小説・鉄槌のスナイパー・一章・NOー(18)CG
その時、私はなんの罪悪感も感じなかった。息も乱れなかったし、手も膝も震える事はなかった。
「京平さん完璧。車もないし誰にも見られなかったよ。あんな事するからよ。天罰よね」。美保は平然と何も無かったように言うのだった。
「うん、ついにやっちまったな」。
「あんなの人じゃないもん、獣以下よ。でもその弾凄いね。見えたよ、フロントガラスまで突き抜けてったよ」。
「うん、いま入っている弾は鉄鋼弾だよ。四~五ミリの鉄板なら突き抜けてしまう強烈な弾だからね」。
「じゃあ今度やる時は車から出ない方がいいね」。
「え、まだやるのか」。
「もう一個やるのも二個やるのも一緒でしょう。今度は私がやる。お願い」。
「京都の男か?・・・親友を死に追いやったって言う」。
「うん、どうしても許せない。あの子が死んでも線香一本供えに来ないんだから。のうのうと生きていると思っただけで腹が立つもん」。
「僕がやるよ、関係者は必ず疑われるから。それだけは譲れないよ美保」。
「そうだよね。じゃあ帰ったら計画立てよう」。美保は驚くほど冷静だった。
「美保、そこのコンビニへ寄ってくれないか」。
車が入ると飛び出し、あるものを探した。美保が追って入ってきた。
「どうしたんですか」。私が花火の前で止まると。「そうか、頭いいね」とお徳用の花火のセットを持った。
そして、支払い済ませて出ると袋を開けた。そして家に向かった。
すると、パトカーが赤色灯を回転させながら前に出た。
「何してるんだろう?・・・まさか」。
「もしかしたらレストランの件で訊きに来たんだろ」
美保は不思議な顔をして頷きながら京平の見ていた。
すると、前を走っていたパトカーがアパートの前で止まった。美保は構わず駐車場へ車を入れてエンジンを切った。するとスーツ姿の中年の男が下りてきた。
「今晩は、済みません。紺野京平さんですか」。
「はい、そうですが」。
「一時間半ほど前の六時ころですが、駅ビルのレストランで支配人の新田さんという方が暴力団風の二人組に殴られていたのはご存じですね」。
「ええ、ちょうど食事を済ませて帰ろうとしていた時でした」。
「その二人の顔は覚えていますか」。
「勿論覚えていますよ、確か関西の辻村連合とか言っていました。それで支配人さんは大丈夫でしたか」?
「いいえ、先程連絡がありまして内蔵破裂で亡くなられたそうです。それで此の写真を見て下さい」。
そう言うと数枚の写真を出した。そして一枚づつ捲りながら私達に見せた。写真で面通しを始めた。
「あっ、刑事さんその人が支配人さんを殴った人です」。
「そうですか、失礼ですが貴方はどう言うご関係てしょう」?
「私のフィアンセです。と言うかもう一緒に暮らしています。時期に籍を入れるんですけど。妻です」。
「そうですか、それはお目出とうございます。ではこの男が支配人の新田さんを殴ってから蹴ったんですね」。
「はい、それからもう一人は、その人です」。
「そうですか、レストランに居合わせた方全員にお聞きしているものですから。ご協力有り難うございました。あのレストランには良く行かれるんですか」。
「ええ、仕事でも良く使わせて貰っているものですから」。
「そうでしたか、それでウエートレスの方たちも紺野さんの事を良く覚えていたんですね。なんでも引っ越しされるとか」。
「ええ。急に家の稼業を手伝う事なったものですから。それと実家に戻って結婚するんです」。
「そうですか、いや御めでたい事の前に失礼な事を色々お聞きしまして済みませんでした。では失礼します」。
私は意識して冷静を装っていた。しかし美保は全く動じなかった。それには私も兜を脱いだ。
そしてブリーフケースを持ってアパートに入った。すると先に部屋に入った美保は椅子に座っていたが膝が震えていた。
「私もう膝がガクガクだった、でもバレなかったよね」。
「フフフッ・・・ああ、あの刑事何も気付いてないよ。それにまだ二人の死体は見付かってないようだからね。
それからあの堤防は舗装されていたから、タイヤの跡も残る事もないし、荒い仕事だったけど完璧だ」。
「うん、それで此れからどうするの」?
