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モーニングサテライト・ウォッチ

2016.7.28 Newsモーニングサテライト

2016年07月28日 07時00分00秒 | MS
■マーケット

NYダウ、小幅に3日続落m1.JPG
市場予想を上回ったアップルの株価が上昇し高く始まった株価も、金融政策の決定前までには一旦、その熱をさまし結果を待ちました。FOMC=連邦公開市場委員会は、市場の予想通り金利の据え置きを決めました。声明文では経済の見通しに対する短期的なリスクは減少したと明言しました。9月の利上げの可能性を残したとも取れることで、株価は声明文発表後こそ、もたついたものの、中長期的には緩やかな利上げに変わりはないとの見方も多く、ダウはプラスに回復する場面もありました。株価の終値を確認します。高安まちまちでした。ダウは小幅に3日続落、1ドル安の1万8,472ドル。ナスダックは続伸。29ポイントの上昇し5,139。S&P500は反落です。2ポイントマイナスの2,166でした。続いて27日のセクタ―別騰落率です。アップルが6%を超える大幅高で情報技術セクターが上昇率トップです。一方でワースト3の下げ幅はそろって1%を超えました。ディフェンシブに加え、原油価格が41ドル台に下落しエネルギーが下げました。0 指標.jpg








【世界の株価】
27日の終値

























【NY証券取引所中継】FOMC声明を分析
解説は大和証券CMアメリカのシュナイダー恵子氏

--FOMCの声明文をどう見ましたか。
景気認識を上方修正し、景気見通しへの短期的なリスクは後退したという言葉が追加されました。これはいわゆる利上げに積極的な「タカ」なのではなく、今回はあくまで足下の状況に言及したにすぎず、中長期的なシグナルを出すのは避けたと受け止めています。

--ただリスクが後退したという表現はインパクトがありますよね。
はい、「5月の雇用統計は悪かったけれども6月は悪かった」 と特定しているように、ブレグジット投票後の混乱など一時的なリスクは後退した。ここからは世界経済、金融情勢、物価を注意深くモニターする検証期間になるので、しばらくは動かないと解釈できます。声明文発表後、金利は低下、ドル指数が大きく低下し、市場は緩和的にとらえています。

--それで結果、年内利上げはありそうでしょうか。
ブレグジットの影響を見極めて、確信を持って動くとなると、早くても12月と考えています。投資家の間では、来年10年債の利回りが1%まで低下するとも言われていて、9月の可能性を残したのは、こういった動きを牽制するためだと思います。今後は8月5日の雇用統計、ジャクソンホールのイエレン議長講演などに関心が集まると思います。





【NY証券取引所中継】アップル株価上昇を分析
解説は大和証券CMアメリカのシュナイダー恵子氏

--今日は株価上下しましたね。
そうですね。FOMCを挟んで上下しましたが、昨日決算のアップルが大幅高、また先ほど引け後決算を発表したフェイスブックも好決算で大幅高となっています。ny2.JPG

--アップルの株価が100ドルを回復しました。何が評価されているのでしょうか。
サービス事業が19%伸びて売り上げ全体の14%に達したことも評価ポイントの1つです。来年10周年を迎えるiPhoneの販売台数は累計でもうすぐ10億台を突破します。アップル端末の稼働台数は世界で6億台と推定され、これだけ普及するとサービス収入が大きな意味を持ってきます。

--おさらいにもなるんですが、この場合、サービスとは何を指しますか。ny2-2.JPG
アップストアやIチューン、アップルミュージックなどです。今回アップストアは37%の増収でした。例えばアイフォンユーザーがポケモンGOの中で使った金額の3割はアップルの収入となります。また昨日アップルは「カープール・カラオケ」というテレビ番組の権利を買いました。この番組では有名人がゲストで歌いますが、オバマ大統領夫人も出演した人気番組でコンテンツ強化の動きです。

