本日は、高齢者施設の近くを通る便を担当していました。
この便は、平日の日中に高齢者が多数乗車するため、車内人身事故の発生防止に細心の注意を払う特別な便です。
とはいえ、普通は高齢者全員席に座れるような乗車人数のため、新人運転士でもそれほど心配はいらない便でもあります。
しかし、本日はひと味違いました。高齢者の立ち乗車が発生したのです(もちろん、若い人は全員立ち乗車です。)。
高齢者の立ち乗車は、少しでもブレーキがきついと、車内人身事故のリスクが格段に高まります。
特に杖をついた高齢者が、立ち乗車だった時は、終わったと思いました。
とにかく、運行時刻なんて糞食らえで安全運行に努めました。
引き継ぎの際も、立ち乗車が出ることを伝達し疲労困憊ながらピークをやり過ごしました。
バス停から乗車してくる乗客に、「遅れてるよ、気を付けろよ。」と、言われたときは、さすがに内心憤慨しました。
この状況を、見てわからないのですかね?
そんなこんなで、高齢者をおろしたあとのバスが軽いこと軽いこと、車両重量も心の重荷も一気におろした感じです。
さて、以前健康食品を扱う営業職の方から聞いた話があります。
60歳以上の方が、足を骨折し、半年以上入院した場合、高確率で寝たきりになるとのことです。
寝たきりになると、全身の筋肉が落ち、代謝活動が著しく低下し、その結果免疫力が落ち様々な病気にかかりやすくなり、死亡リスクがかなり上昇するそうです。
本当に寝たきりから、半年から1年位で亡くなるそうです。
高齢者が足の骨を折ることは、即命に関わるそうです。
バス運転士は、人の命を預かる仕事と云いますが、今日ほど感じた日はありませんでした。