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同い年や同姓や♪~長崎へ

2022-10-06 | 旅行
80代母とアラカン娘夫婦で出かけた
長崎の旅。
初日のメインは、長崎市の外海(ソトメ)でした。

ここには、世界遺産
集落があります。


(外海・大野集落からの眺め。肉眼では五島列島も見えた)


外海は、キリスト教が禁じられていた時代に、
ひそかに信仰を受け継いでいた
「潜伏キリシタン」の土地でした。

明治になって、信仰が許されると、
出津(シツ)教会堂と大野教会堂が、
建てられました。

フランス人のド・ロ神父の指導の下、
信者が協力して、山から石を運ぶなどして、
造りあげたそうです。


(左がド・ロ神父)


母が楽しみにしていたのが、ここでした。

外海は坂道だからというと、
あんなに嫌がっていた杖を買いにいってまで
準備したほどです。



まず、大野教会。

集落の細く曲がりくねった坂を
登り切ったところにあります。
車は途中の駐車場にとめました。



中には入れないので、ぐるりと外回りを見学。
その帰り、母が慎重に坂道を下っていると、
一台の軽トラと行き会い・・・

運転していた男性が声をかけてくれます。
「私が知っていることをお話ししましょうか?」と。



早速、お言葉に甘えます。

この方は、かつて大野教会を建てた住民の子孫、
ご自身も幼いときから、ここに通われ、
今、教会の管理をしていらっしゃるそうです。



男性は、
世界遺産となった経緯も交えながら、
教会の建物について説明して下さいました。

「先祖が遺してくれた教会を
受け継ぎ、伝えたい」

その想いがひしひしと伝わります。




それにしても、なんという幸運!

平日の午後、
訪れる人もいない中での出会い・・・
母が、杖をつき、ゆっくりと歩いていればこそです。

私達夫婦だけだったら、もっと早足・・・
男性も、声をかけられなかったでしょう。



帰り際、男性が母に尋ねました。
「奥さんは、おいくつですか?
わたしは80+α歳ですが」

「あらまぁ、同い年じゃありませんか!
昭和1X年生まれでしょう?」

同い年のふたりは、嬉しそうに語り合い、
「お互い、元気で頑張りましょう」と
笑顔で別れました。



次の出津(シツ)教会↑。

こちらは案内役に、年配の男性がおいでです。
名札を見ると、わたしの旧姓・・・
つまりは、母と同じ名字です。

しかも、教会を建てたド・ロ神父の
プロフィールには、
母には懐かしい場所が登場・・・



同い年や同姓の方に出会い、
ド・ロ神父との共通点を知る・・・

ささやかなことですが、
旅先の出来事だと、
いっそう胸に響くもので・・・

母が、いたく感激し
本当に嬉しそうでした。


(出津教会下の歴史の道。ド・ロ神父も歩いた)


二度目の外海、
地元の皆さんとお話しできて、
わたしも、大満足でございました。

*****************
おつきあいいただき、どうもありがとうございました。

「潜伏キリシタン」については、
セカンドブログ「歴タビ日記」でまとめるつもりです。
こちらも、どうぞよろしくお願いいたします。

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2 コメント

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すてきな母娘旅 (あっこちゃん)
2022-10-06 21:51:36
本当にお母様にとってもぴあ野さんにとっても素晴らしい旅となりましたね。
ご主人様もご一緒にきっといい思い出の旅になりますね。
旅も目的地も長崎という まさにぴあ野さんにぴったり!
地元の方々との思わぬふれあい。
こんな楽しいことはありませんね。

そういえば私もはるか昔、2007年の長崎平戸、雲仙への旅をしましたが
ゆっくりと流れる時間を過ごしたことが思い出されます。
旅の続きのお記事、楽しみにしています。
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あっこちゃんさま (ぴあ野)
2022-10-07 07:49:52
あっこちゃん、コメントをどうもありがとうございます。
本当にその通りなんです。

天気に恵まれ、食べ物はおいしいし、
見るものすべて面白いし・・・
母も私達夫婦も大満足の良い旅でした。
杖をつく母がいるせいか、
地元の皆さんに声を掛けられる機会が多かった気がします。
それも旅をより楽しませてくれました。

あっこちゃんもお出かけの平戸や雲仙もよいですよね・・・
すっかり長崎びいきになった母、
平戸も出かけたいようです。

杖をついた母のあゆみに、ゆっくりゆっくりつきあう、
いつもとは違う旅です。

まだしばらく続きますが、どうぞおつきあいくださいませ。
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