--これ、面白いですよね。それでサービス強化の動きは数字にも表れているようですね。
今回の決算でアップルの手元の元気が減っていて、積極的に投資していることがうかがえます。クックCEOは人工知能AIや拡張現実に大きく投資していること、また中国の配車サービス企業に10億ドル投資したことの手ごたえなど、具体的な成長戦略を語りました。アップルは新しいビジネスに向けて大きく動き出したようです、





【為替見通し】注目ポイントは「日銀は穏当な緩和へ」
解説は野村証券の池田雄之輔氏

--FOMCの声明文を受けて、為替の反応はどうでしたか。
FOMC の声明文は、短期的なリスクは弱まったという楽観的な表現が加わり、一旦はドル高で反応しました。ただ 9月の利上げを直接的に示唆するような表現はなかったため、その後はドルが売られています。kw1.JPG

--今日の予想レンジは、104.70円 - 106.00円 です。
明日の日銀決定会合を控え、為替プレイヤーは動きにくい状況と予想しています。

--明日の日銀の会合はどうなりそうだとみていますか。
会見で緩和が出てくると思ってますけども、穏当緩和というテーマにひとつなってくると考えています。黒田総裁が 1月にサプライズで打ち出したマイナス金利政策は市場関係者の強kw2.JPGい批判にさらされています。今回は市場の期待に沿った穏当な内容の緩和策を盛り込み、市場との信頼関係を修復することが優先されるとを予想しています。

--具体的にはどんなことが想像されますか。
ETF の買い入れベースの倍増、それから今マイナス 0.1%になっている金利をさらに 0.1%引き下げるというメニューが中心になりそうです。問題は市場のエコノミストの 78%が今会合での追加緩和を予想しているということです。利下げに対しては条件反射的に 1円から 2円の円安が進むと予想していますが、その後は、これは想定の範囲内だということで円は買い戻されるとみています。仮に確率は低いと思いますが、緩和なしだった場合には、 1ドル 100円前後まで急激な円高が進むリスクはあるとみています。0 為替.jpg

















【日本株見通し】注目ポイントは「日銀 現状維持の可能性」
解説はニッセイ基礎研究所の井出真吾氏

--今日の予想レンジは、16400-16700円です。
あくまで短期のリスクがなくなったと言っているだけなんで、年内利上げはないかもしれないですね。実際、声明文を受けて少し円高、日経平均先物も下落しています。これを受けて今日は反落で始まると思います。売りが一巡した後は明日の日銀決定会合を控えて様子見ムードが強まりそうですね。

--注目ポイントは「日銀 現状維持の可能性」です。
政府の経済対策と歩調を合わせて、日銀が明日にも追加緩和するだろうという見方が優勢なんですけれども、個人的には現状維持を決める可能性のほうが高いと思っています。nk1.JPG

--どうしてそう思われるのですか。
日銀の内部では経済対策の効果が、もし今一つだった場合に備えて温存したいという考えが根強いようなんですね。昨日安倍総理が28兆円超という経済対策を表明してくれておかげで、日銀は明日の展望リポートで物価見通しを引き下げる必要がなくなり、経済政策の現状維持を決めやすくなったともいえると思います。それから、これまで市場の予想と逆の結果が多かったというのも現状維持を示唆していると思います。いづれにしてもどちらに決まっても株価が乱高下する可能性が高いので、今日一日、持ち高をしっかり点検しておくことが大事だと思います。




■民主党大会3日目 舞台裏n2-1.JPG
アメリカ大統領選挙に向けた民主党大会では、クリントン前国務長官が正式に大統領候補として指名されました。3日目を迎えた会場でジャーナリストの池上彰さんに解説してもらいました。

《中継:ペンシルベニア州フィラデルフィア/池上彰氏、森本キャスター》
【民主党大会3日目の舞台裏】午後5時過ぎ
先ほど、副大統領候補ケイン上院議員も正式指名された、この後受諾演説の予定。そしてラストにはオバマ大統領が演説予定。さらにサウスカロライナ州の銃乱射事件の被害者も登壇予定で、銃規制強化を呼びかけるのではと見られている。

