太陽光発電装置の逆潮流なし運転について
ミクロネシア在住のPV-PN04B (ポナペ)さんから、日本製(三菱)の太陽光発電をミクロネシアで使いたいが、どうしたらよいか相談を受けました。
私もさほど詳しくはないのですが、わかる範囲で検討してみました。
現在日本国内で販売されている太陽光発電のほとんどは商用電源に、系統連携して逆潮流するタイプで、余剰電力は電力会社に販売することになっています。
ご相談内容によると、ミクロネシアでは電力事情が悪く電力会社は余剰電力の買取りはしないとのことです。
お問合せの三菱製パワーコンディショナーPV-PN04Bは、系統連携し、逆潮流ありで使用するタイプですので、このままではミクロネシアでの使用はできないことになります。
そこで、ご指摘の逆電力継電器(RPR)の使用が考えられます。これを使うことにより逆潮流なしで使うことが可能になりますが、種々の問題点があります。
1.ミクロネシアの電力は電力会社がディーゼル発電機で発電し、110/220V 60Hzで送電されているようですが、PV-PN04Bの仕様は次のようになっております。
連携の電圧が高くなると発電量が下がったり、整定値の設定などに問題があります。
2.もし、電圧変動や周波数変動があればこれも問題になります。
3.発電電力が消費電力以下で絶対に超えないレベルでないと、逆電力継電器が頻繁に働き使い物にならなくなる。
(発電電力の方が、大きくなると逆電力継電器が働き系統が遮断され、パワコンディショナーも 動作停止(発電停止)する。
逆潮流なしで使用する場合は、常時太陽光発電で発電した電力より負荷の方が大きいことが条件になります。
以上のことから判断すると、家庭の電力系統で、逆潮流なしで連携するには相当無理があります。
もし、種々検討され技術的に使用可能であっても、かってに電力会社の配電線に太陽光発電装置を接続することはできませんので、一度電力会社に相談・確認された方が良いと思います。
下記Webページが参考になると思います。
ディジタル形保護継電器(MELPRO-Sシリーズ)
既設キュービクルへ太陽光発電システムを連系する際に必要な保護継電器
自立運転
PV-PN04Bには自立運転機能が用意されております。停電時に日照があれば非常電源として使える仕様になっております。
100V 1500W以下の出力です。ただし太陽光の強さに影響を受けますので、安定した日照があることが条件となります。