「ああ、いまから必要なものだけ持って実家に帰る。後は長野から引っ越ししてもらった引っ越しセンターに頼んで同じように引っ越しして貰うよ。今は便利だよ、衣類から食器まで総て引っ越しセンターでやってくれるから。住所変更から光熱費の支払い、アパートを引き払う手続きまでやってくれるから」。
「そうなの、そんなに便利になったんだ。じゃあ必要な荷物だけまとめるね。少し待っててね。下着だけはみんな持ってってもいいでしょう。触られたくにから」。
「うん、そうだな。じゃあ僕は引越しセンターと不動産屋へ電話するから」。
美保は旅行用のトランクを出すと必要な衣類を入れていた。
私は不動産屋に電話したり、長野の引っ越しセンターに電話し、明日来て引っ越しをして貰えるか確認を取っていた。
そして必要なのはパソコンとソフト、オーディオ。CD、後は処分してくれるように頼んだ。
美保と暮らし始めて新しく買い揃えた物は何も無かった。総て結婚したら揃える事にして我慢していたのだった。
「京平さん、用意出来ましたよ。京平さんはいいですか」?
「うん、鍵は配電盤の中に入れておいてくれって。何も可も頼んだから、あとは不動産屋の木村さんが立ち会ってくれるってさ」。
「じゃあ帰ろう、私が運転するね。このアパートから私達始まったんだね。お世話になりました101号室さん」。
美保は目頭をそっと押さえると両手に荷物を持った。そして車に運んだ。そして戻って来ると紙袋を運んでいた。
私もまた残りのダンボール箱を二つ車に積み、ドアに鍵をかけた。そして配電盤を開けると鍵を入れて綴じた。
そして、助手席の下へブリーフケースを入れると美保は車を出した。そして一路白馬に向かった。
「京平さん、私達って凄い行動派ね。少し荒っぽいけど」。
「本当だ、なんでも思い立ったら吉日さ。あの二人も僕等にあわなきゃ死なずに済んだんだよな。運命って言う奴かな」。
NO-18-41
その時、私はなんの罪悪感も感じなかった。息も乱れなかったし、手も膝も震える事はなかった。
「京平さん完璧。車もないし誰にも見られなかったよ。あんな事するからよ。天罰よね」。美保は平然と何も無かったように言うのだった。
「うん、ついにやっちまったな」。
「あんなの人じゃないもん、獣以下よ。でもその弾凄いね。見えたよ、フロントガラスまで突き抜けてったよ」。
「うん、いま入っている弾は鉄鋼弾だよ。四~五ミリの鉄板なら突き抜けてしまう強烈な弾だからね」。
「じゃあ今度やる時は車から出ない方がいいね」。
「え、まだやるのか」。
「もう一個やるのも二個やるのも一緒でしょう。今度は私がやる。お願い」。
「京都の男か?・・・親友を死に追いやったって言う」。
「うん、どうしても許せない。あの子が死んでも線香一本供えに来ないんだから。のうのうと生きていると思っただけで腹が立つもん」。
「僕がやるよ、関係者は必ず疑われるから。それだけは譲れないよ美保」。
「そうだよね。じゃあ帰ったら計画立てよう」。美保は驚くほど冷静だった。
「美保、そこのコンビニへ寄ってくれないか」。
車が入ると飛び出し、あるものを探した。美保が追って入ってきた。
「どうしたんですか」。私が花火の前で止まると。「そうか、頭いいね」とお徳用の花火のセットを持った。
そして、支払い済ませて出ると袋を開けた。そして家に向かった。
すると、パトカーが赤色灯を回転させながら前に出た。
「何してるんだろう?・・・まさか」。
「もしかしたらレストランの件で訊きに来たんだろ」
美保は不思議な顔をして頷きながら京平の見ていた。
すると、前を走っていたパトカーがアパートの前で止まった。美保は構わず駐車場へ車を入れてエンジンを切った。するとスーツ姿の中年の男が下りてきた。
「今晩は、済みません。紺野京平さんですか」。
「はい、そうですが」。
「一時間半ほど前の六時ころですが、駅ビルのレストランで支配人の新田さんという方が暴力団風の二人組に殴られていたのはご存じですね」。
「ええ、ちょうど食事を済ませて帰ろうとしていた時でした」。
「その二人の顔は覚えていますか」。
「勿論覚えていますよ、確か関西の辻村連合とか言っていました。それで支配人さんは大丈夫でしたか」?