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ヒラリークリントン氏が昨日、大統領候補に正式指名された。獲得代議員数はクリントン氏約60%、バーニー・サンダース氏約40%。代議員にはサンダース支持が約4割いる。クリントン氏に承服できない人達がボイコットすると会場から出て行く場面も見られた。ただサンダース氏はクリントン支持を皆に呼びかけている。果たして民主党がまとまるかどうかが注目だ。n2-3.JPG

CNNの世論調査でクリントン支持は45%、共和党トランプ支持が48%、トランプ氏が3ポイントリードしている。何故なのか。


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クリントン氏は嘘つき・信用がないイメージがある。国務長官時代の指摘メール問題でも言っていることが変わってきている。また民主党幹部がサンダース氏下ろしの画策をしていたことが暴露された。




政策綱領にもぶれが目立つ。
①TPP反対は明記せず、玉虫色の表現。n2-5.JPG
②公立大学の無償化
③最低賃金・時給15ドル
これらはサンダースの主張で、クリントン氏は予備選では否定的だったが、今回これらの政策をすべて丸呑みした。こういう変遷も支持されない理由になっている。

トランプ氏がリードしている現状で、これからクリントン氏はどういうふうに戦っていくことになるのか。
『 together なるか?』
n2-6.JPG民主党の今回のスローガンは『 Stronger together 一緒になれば強くなる』です。とりわけサンダース氏支持が4割もいる。この人たちをクリントン氏支持に変えていかなければいけない。あるいはトランプ氏に反発する人たちを取り込むことができるのか。さらには白人の中間層、労働者層を取り込めるか。
そのために選んだキーマンが副大統領候補ケーン上院議員だ。ミスターナイスガイと呼ばれ非常に誠実な人柄。激戦州のバージニア州出身で、この激戦州を制する狙いがみられる。スペイン語が堪能でヒスパニックの取り込みも狙いだ。

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共和党大会は白人が多く、女性が少ない印象だ。ろころが民主党大会は黒人、アジア系、ヒスパニックと実に多様な人が集まっている。さらには女性が非常に多い。障害者やLGBTも多く、いまの米国を象徴している。

トランプ氏VSクリントン氏、どちらが勝つのか。
いま投票すればトランプ氏が勝利する可能性が高い。共和党大会が終わると共和党の支持率が上がり、民主党大会が終わると民主党の候補者の支持率が上がるという傾向がある。民主党大会が成功すれば、また支持率が逆転するかもしれない。







■【プロの眼】FOMCを読み解く
今回も利上げを見送ったFRB。今後の利上げのタイミングをどう読むのか?解説は三菱東京UFJ銀行の鈴木敏之氏。

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--FEDウォッチャーの鈴木さんに聞いていきましょう。鈴木さんのポイントを早速挙げていただきますと、今回の声明文には一文一文いろんな意味があるということなんですが、「ハト派」と「タカ派」のせめぎ合いのの舞台だったと・・・
(フリップ1:「ハト派」と「タカ派」のせめぎ合い)
もう強烈な意見対立があって、それの間を採ったのが今日の声明だという感じだと思いますね。

--まず「リスク判断は中立へ」この文言を採用したがゆえに、タカ派だと受け止める方もいるという話ですが・・・
『いま国際情勢と金融情勢を見ています』というところの部分を変えてしまうと、もう利上げに近づいてしまうんですね。そこで何をやったかというと、リスク判断のところを『短期のリスクは消滅した』と現在完了形で書いたんですね。これは要するに、「ブレグジットの話は消えました」、「雇用統計が弱すぎるという話は消えました」、ということだけを言っているんですね。ですからこれから先どうにでもできます、という意思表示になっていると思います。

