思う・学ぶ・発達支援 心のケア サイト

特別支援教育の実践情報など。また,日々の喜びを見つけ、よくする手立てはないか考える、成長・教育のサイトです。

小学校6年生ADHDの児童について

2019年03月27日 | 教育
1 主訴

・興奮して相手が嫌がる言動をしてしまう。突発的な行動も多い。

2 様子

・他の子どもたちと遊んでいて,物置の屋根に上り,落ちた。一歩間違うと大
 きなけがにつながる所だった。
・少年野球団に入り,辞めそうになったが,今も元気に続けている。
・プール初日に,一人だけ先にプールに飛び込んでしまった。
・以前に比べると,全体的には落ち着いてきたが,調子に乗ってしまうところ
 が心配である。
・家にあった発達障害の記事を「教えて」と言われ,読んであげた。

3 対応

・少年野球団をがんばり続けていることは素晴らしい。せっかく人とのやり取
 りの場面があるので,うまくかかわっているときには褒め,トラブルになり
 そうなときには,具体的に「何をどうすると回避できるか」教えて,社会ス
 キルを身に付けるチャンスにしてほしい。
・将来的に突発的な行動が心配されることが続くようなら,医師とも相談して
 みてはどうか。(ADHDの子の突発的な飛び出しなどによる事故のケースは多い)
 衝動性を抑制する薬を飲みながら生活している大人も多い。
・人との対応のスキルをできるだけ身に付け,自分の行動について自覚して
 疑問を持つようになってきたら,本人に話をし,自分で気を付けるようにす
 ることも,将来大切になってくる。
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発達障害のある小5の子の様子と考えられる対応

2019年03月26日 | 教育
1 主訴
・友だちとかかわりがうまくできない。本人は仲良くしたい気持ちがあるが,
 誰かに嫌なことを言われると,学校を休んでしまうこともある。

2 様子

<学習>
・グループで新聞づくりの学習では,特に困った表情も見せず,よく取り組んでいた。
・文章もそれなりにかけている。
<教室環境>
・黒板の周りはあまりいろいろ貼っておらず,すっきりしていた。
・新聞づくりのラストに,全員机の向き窓と廊下向きにを変え,集中アップの切り
 替えがよかった。
<普段の様子>
・集団行動をするときに一人の世界に入ってしまう。
・場の空気が読めない。
・休み時間,砂の所で遊んでいて,少しかかってしまっただけでいじめられたと怒った。
・家出兄弟げんかがよくあるようである。
・学習面では全般的に問題が見られない。
・友だちを作りたい思いからサッカー少年団に入ったが,うまくやれず,かえって
 心の負担になってしまったようである。その関係のトラブルで,2日間学校を休んだ。
・実際避けられたこともあると思われるが,何かあると自分がいじめられていると
 考えてしまう。
・最近は周りの子ども達が,本児を心配する気持ちが出てきている。
<家庭>
・小さいころから多動だった。
・言葉が遅かった。
・コミュニケーションが難しい。
・幼稚園では大きな問題はなかった。
・食事の最中にどこかへ行ってしまう。
・小学校の入学当初は特に問題なかったが,登下校でトラブルが出始めた。
 ガードレールで遊び,注意してもやめず,1年の途中から別登校となった。
・2年で児童相談所に行き,検査をしたが,特に問題は出なかった。
・学校に行かないことが時々あり,死にたいということがあった。
・小4の時,ADHD(高反映発達障害の傾向もあり)の診断を受けた。
・小4で落ち着いてきた。友だちがほしいと少年野球に入ったが,いじめられたと
 いって,学校を休んだ。
・家では夢中になると時間を忘れて困る。朝,漫画や本を見ていると,時間に
 なっても動こうとせず,タイマーもダメだった。
・周りを気にせず動いてトラブルになることがある。
・弟が兄の行動に疑問を持っている。どのように障害のことを伝えていったらよいか。

3 対応

①自閉症の場合,社会性が身に付きにくい。大人になっても適切な行動の仕方
 がうまくできない人もいる。トラブルが起きたときには,落ち着いてから,どうし
 てそうしたのかを聞き(意外な理由が隠れている場合がある),それが周りの人に
 とってよくなかったこと,そのときの正しい行動の仕方について教えることが必要
 である。口で言うだけでなく,やって見せて,やらせて,できれば誉めるという形
 で,行動の仕方を具体的に一つ一つ学ばせて積み上げていくことが必要である。
②障害のことを弟や本人に話すことについては,まだ現段階では受け止められないの
 で早いと思う。(思春期を越えたあたりか)そういう特徴があり,分かってあげる
 よう話していくことが必要だと思う。アスペルガーの方で,自分の障害や行動を自
 覚して,生活している人が多くいる。

