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サブリミナル・(美しい子悪魔)・第二章・NO-(18)&CG
「忠告は確かに、もう一度調べてから検事に報告します。ご苦労様でした」。
大山はそうは言っては見たものの、心の中では、お前たちの二の前は踏まないよ。
そう思いながら二人を見送った。
「課長、あの二人は本富士署の刑事ですよね。何しに来たんですか?・・・」津浪警部補と組んでいる西村刑事だった。
「今二人が担当している事件を聞きに来ただけだ。西村、影山綾乃は別のアリバイを口にしていないか?・・・」。
「一度だけですけど警部補が取り調べていた話の中で、映画を観ていたとか何とか、警部補が怒り出して怒鳴ったら話すの止めてしまいましたけど。自分も嘘だと思いましたから」
「馬鹿ものっ!そんな話は私は一度も聞いてないぞ!っ」その怒鳴り声に数人の刑事たちは集まってきた。
「何でもない、仕事に戻れ」刑事たちはデスクに戻ると書類を書いていた。
「検事にはその話はしたのか?・・・」
「はい、しました。アパートに居たと言い張っていた容疑者が突然アリバイを主張して来たと言うのは、罪から逃れたい為の言い訳だろうと」。
「検事も聞いているのか、検事の判断なんだな?・・・」
「はい、状況証拠もハッキリした動機、物的証拠があるんだから公判には問題ないと。課長は何か引っ掛かっているんですか?・・・」
「いや、検事がそう言うなら良いだろう」とデスクに戻った。
板橋署を出た佐藤と村井の二人は車に乗り込むと春日町へ向かった。
「警部、突然行って会ってくれますかね」。
「分からないが会ってぅれるだろう。自宅が事務所らしいから。しかし可笑しな弁護士だな、あの容姿で男の噂が無い。お前はどう思う?・・・」
「確かにスタイルは良いし美人です。だけど弁護士ですからね、普通の男は恐れ多くて近づきませんよ。ところでお嬢さんはどうですか?・・・」
「うん、相変わらずだ。今時の高校生は何を考えているのか分からない」
そんな話をしながら春日町の駅前から裏通りにはいり、閑静な住宅街へ入った。
とても豪邸とは言えなが立派な二階家の門を入って車を止めた。
早乙女家のガレージには真っ赤なベンツが止まっていた。
「居るな、車がある」と降りると玄関が開いた。エプロン姿の母親の奈美江が小さく頭を下げた。
「こんにちは、突然お邪魔して申し訳ありません。本富士署の佐藤と村井です。先生はご在宅でしょうか?・・・」
縁側の窓が開いた「佐藤さん、どうされたんですか」南が顔をだした。デニムのホットパンツに白いティーシャツ姿に刑事は驚いた様に視ていた。
「その格好から察すると今日はお休みですか?・・・」。
「ええ、どうぞ」と窓を閉めると玄関へ回った。
「お邪魔します、そう言う格好も良いですな。初めて見ます」
「それはどうも、今日はどのような、お母さんお茶お願い、書斎へどうぞ」と書斎へ案内した。
十畳程の書斎は応接セットが置かれ、壁には書棚があり、ビッシリと本が入っていた。そしてデスクの上にはパソコン、書類が閑散と置かれていた。
二人は並んで座り、正面に南が座った。「それで、ご用件は?・・・」
「ええ、いま板橋署へ寄って来ました。影山さんの弁護をされるとか」
「ええ、佐藤さん達は関係ないと思いますけど。それが何か?・・・」
「単刀直入にお尋ねします。早乙女先生のお考えをお聞きしたいんです。犯罪者をどう言う考えで弁護されているかです」。
コンコン、とノックして母がお茶と茶菓子を持ってきた。「有難う」そして二人に出し、母は出て行った。
「どうぞ」とコヒーを一口飲んで戻した。
「犯罪者の権利を守ってあげたい、それだけです。では逆にお尋ねします。お二人は犯罪を犯した者は脱退悪だとお考えですか」。
「これは手厳しいですな、なあ、我々はそれを取り締まる側ですからね。あの藤井綾子さんと今度の影山綾乃さん似ていますな」。
「何を言いたんですか?・・・」
「いいえ、早乙女先生は殺人犯をどう思います?・・・木村は殺されて当たり前だとお思いですか」南を見詰める佐藤の目が険しくなった。
「仮に、藤井さんが殺害したとしても。それは緊急避難でしょう」。
刑事は考えもしなかった答えに二人は目を合わせた。
「・・・これは驚きました。殺人は緊急避難ですか?・・・」
「いいえ、殺人犯の全てがそうだとは言っていません。藤井さんの事案をお尋ねになったからです。仮にと申し上げた筈です。
弁護士ではなく一人の市民としてお話します。もし、ぐうたらな亭主が居て、働きもせず飲む打つ買うで妻や子供を泣かされ、おまけにDVだったら。私がその主婦だったら駄目な旦那を終わりにするでしょう」
「これは驚きましたな、終わりですか、殺すと言わないまでも抹殺するんですか。それで心は痛みませんか?・・・」
「どうしてですか?・・・その先に待っているのは母子の悲惨な末路ですよ。それは回避する為の緊急を要する手段です。
警部のお嬢さん確か裕子さんでしたね。レイプされて殺されたらどうします。