--中立へ戻したと・・・。「雇用は事実確認」の表現、そして一方で「インフレ期待は低いまま」という表現、この一文。
スナップショットといいますけれども、経済情勢の判断ところで雇用については事実だけを書いて、次の雇用統計を待ちましょうということです。一方でインフレ期待のところを残しておりますので、一方的に利上げに向かっているわけではないと、いざというときには利上げを踏み止まる布石もちゃんと打っているということになります。

--ということは、「インフレ期待は低いまま」という一文があるがゆえに、ハト派的な要素が入っていると・・・。
そうですね。

--そして雇用に関しては、次が大事ということですね。
8月の雇用統計が非常に重いものになりますね。

--そして今回を総括すると、「年内利上げの道筋を確保」していると・・・。pro2.JPG
6月の段階では雇用統計が弱かったので、それからブレグジットの話もありますので、利上げどころではありませんでした。今日の時点で全て中立に戻して、情勢次第では年2回の利上げもできるとでしょう。ところがこのインフレ期待の話をして、「イエレンさんはなかなか動かない」というメッセージも送っていると思いますね。

(フリップ2:米利上げの行方は?)
--では実際に9月の利上げに向けてどういうスケジュールがあるのかというと、利上げできるかどうか判断できる良いスケジュールになっているそうですね。7月の雇用統計、先ほど重要と仰った。そしてFOMC議事要旨があります。

雇用統計は、その前の月の1万1千なのか、この前の28万7千なのか、どっちが(本当の)アメリカなのかわからないので、それを見極めるということで重いわけです。本来でしたら利上げの前に、利上げをしますよと告知をするわけですが、おそらく27日に出るFOMC議事要旨で雇用統計を見てある程度のシグナルを送る道具にするのではないかという見方ができると思います。

--そして重要なのがイエレン議長のジャクソンホールの公園ですね。
そうですね。タイミングとして、ここである程度の方向性を、あるいはどういう理由で9月の判断をするのかという説明になるんだろうと思います。





■【コメンテーター】三菱東京UFJ銀行/鈴木敏之氏

・タカ派VSハト派せめぎ合いが鮮明
--今回のFOMCは会見がありませんので、声明文を読み解くしかない。専門家によって今回は受け止め方が違うような感じがしますね。
「そうですね。そこが上手なところだと思うんですけれども、6月の段階では雇用統計が非常に弱くて、どうしていいかわからない、利上げどころではありません、(ということだったが、)今日の声明で、ある程度中立のところまで戻して、場合によってはちゃんと利上げもできますよ、というところまで持ってきたということだと思いますね。次の8月は発表の雇用統計がしっかりしていたら、9月の利上げもまた視野に入って来る、そいう誘導もできる、その可能性だけはちゃんと作っているという非常に上手なやり方だと思います。」



・米大統領選について
--女性初の大統領になるか、というところですね。
「池上さんはどちらか分からないような言い方でしたけれども、いわゆる予測市場では圧倒的にヒラリー・クリントンさんで、どちらかというとクリントンさんの信任投票というのが今回の大統領選挙ではないか、ぐらいに見られていると思います。」
--そうした中で女性の活躍の注目されている。
「例えばドイツのメルケル首相に対する今度の英国のメイ首相、IMFのラガルド専務理事も女性。FOMCではいちばんのタカ派がジョージ総裁、ハト派がブレイナード理事で全て女性の方が大きな意思決定を下しているのが当たり前になっているは新聞の仰る通りですね。」



・今日の経済視点 
「GDP 民主党4.3% 共和党2.5%」
「株   民主党8.4% 共和党2.7%」
1940年代から、どちらが大統領だったかというところの経済のパフォーマンスを見ると、GDPの成長率、株価のリターンは民主党の時のほうが圧倒的に良いという結果が出ていまして、これから経済予測をするときも、大統領に代わった初年度というのが特にまた大きく変わるので、どちらかとうともしヒラリー・クリントンさんが勝ったら、経済見通しが強気に置かないといけないのではないかというぐらい、違いが大きいのですが、この理由がはっきりしない。分かっていることは財政セ策を拡張にしたのではなくて、みんなが何か知らないけれどもいろいろなものを買うとか、元気になるとか、そんな要素があるので、28兆円だけではだめなんですよ、ということを日本にもメッセージとして送ってもらいたい。