「いいえ、先程連絡がありまして内蔵破裂で亡くなられたそうです。それで此の写真を見て下さい」。
そう言うと数枚の写真を出した。そして一枚づつ捲りながら私達に見せた。写真で面通しを始めた。
「あっ、刑事さんその人が支配人さんを殴った人です」。
「そうですか、失礼ですが貴方はどう言うご関係てしょう」?
「私のフィアンセです。と言うかもう一緒に暮らしています。時期に籍を入れるんですけど。妻です」。
「そうですか、それはお目出とうございます。ではこの男が支配人の新田さんを殴ってから蹴ったんですね」。
「はい、それからもう一人は、その人です」。
「そうですか、レストランに居合わせた方全員にお聞きしているものですから。ご協力有り難うございました。あのレストランには良く行かれるんですか」。
「ええ、仕事でも良く使わせて貰っているものですから」。
「そうでしたか、それでウエートレスの方たちも紺野さんの事を良く覚えていたんですね。なんでも引っ越しされるとか」。
「ええ。急に家の稼業を手伝う事なったものですから。それと実家に戻って結婚するんです」。
「そうですか、いや御めでたい事の前に失礼な事を色々お聞きしまして済みませんでした。では失礼します」。
私は意識して冷静を装っていた。しかし美保は全く動じなかった。それには私も兜を脱いだ。
そしてブリーフケースを持ってアパートに入った。すると先に部屋に入った美保は椅子に座っていたが膝が震えていた。
「私もう膝がガクガクだった、でもバレなかったよね」。
「フフフッ・・・ああ、あの刑事何も気付いてないよ。それにまだ二人の死体は見付かってないようだからね。
それからあの堤防は舗装されていたから、タイヤの跡も残る事もないし、荒い仕事だったけど完璧だ」。
「うん、それで此れからどうするの」?
「ああ、いまから必要なものだけ持って実家に帰る。後は長野から引っ越ししてもらった引っ越しセンターに頼んで同じように引っ越しして貰うよ。今は便利だよ、衣類から食器まで総て引っ越しセンターでやってくれるから。住所変更から光熱費の支払い、アパートを引き払う手続きまでやってくれるから」。
「そうなの、そんなに便利になったんだ。じゃあ必要な荷物だけまとめるね。少し待っててね。下着だけはみんな持ってってもいいでしょう。触られたくにから」。
「うん、そうだな。じゃあ僕は引越しセンターと不動産屋へ電話するから」。
美保は旅行用のトランクを出すと必要な衣類を入れていた。
私は不動産屋に電話したり、長野の引っ越しセンターに電話し、明日来て引っ越しをして貰えるか確認を取っていた。
そして必要なのはパソコンとソフト、オーディオ。CD、後は処分してくれるように頼んだ。
美保と暮らし始めて新しく買い揃えた物は何も無かった。総て結婚したら揃える事にして我慢していたのだった。
「京平さん、用意出来ましたよ。京平さんはいいですか」?
「うん、鍵は配電盤の中に入れておいてくれって。何も可も頼んだから、あとは不動産屋の木村さんが立ち会ってくれるってさ」。
「じゃあ帰ろう、私が運転するね。このアパートから私達始まったんだね。お世話になりました101号室さん」。
美保は目頭をそっと押さえると両手に荷物を持った。そして車に運んだ。そして戻って来ると紙袋を運んでいた。
私もまた残りのダンボール箱を二つ車に積み、ドアに鍵をかけた。そして配電盤を開けると鍵を入れて綴じた。
そして、助手席の下へブリーフケースを入れると美保は車を出した。そして一路白馬に向かった。
「京平さん、私達って凄い行動派ね。少し荒っぽいけど」。
「本当だ、なんでも思い立ったら吉日さ。あの二人も僕等にあわなきゃ死なずに済んだんだよな。運命って言う奴かな」。
NO-18-41
今日の絵は何か「顔」を思い出します・・
幻想的にどの角度から見ても・・何かお顔に見えるような・・
色もデザインも素敵です^^
色々組み合わせていたらこんなになってしまいました。自分もそう思いました。^^;・・・
この先どうなっていくのか結末までが楽しみです
絵描いていますが描くたびに違い
色が思うように出せなくて
まだまだ使い方勉強中です