NO-18-16
「忠告は確かに、もう一度調べてから検事に報告します。ご苦労様でした」。
大山はそうは言っては見たものの、心の中では、お前たちの二の前は踏まないよ。
そう思いながら二人を見送った。
「課長、あの二人は本富士署の刑事ですよね。何しに来たんですか?・・・」津浪警部補と組んでいる西村刑事だった。
「今二人が担当している事件を聞きに来ただけだ。西村、影山綾乃は別のアリバイを口にしていないか?・・・」。
「一度だけですけど警部補が取り調べていた話の中で、映画を観ていたとか何とか、警部補が怒り出して怒鳴ったら話すの止めてしまいましたけど。自分も嘘だと思いましたから」
「馬鹿ものっ!そんな話は私は一度も聞いてないぞ!っ」その怒鳴り声に数人の刑事たちは集まってきた。
「何でもない、仕事に戻れ」刑事たちはデスクに戻ると書類を書いていた。
「検事にはその話はしたのか?・・・」
「はい、しました。アパートに居たと言い張っていた容疑者が突然アリバイを主張して来たと言うのは、罪から逃れたい為の言い訳だろうと」。
「検事も聞いているのか、検事の判断なんだな?・・・」
「はい、状況証拠もハッキリした動機、物的証拠があるんだから公判には問題ないと。課長は何か引っ掛かっているんですか?・・・」
「いや、検事がそう言うなら良いだろう」とデスクに戻った。
板橋署を出た佐藤と村井の二人は車に乗り込むと春日町へ向かった。
「警部、突然行って会ってくれますかね」。
「分からないが会ってぅれるだろう。自宅が事務所らしいから。しかし可笑しな弁護士だな、あの容姿で男の噂が無い。お前はどう思う?・・・」
「確かにスタイルは良いし美人です。だけど弁護士ですからね、普通の男は恐れ多くて近づきませんよ。ところでお嬢さんはどうですか?・・・」
「うん、相変わらずだ。今時の高校生は何を考えているのか分からない」
そんな話をしながら春日町の駅前から裏通りにはいり、閑静な住宅街へ入った。
とても豪邸とは言えなが立派な二階家の門を入って車を止めた。
早乙女家のガレージには真っ赤なベンツが止まっていた。
「居るな、車がある」と降りると玄関が開いた。エプロン姿の母親の奈美江が小さく頭を下げた。
「こんにちは、突然お邪魔して申し訳ありません。本富士署の佐藤と村井です。先生はご在宅でしょうか?・・・」
縁側の窓が開いた「佐藤さん、どうされたんですか」南が顔をだした。デニムのホットパンツに白いティーシャツ姿に刑事は驚いた様に視ていた。
「その格好から察すると今日はお休みですか?・・・」。
「ええ、どうぞ」と窓を閉めると玄関へ回った。
「お邪魔します、そう言う格好も良いですな。初めて見ます」
「それはどうも、今日はどのような、お母さんお茶お願い、書斎へどうぞ」と書斎へ案内した。
十畳程の書斎は応接セットが置かれ、壁には書棚があり、ビッシリと本が入っていた。そしてデスクの上にはパソコン、書類が閑散と置かれていた。
二人は並んで座り、正面に南が座った。「それで、ご用件は?・・・」
「ええ、いま板橋署へ寄って来ました。影山さんの弁護をされるとか」
「ええ、佐藤さん達は関係ないと思いますけど。それが何か?・・・」
「単刀直入にお尋ねします。早乙女先生のお考えをお聞きしたいんです。犯罪者をどう言う考えで弁護されているかです」。
コンコン、とノックして母がお茶と茶菓子を持ってきた。「有難う」そして二人に出し、母は出て行った。
「どうぞ」とコヒーを一口飲んで戻した。
「犯罪者の権利を守ってあげたい、それだけです。では逆にお尋ねします。お二人は犯罪を犯した者は脱退悪だとお考えですか」。
「これは手厳しいですな、なあ、我々はそれを取り締まる側ですからね。あの藤井綾子さんと今度の影山綾乃さん似ていますな」。
「何を言いたんですか?・・・」
「いいえ、早乙女先生は殺人犯をどう思います?・・・木村は殺されて当たり前だとお思いですか」南を見詰める佐藤の目が険しくなった。
「仮に、藤井さんが殺害したとしても。それは緊急避難でしょう」。
刑事は考えもしなかった答えに二人は目を合わせた。
「・・・これは驚きました。殺人は緊急避難ですか?・・・」
「いいえ、殺人犯の全てがそうだとは言っていません。藤井さんの事案をお尋ねになったからです。仮にと申し上げた筈です。
弁護士ではなく一人の市民としてお話します。もし、ぐうたらな亭主が居て、働きもせず飲む打つ買うで妻や子供を泣かされ、おまけにDVだったら。私がその主婦だったら駄目な旦那を終わりにするでしょう」
「これは驚きましたな、終わりですか、殺すと言わないまでも抹殺するんですか。それで心は痛みませんか?・・・」
「どうしてですか?・・・その先に待っているのは母子の悲惨な末路ですよ。それは回避する為の緊急を要する手段です。
警部のお嬢さん確か裕子さんでしたね。レイプされて殺されたらどうします。
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