■今日の予定

日銀金融政策決定会合(~29日)
決算(ソフトバンク、コマツ)
ユーロ圏7月景況感指数
米決算(アルファベット、アマゾン、フォード)




■ニュース

米FOMC 追加利上げ見送り
アメリカのFOMC=連邦公開市場委員会は27日、追加利上げを見送り、政策金利を据え置きました。政策金利の据え置きは5会合連続です。据え置きに賛成したのはFOMCで投票権を持つ10人のうち9人で、残る1人、カンザスシティー連銀のジョージ総裁は利上げを主張しました。一方、会合終了後に公表された声明では、6月の雇用統計が良かったことを受け、「雇用は力強い」と指摘しました。「今後の経済を見通す上で、短期的なリスクが弱まった」とし、9月の利上げの可能性を排除していない姿勢をにじませました。




米エコノミスト 「利上げに積極的とも取れる」
今回の声明文についてアメリカのエコノミストは、「利上げに積極的とも取れる内容だった」と分析しました。ただ、利上げの時期は来年だと予想します。
《マニュライフ・アセット・マネジメント/メーガン・グリーン氏》
「驚きだったのは『短期的なリスクが弱まった』と示したことだ。この表現で利上げに積極的な内容と一部で受け止められた。市場関係者の中には、今年中の利上げがあると反応した人もいた。だが私は来年まで利上げしないとみている。」

グリーン氏は、来年の4月から6月期まで利上げはないと予想していて、その理由について、賃金と物価、海外の中央銀行の政策、そして大統領選挙があると指摘します。
「賃金上昇が十分でなく、物価上昇も見込めない。また海外の中央銀行による金融緩和政策が米経済に物価の下押し圧力を与えている。こうした理由からFRBの物価目標2%の達成は難しく利上げできない。さらに11月に大統領選を控え、政治的な要因もあり選挙結果に影響を与えないよう、9月利上げは見送るだろう。」





経済対策 28兆円
安倍総理大臣は、きのう、福岡市で講演し、事業規模28兆円を超える新たな経済対策を取りまとめる考えを示しました。経済対策のうち、国と地方の財政支出と国が低金利で民間事業に長期融資などを行う「財政投融資」を合わせた財政措置は13兆円規模になるとしています。「未来への投資」をキーワードとする今回の経済対策では、リニア中央新幹線の全線開通を8年間前倒しするほか、農水産物の海外輸出に向けた拠点を整備する方針です。この新たな経済対策は来月2日に閣議決定されます。



LINE 黒字転換
無料通信アプリ大手、LINEの1月から6月期の決算は、最終損益が1年前の52億円の赤字から25億円の黒字に転換しました。タイやインドネシアなど海外の一部でも利用者が増加し、スタンプの売り上げが好調だったほか、企業の公式アカウントも増え売り上げに貢献しました。



三菱自 赤字転落
三菱自動車の4月から6月期の決算は、最終損益が1,297億円の赤字となりました。4月に発覚した燃費データの不正問題で国内の売り上げが大きく落ち込んだほか、顧客などへの補償費用で1,259億円の特別損失を計上したことが影響しました。また、三菱自動車から提供をうけていた軽自動車が販売中止となった日産自動車も4月から6月期としては4年ぶりの減益となりました。



