思う・学ぶ・発達支援 心のケア サイト

特別支援教育の実践情報など。また,日々の喜びを見つけ、よくする手立てはないか考える、成長・教育のサイトです。

発達障害の子の調理学習

2024年07月22日 | 教育
歩行の様子、ボールキャッチの様子から、
運動協調性障害の疑いが見られる子。
朝のトレーニングなどでも思わぬ段差で転んでしまう。

調理学習では十分注意が必要である。
インスタントラーメンと餃子を作った。
3人グループになり、順番に、
・野菜を切る。
・餃子を焼く。
・ラーメンをゆでる。
と行った。
野菜を切るのは包丁を使うので、
完全なマンツーマンで、十分注意した。
餃子を焼くのもやけどが心配で、十分な注意をした。
ゆでるときに油断があった。
左のガス台に片手鍋を置いてまず湯で、
時間がかかるので右のガス台にも置くことになった。
配慮を欠いた。
その子に右のガス台に置かせると、
左のガス台の方て鍋に指を触ってしまい、
不器用なため、すぐに離れず、やけどをしてしまった。
常に様々な注意を怠ることはできない。
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合理的配慮2 自分から漢字の練習をする生徒

2024年06月30日 | 教育
コース制の高等部
1~4コースがある。
4コースは就労を目指す生徒たちのクラスである。
1コースは生活介護の福祉施設に行く子供たちのクラスである。
1コースの生徒は言葉の出ない子もいる。

その1コースの子が漢字を勉強したいという。
漢字の練習ノートを買ってもらったようで、
字は書いているが、ひらがなばかりで、
大小いろいろになっており、ぱっと見ではなかなかわかりづらい。
でも、友達や先生の名前を漢字で書きたいという。

合理的配慮をしたことで、毎日、
「今日も勉強したいです」と言ってノートを持ってきては
漢字をたくさん書いている。
どのようなことをしたら、毎日喜んで書いて勉強しているのか。

・まず、先生や友達の名前の表をタブレットで大きく見せた。
・そして、書きたい友達の名前や先生の名前を選んだ。
・その漢字の名前を、通常一マスずつ書くところ、
 四マスで一マスにして□で囲って一文字分とした。
・苗字と名前の間は一マス分開けた。
・その中に大きく薄く、名前を書いた。
・2人目の名前の時には、一マス分開けて見やすくした。
・名前の文字はタブレットで大きくして目の前に置いた。
・なぞり終えたら、一文字ずつ赤丸を付け、最後に花〇をあげた。
・「すごい!」「うまいね」とほめ続けた。

これで、その子は毎日、漢字の勉強をせがんでくる。
合理的配慮を施せば、どの子もできるのである。

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合理的配慮1

2024年06月30日 | 教育
特別支援学校高等部
現場実習が終わり、現場先の企業へお礼状を書く。
長い文をきちんと間違わず書くのでかなり厳しい。
何度も何度も書き直す。
しかし、知的障害の生徒たちは不器用な子が多い。
特に、「書く」という行為は、手先の巧緻性が要求され、
記憶の力と合わせた処理速度が強く要求される。
通常の中学、高校と違って、
このことに関しては合理的配慮が必要である。
特別支援学校の教員は、以前とは違い、特別な支援について、
かなり配慮ができるようになった。
一律厳しいだけの指導はなくなったように思う。
ある程度、精神の不安定に負荷をかけないことがスタンダードになってきた。
ただ、まだ専門的かというとそこは難しい。
厳しい指導に一律なってしまうところがある。

車いすで過ごす生徒がいた。実習が終わり、一日お礼状を書いていた。
帰りに見るとまだ、書き直して書いている。
合理的配慮はなされているのか。
車いすで生活しているので、脳性麻痺も考えられる。
上半身は問題なく動くようだが、下半身の状態からすると、
協調性運動障害も考えられる。
視知覚的な問題で見え方も不安が考えられる。
・枠を大きくする。
・難しい文字は薄く書いたものをなぞるでよいとする。
・一行ずつ書かせ、確認しながら少しずつ進む。
・適度な休みを取らせるようにする。
このようなできることをすべきだ。
そのようなこともせず、ただスパルタでやらせるだけの教師は、
勉強不足の教師であり、プロではない。



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保護者を悪く言っては絶対にいけない

2024年05月03日 | 教育
子どもが不安定になったとき、
保護者が来て興奮してしまったとき、
「あれは親が悪いんです」
という教師がいる。
そのような教師は若手ではない、
大体ある程度ベテラン系の教師である。
いろいろあってこうなっている。
その子の行動をずっと見守り続ける保護者の苦労は計り知れない。
不安定になどさせたくないに決まっている。
しかし、心配だしそうなってしまう。
それを切り捨てるような言い方を平気でするのは情けない。
しかし、ベテランになるとそのような意見はもう聞けない。
関係を悪化させることになる。しかし、自分で気づくことはある。
若手の教師には、決してそのようなことは言わないよう、
研修で伝えていきたい。

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感覚運動期の子の衝動にはかなわない

2024年04月17日 | 教育
言葉かけもよく分からない。
一歳半以下の認知発達と思われるの自閉症の子は
感覚運動の世界に生きています。
きらきらするもの、ゆらゆらするもの
落ちそうなもの、取れそうなもの、出っ張ったものなど、
触らずにはいられません。
その衝動は、いけないという気持ちよりも先に動いてしまい、
叱られる、怒られるという気持ちよりも先に動いてしまい、
ものすごく強いもので止められるものではありません。

周りにそのようなものを置かない、手の届くところに置かない、
ということがまず必要になります。

衝動的な、または自分に強い刺激を入れながら、よくない刺激を作り出しながら安定を自分で作っている状態です。
自分でその刺激を求めてしまい、衝動的に動くことで脳の安定を作っているので、動かすことが必要です。
よい刺激を外から入れてあげることが必要です。

歩いたり、階段の上り下りをしたりすることで
前庭感覚が動き、脳に栄養が行って安定がつくられます。
さすったり、圧迫したりすることで、
触覚や固有感覚が動かされ、安定がつくられます。
ブランコに載せて前後に大きくスイングして揺れたり、
トランポリンで上下に動いたり、
体全体に足の関節から力をぐっと入れていったり、背中や頭をさすったり、
関節や皮膚から刺激を入れていくことで、
良い感覚刺激が脳に送られ、それが安定の栄養となっていきます。

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