
もう一度、「フッティルーテン」の旅をしたいなぁ・・・
旅の記憶の中でも鮮烈でした。
「フッティルーテン」とは、ノルウェーのフィヨルドを行くクルーズ。
といっても、ドレスコードのある豪華客船ではありません。
日本語で言うと「沿岸急行」の名の通り、
地元の足としても使われている航路なんです。

北極圏を進むため、オーロラを見るチャンスが高いと言うことで、
2019年の年明けに参加しました。
結果から言うと、オーロラは、イマイチ。
実は、前年も、フィンランドのサーリセルカに滞在し、オーロラにトライ。
天候が悪く、ようやく、帰りの飛行機で見られただけ・・・
でも、このオーロラが我が生涯、最高のオーロラって・・・複雑な気分。
(見られないよりはマシですが、飛行機の窓越しって、どうなんだろう・・・)
二年連続で出かけたのに、
思ったほどのオーロラを見られなかったので、
2019年、かなり凹んで帰ってきました。

でも・・・時間が経った今は・・・
もう一度、あの体験をしたいと思うようになっています。
そもそも、私は、オーロラだけが目当てではなかったはずと・・・
オーロラを見るだけなら、たぶん、カナダのイエローナイフに
出かけた方が、ずっと良かったのではないかなぁ・・・
まず、ヨーロッパが、とにかく好き。
そして、もともと憧れたのは極夜(きょくや)だったでしょう・・・?と
気づきました。

「極夜」とは・・・
よく知られている「白夜」の反対で、太陽が地平線上に全く上らなくなることです。
サーリセルカでは、11月の末から1月の初めくらいまででした。
英語では「polar night(ポーラーナイト)」、フィンランドでは「Kaamos(カーモス)」と言います。
フィンランドの作家・ヤンソンが大好きで
何度か、フィンランドを旅するうちに、極夜を見たくなりました。
なんせ、ムーミンシリーズで、『ムーミン谷の冬』が一番好きなもので♫

(ノールカップ岬にて)
その極夜・・・
太陽は顔を出さなくとも、夜明けと日暮れには、地平線がバラ色になるんです。
そして、その間、数時間は、あたりが、ほんのり薄明るく・・・
ああ、太陽が今、出ているんだなぁと・・・
本日の画像は、船のデッキから眺めた、夜明けと
エクスカーションで出かけたノールカップ岬の日没。
もう、忘れられない美しさで・・・
ああ、これだけで、十分だと、涙が出ました。
(いや、本音は、オーロラも、ちゃんと見たかったんだけどね)
とりわけ、夜明けを撮影したときは、デッキには誰もいなくて、
わたし一人きり。
あの神々しいまでの美しさを独り占めできた、至福のときでした。
かなうことなら、
もう一度、あのバラ色の大地と空を、心ゆくまで眺めたいなぁ・・・
(オーロラに凹んだことも、今は昔です)

(ノールカップ岬)
今年、ダイヤモンドプリンセス号の集団感染が発覚したとき、
夫とフッティルーテンのクルーズを思い出しました。
レストランに入ろうとする度に、消毒が義務づけられていたよね・・・
「閉じられた船内での感染症予防のため」と、注意書きも添えられていました。
おそらく、大型客船でも同じか、それ以上に気をつけていたことでしょうに・・・
今もって、収まる気配を見せない、新型コロナウイルス。
クルーズどころか、旅行はもちろん、外出すらままならなくなりましたが・・・
とにかく、今は終息を願うだけ・・・「おうち時間」を過ごしましょう・・・
「緊急事態宣言」発令・18日目。
医療従事者の皆様、エッセンシャルワーカーの皆様に、
心からの感謝と敬意を。
皆様も、我が家も、どうか、今日の日を、無事、過ごせますように。
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お付き合いいただき、どうもありがとうございました。
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