をついていた。
暖炉のバチバチ弾く音を聞きながら思案に暮れていた。
「ねえ警部、こうしたらどうかしら。その中で数人のトップを選んで始末するの。その後に声明文を出して、解散しなければもっと大勢の犠牲者が出る事になるって。実際誰だって死にたくないもの」。
「うん、それも一つの案だけど、トップを殺された配下は逆に団結してしまう可能性もあるぞ」。
「そうよね、そうなったら気の毒だけど、平々の一人か二人に犠牲になって貰うのね、そうすれば私達は本気だって事が分かって、平々は怖くなって暴走族から離れるわよ。
リーダーなんか子分がいてのリーダーでしょう。その子分を守れないとなれば自然崩壊するんじゃないのかな。
本気で解散させる気持ちでやるなら心を鬼にしてやらなきゃ。安易な考えでリーダーを始末すれば解散させられるなんて考えなら止めた方がいいと思う。ねえ京平さん」。
京平も三河もその言葉には驚いた。しかし美保の言う通りだった。
それは東京都内だけでも暴走族グループは三十五もあり。推定暴走族人員は青少年男女合わせて四千人はいると思われていた。
そして全国には数万人の暴走族がいたのだった。
そして広島のえびす祭りに合わせ、暴走族のリーダーの引退式が行われているのは広島市民なら誰でも知っている事だった。
京平も三河も美保の言葉に考え倦んでいた。
すると、三河はスッと立ち上がると拳を左手の平にバシッとぶつけた。
「やりましょう、法治国家も時には荒療治の必要もあります。暴力を押さえるにはそれ以上の事をしなければ。
警察内部にも凶悪犯にはアメリカ式のやり方も必要だと言う声も大です。だからと言って大勢の人間を巻き込んで実行すればい明るみに出る可能性が高くなります。いつかは誰かがやらなければならないんす。警察官の私がこんな事を言うのは変ですな」。
「それで、いつから始めるんです?・・・」。
「ええ、直ぐにでも始めたいと思っています。正月には初日の出の暴走がありますからね。毎年何千人も警官が出ても収まりが着きません。少し恐ろしい思いをさせてやりますか」。
京平は来週東京に行く用事を控えていた。その事を考えていた。
「京平さん、来週東京へ行くわよね。その時にどう?・・・」。
美保も同じ事を考えていたらしい。その言葉に三河は目を見開いた。
「うん、その事を考えていたんだ。警部、来週の月曜の二十一日にやりますか。僕は決行したらその足で白馬に帰りますが、そけで良ければ」。
「ええ、済みませんね奥さん。こんな時期に変なお願いに上がって。では誰をターゲットにするか相談しましょう」。
こうして話は美保の提案を聴き入れ、三河はバックからリストと顔写真を出し、テーブルに広げた。
「美保、お前は帰りなさい。きっと母さんが心配しているから。それにここは冷えるからね」。
「はい、分かりました。三河さん気を付けて下さいね。もし危険だったら無理して実行しないで次の機会を待って下さい」。
三河は顔を上げて笑みを浮かべると頷いていた。そして京平は滑る庭まで美保を送ると車に乗せた。
「お義母さんには前の会社の人が来ているって話しておくから」。
「悪いな。気を付けて帰るんだぞ」。美保は頷くと庭で車を回して帰って行った。そして京平は三河と二人でターゲーットの選別を始めた。
そして三河の考えで大きな暴走族五つのリーダーとサブの二人づつ十人に絞り込んだ。二人の計画とはシンプルな物だった。余計な策は使わず、携帯で呼び出しては次々に始末する事だった。
「警部、色々策は講じないでシンプルにしましょう。族のリーダーとサブを呼び出して掃除する。話せば若い連中ばかりです、仏心が出ないとも限りません。そうなればこちらの身が危険になります」。
「分かった、そうなれば族は手足をもがれたも同然ですな。私達が本気だと言う事が通じるでしょう」?
「ええ、装備は黒のフルフィスのメット、黒皮のツナギで行きます。強力な懐中電灯。逆光で面を見られる事もありませんし、眩しいですから動きを封じる事も来ます」。
「やっぱり一人より二人ですな。では当日までに車とマスクと懐中電気を用意して置きます。勿論盗難車と偽造ナンバーですがね。
落ち合う所は、そう、私の家が良いでしょう。家族は下の息子が高校を卒業するまで静岡です。来るのは来年の四月でないと東京へ来ませんから」。
「分かりました。じゃあそう言う事にしましょう。では銃は三河さんが持っていてくれた方が安全でしょう。弾は僕が持って行きます」。
こうして話はまとまった。京平は二丁の銃の入ったブリーフケースを渡した。「ではお預かりします」と三河昇は受け取ると東京へ帰って行った。
京平は地下室から弾丸を二箱持つと金庫に鍵を掛けて実家に帰った。そして帰ると美保に計画の内容を総て打ち明けた。
「流石ね京平さん、二十五人を始末する所を半分。もしかしたら半分の五人、もしかしたらもっと減る事になるかも。でも黙って無傷で帰すんじゃないでしょう」。
「うん。それなりに痛い思いをして貰わないと本気で暴走族を辞めてくれないから片輪にならない程度にね」。
「そうね、でも驚いたわね。三河さんがそこまで考えていたなんて。処罰が軽いから歯痒いんだろうね」。
「うん、警察が何カ月も掛けて捜査して逮捕しても。相手が未成年と言うだけで保護観察か少年院送致だからね。思い切った事をすれば後に続く連中も考えるだろ」。NO72