
バス運転士に限らず運転を仕事にしている方は、何度か経験したことがあると思います。
何故か横断歩道を渡らず、車道を平気で横断する高齢者が多いことです。
私も何度か遭遇し、危ない思いをしたことがあります。
中には何の前触れもなく、横断する高齢者もいて、これでは高齢者の事故がなくならないことに頷かざるを得ません。
原因として認知能力の低下がいわれますが、実態はそれだけとは云えないそうです。
高齢者自身も横断歩道を渡るべきことは、充分に理解している場合が多いとの事です。
しかし、横断歩道まで歩くのが面倒で、フライング心理で手前で横断するらしいです。
認知能力がいくら低下しているとは云っても、小学生でも分かる常識は道を歩く以上大抵の方は認識しているのです。
もしも、認識できない場合は予め認知症として、家族や行政の世話になっていることが普通だそうです。
問題は、認知能力よりも歩行能力などの基本的な身体能力の低下が大きいと云われています。
たかだか30mを歩くことも、高齢者にとっては大変な動作なのです。
この大変な動作をするぐらいならば、出来れば「周囲の車両の理解の元」、横切りたいと思うことは解らないでもないのです。
要するに日常の普通の動作に根負けして、自己の中の希望的な観測で動いているのです。
何で私がこんなことを云うのかというと、ここ1ヶ月の膝に力が入らない症状を患った際、日常動作が非常に辛い経験をしたからです。
私の場合は、一過性の症状で今は普通に戻っています。
しかし、このままその症状が続く場合は、道を「周囲の車両の理解の元」に横切ろうと云う精神状態になると思いました。
結局は、高齢者の横を車で通過する際は、必ず横切る想定しか具体的な対策は無いように思います。