オオカミになりたい(遺言)

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新形三十六怪撰より 「為朝の武威痘鬼神を退くの図」

2018-10-04 | 新形三十六怪撰

~ 鎮西八郎為朝コノ家ニ在リ 

『為朝の武威痘鬼神を退くの図』

(ためともの ぶい もがさきしんを しりぞくの ず)

大蘇芳年筆

源為朝(みなもとのためとも)は平安時代末期の武将


為朝は幼少の頃から兄・義朝たちを事ともしない乱暴者で

もて扱いに窮した父により、十三歳で鎮西(九州)に追放されてしまう。

三年もたたないうちに九州全域を制覇して鎮西八郎を名乗り

勝手気ままに振舞いその狼藉ぶりは目に余るものがあったという。

保元の乱では父・為義とともに崇徳上皇方に参加し

強弓と特製の太矢で敵を震え上がらせるが敗れ

近江国で捕らえられ、伊豆大島へ流される。

そこでも十年で伊豆七島を完全支配し、為朝の武力を恐れて

疱瘡の神が島によりつかないという伝説が生まれた。