10人は首の傷で失血死
相模原市の障害者施設で入所者19人が殺害され26人がけがをした事件で警察が犠牲者のうち12人の遺体を司法解剖した結果10人は首に負った傷が致命傷となり失血死していたことがわかりました。植松聖容疑者は包丁など5本の刃物を使って入所者を次々と襲っていて犠牲者は首や胸の周辺に傷が集中していました。警察は植松容疑者が強い殺意をもって犯行に及んだとみています。一方、施設を運営する社会福祉法人は植松容疑者が施設を退職する直前の今年2月に障害者の存在を否定する発言をし始めたと明らかにしました。また、入れ墨が見える短いシャツで勤務するなど勤務態度にも問題があり、再三注意しても改まらなかったということです。



フェイスブック 純利益大幅↑
フェイスブックの4月から6月期の決算は純利益が大幅に増加し、株価は急騰しました。売上高は1年前に比べ59%増加、純利益は約2.8倍に膨れ上がりました。また、一株利益は97セントで市場予想を上回りました。また、市場が注目する月間の実質利用者数は15%プラスの17億1,000万人でした。予想を超える好決算を受け、フェイスブックの株価は時間外取引で一時8%を超える上昇となりました。
《フェイスブック 4-6月期決算(前年比)》
売上高 64億3600万ドル(+59%)
純利益 20億5500万ドル(2.8倍)
実質1株利益   97セント(予想上回る)
月間利用者数(前年比) 17億1000万人(+15%)





■日経朝特急

①初の温泉REIT
温泉旅館などに特化したREIT(不動産投資信託)が近く登場する。米国の投資ファンド「ベインキャピタル」傘下の大江戸温泉ホールディングスが新たにREITを立ち上げ、保有する温泉旅館などを組み入れる。温泉に特化して投資するREITは世界初。来月中にも東京証券取引所に上場する見通しだ。



②ヨーロッパ委、制裁先送り
ヨーロッパ委員会がスペインとポルトガルへの制裁を先送りする。EUの財政ルールでは、財政健全化への取り組みが不十分だと認定したユーロ圏に、罰金などの制裁を発動できる。しかし、今回ヨーロッパ委員会はルール違反が正式に認定されたスペインとポルトガルに対し、罰金は科さず、追加の財政再建策を10月までに求める提案をまとめた。反EU機運が広がるのを避けた形だが、財政規律ルールの形骸化が進む懸念を残した。





■日刊モーサテジャーナル

①米国・クリントン大統領候補「女性初とはいえ…」
民主党クリントン氏が女性として初めて大統領候補に正式指名されたことについて、各紙は様々な見方を掲載している。
ウォールストリートジャーナルは「確かに歴史的だが、女性初というだけでは応援できないのでは。」と伝えている。記事は、「アメリカでは今や大卒は大卒は男性より女性が多く、GMやIBMのトップは女性で、特に女性初の大統領候補というのは珍しくないのでは。」という冷めた見方を掲載している。
またワシントンポストは「夫のビル・クリントン氏をはじめ、クリントン氏の私生活のお披露目式みたいだった。」と指摘。先ほど池上さんの解説でもあったように、今回の党大会では有権者に信用してもらう狙いがあると、記事も見ているが、「クリントン氏は世界的に有名なのに、まるでアメリカ人が知らないかのような演出ぶりだった。」と皮肉っている。
一方、ニューヨークタイムズは社説で、「当初はサンダース支持者による抗議デモが混乱をもたらしたが、民主党はそれを乗り越えて多様な意見をまとめる、民主主義とは何かを示した」と評価している。



②フェイスブックが住宅建設へ(ウォールストリートジャーナル)
フェイスブックが住宅建設を始める。サンフランシスコ周辺では、雇用に比べ、住宅着工許可件数は増加幅が低い水準だ。住宅建設は社員が住む場所がないという問題を解決する狙いがあるという。記事によると、少なくとも1500戸を建設する予定で、社員だけでなく一般にも提供する予定だ。サンフランシスコ周辺では、住宅不足から価格が高騰し、遠い郊外からに通勤を余儀なくされる人も多いなど問題が発生している。







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