バス運転士志望の方が、よく気にすることでカスハラ問題があります。
カスハラとは、カスタマーハラスメントの略語で、乗客などの顧客がバス運転士やバス会社に対して理不尽なクレームや言動をすることです。
バス運転士となると、不特定多数の乗客を乗せて運行するため、必然的に多くのカスハラを受ける機会に遭遇することが予想できると思います。
その事から、未経験でバス運転士になることを志望する方や、貨物運送のドライバーから転職を考えている方が、真っ先に心配されることの第一位であると推察します。
タクシー運転士も含めた旅客運送事業への転職を躊躇することの一つとして、このカスハラ問題への心配が大きな心理的障壁として昔から有名です。
この問題に対して私は、「バス運転士がやるべき対応をしっかり行っていれば、さほど気にすることはない!」ということが正直な感想です。
特に車内アナウンスで、声を普段より半音上げて明るく対応するだけでも、カスハラの8割は事前に解消できると思います。
また、乗客の動きを事前に予測して、特に発車時や停車時は、「動きます。おつかまり下さい。」、「止まります。おつかまり下さい。」などの車内事故を防止する乗客を思いやったアナウンスをすることで、バス運転士に対する印象も大分変わります。
乗車の際に、明るく挨拶をすることも大変重要です。
バス運転士への乗客からの印象が変わると、乗客から労いの言葉をかけられたり、ファンになってくれる女性(高齢者がほとんどで、残念ですが…)も出てきます。
逆に頻繁なカスハラを受けるバス運転士もいますが、休みの日にそのバス運転士の運行に乗車すると分かるのですが、アナウンスが圧倒的に暗く無愛想な場合がほとんどです。
また、感情の起伏が運転に出たりすることもあり、アクセルやブレーキが雑な場合があります。
特に女性は、バスのブレーキに対して嫌悪感を持つ人が多く、バス会社もブレーキの使用については研修で厳しく指導されます。
このようにバス運転士の努力によって、大方のカスハラやクレームを減らすことは可能です。
たまに、厄介なカスハラをしてくるクレーマーがいますが、どうにもならない場合は、運行管理者に対応をお願いすればいいです。
通常、問題行動をするクレーマーは、過去に警察の御厄介になっていたり、行政が面倒を観るべき人だったりします。
また、数にしても1,000人に1人位の割合のため、心を病む程ではありません。
その事からも云えますが、頻繁にカスハラを受けるバス運転士は、その運転士に問題があるケースがほとんどで、改善すべきは改善する必要があると感じます。