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子供を動かす難しさ

2019年03月20日 | 教育
 子供を動かすのは難しい。
 1年生の子。自分の思い通りにならないと、座り込んで泣いて駄々をこねてしまう。
厳しく言うと余計に難しくなるので、やさしく引かずに声をかけていくが、気持ち
は収まらない。
 築山のほうへと歩いていく。手をつないで上ったり下りたり、その勢いで、
「さあかえろうか!」と声をかけて手を引くと、笑いながら急に走り出した。
 そのまま気持ちよくバスに乗る。

 しかし、あのまま築山から動かず座り込んだら・・・。
 小さい子を動かしていくのは難しい。
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園での効果的な場面

2019年03月19日 | 教育
・自閉症スペクトラムと診断を受けたAちゃんが,1学期は全く教室に入れず,
 職員室で過ごしたものの,2学期からクラスでみんなと一緒に一日過ごせる
 ようになったのは素晴らしいと話した。職員室にいるときに,無理強いはせず,
 やさしく見守り,掃除を指そうと一緒にやり始め,やがてクラスについてきた
 という。無理なく生活し,徐々に円の様子を受け入れることができたのだと思う。

・4歳児のB君は,休み時間にグラウンドで「ドンじゃんけん」(※地面に10m
 程度の線を描き,2チームに分かれて両方から走ってきて,出会ったところで
 じゃんけんをする。勝ったら相手の陣地に向かってどんどん進めるが,負ける
 と自分の陣地へ戻らなければならない)をしていたが,自分が走り出すときな
 ど,少し迷っていた。
・その場面ですかさず先生が,「B君走る!」「B君戻って!」と短く個別指示を
 出していた。そのことで,問題なくみんなとゲームに参加できていた。

・汽車の形の固定遊具に乗って遊んでいたC君が,「Dちゃん,誘っても乗らない
 んだよ」というと,先生が,「高い所は怖いから下の所ならすわるよ」と伝えた。
 Dちゃんが低い所に座ると,C君は,「Dちゃんが座ったよ!」と先生に嬉しそうに
 伝えていた。先生が具体的に伝えている野がとてもよかったことを話した。
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不安な様子,落ち着きがない,好き勝手にしてしまうなどの幼児

2019年03月18日 | 教育
<こんな配慮があるとよい>

①全体に指示した後に個別に声をかけるなど配慮する。


・知的な遅れのある子,また発達障害のある子は,全体に向けての指示が入ら
 ない場合が多い。例えば,「椅子取りゲームをするので,椅子を移動します」
 と言った後,配慮が必要な子には椅子を置く場所を指示したり,背中を押し
 たりなど個別の配慮を入れることで全体の動きについていくことができる。

②叱るのではなく,正しいやり方を教えてできたら褒めるようにする。

・頭の中で情報が混乱していたり,正しいやり方をどうすればよいか分からな
 かったりする場合が多い。ソーシャルスキルを身に付けさせるように,正し
 いやり方を具体的に見せたり,一緒にやったりしてできれば褒めるようにす
 るとよい。

③一人だけで対応しない。


・暴言を吐く,たたく,パニックになるという行動がひどくなる場合,一人が
 クラス全体をきちんと流し,もう一人が静かな場所にその子を連れていく,
 落ち着くまでそばにいるなど,正しい行動に誘導するよう役割分担が必要と
 なってくる。

④魔法の椅子

・頻繁に落ち着かない行動が出る子には教室のすみやピアノの後ろなどに椅子
 を置き,「落ち着く魔法の椅子です」や「考えるイスです」と伝えて座らせ
 ることも有効な場合がある。

<環境調整>

・目につき,集中を妨げるものは取り除いておく。椅子取りゲームのとき,近
 くにあったブロックで遊び始めてしまった。最初からしまっておいた方がよ
 いことを話した。

・絵本読みのときなど,本を読む先生の後ろは真っ白か真っ黒など,余計なも
 のが貼ってない方が子どもたちの集中力が上がると話した。

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