今までの中高年の職場と云われている所謂「人材集約型」産業に、現在若い人の入社が増加傾向にある旨の記事を以前投稿しました。
世の中の経済や世情の不安定を冷静に先読みした若い人から、この様な行動を起こしているように見受けられます。
株価の一時的な暴落や南海トラフ地震、巨大台風などの天災事変、経済変動など不測の事態に関する潜在的なリスクが、少しづつ顕在化されつつある中で、当然の行動の一つと感じます。
ある意味では、今の時期にバス業界などの人材集約型産業に移動する若者は、冷静で理知的な面を持つ本来の優秀なポテンシャルを持つ方々かもしれません。
人材集約型産業のメリットは、当面の雇用が確保されていて、かつ、雇用の維持に経営側が他の産業よりも積極的に考えていることです。
多くの人を雇い、その労働力に依存する産業なので、当然に新たな雇用や品質向上のための雇用の維持が重要なことは自明の理であると思います。
バス業界も人材集約型産業ですが、特に路線バス運行については、運営側は経営者と市町村などの地方自治体になります。
そのため、新規雇用や既存の雇用の維持に関して、他の人材集約型産業よりも手厚く感じられる側面もあると感じます。
一見、非常に厚待遇で良い職場に感じられますが、多くの人を雇い入れて廻していく仕事のため、身に付くスキルも多くの人が無理なく身に付けられるだろう程度になります。
そのため、貴重な時間を切り売りして、給与に変えているだけと感じる若者も多くないと思います。
実際にどうかと云うと、他の産業に比べその傾向が強いのは事実で、営業マンなどがストレスフルに結果が求められる環境を、長時間労働のストレスに変えているだけとも取れます。
一定期間は、厚待遇ともとれる給与と福利厚生を得ることができますが、社会的な経験値の面で時間の経過とともに、営業マンや他の職種との差が付くと思われます。
10年間この人材集約型産業の雇用環境に甘えた生活を送ると、それは顕著に現れ、世間知らずな中高年となっていることが、しばしば散見されます。
実際にバス業界などの人材集約型産業には、恐ろしく考え方の視野が狭く、頑ななまでに自分の世界観を大切にして、他者の価値観を一切認めない50代や60代がいます。
あまりにそれが酷いと、日常生活に支障が出るほどの人もおり、周囲が陰ながらバックアップしてバランスを調整しているなんてこともあります。
さて、若い人が最近バス業界に入社頂くことは、大変嬉しく頼もしいことですが、上記の理由から本来は若い人の仕事ではないため、社会情勢が安定化した場合や新しい転職先などが見付かった場合など、若者と云うサケの稚魚は大海を目指すがごとく、離れていくことは当然に感じます。
若い人には、実質的な職業選択に対する選択肢の多さがあります。
現在は、若干若い人から見て、世の中の世情が不透明に感じられる状況からバス業界に一時的に避難してきている「妥協した職場」と捉えた方が現実的です。
しかし、たとえバス業界から離れて大海へ行っても、将来世間の荒波に揉まれた後に、40歳位で再び戻ってくることもかなりの確率で考えられます。
なぜなら、世の中は今より一層に厳しくなることが予想されるからです。
そのため、サケやマスの帰省本能が擽られるが如く、雇用の比較的安定したバス業界に戻ってくることは、容易に予想ができることだからです。
戻ってきた元若者は、最終的に営業マンになることも厭わない、これからを牽引するバス業界に必要な人材となると考えます。
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