バス運転士の仕事は、比較的高齢になっても仕事を継続しやすい職種です。
よく、旅館や葬祭場の送迎バスの運転士などで70歳以上の方でも元気にやられているのも見受けられます。
そう考えると、体が続く限りいつまででも現役が続行できるように思われがちです。
しかし、実際のところバス運転士は75歳前後が引退の一般的な年齢上限のようです。
また、75歳位までバス運転士を行うための未経験の入社時期は、遅くとも55歳位が平均値と思います。
ここで云う未経験とは、運転業務の未経験ということで、トラックの経験者などは含みません。
もちろん60歳以上でバス会社に未経験入社される方もいますが、中型車・小型車のコミニティバスや送迎バスのみなど業務が制限されるケースが一般的です。
また、55歳以上の場合は養成運転士制度利用や正社員登用が難しくなるケースがほとんどで、出来れば未経験の場合は50代前半までには入社していただきたいものです。
本日は、50歳で未経験入社した事を想定して、「何歳までバス運転士をできるか?」について、一般的な見解をのべたいと思います。
先ず、貸切バスや高速バスなどの車長12m位を運転する業務の場合、65歳までが一般的です。
大きな車両で遠出する業務の場合、会社側も様々なリスクを考えて、この位の年齢で配置換えを考えます。
もちろん、運転のセンスが抜群に優れている場合などは、70歳ぐらいまでやる方もいらっしゃいますが、ほぼ65歳を過ぎると路線バス運転士などに戻されます。
次に路線バスの場合は、70歳位までが限界と考えている会社がほとんどです。
路線バスは低速で定められた区間を走るバス業務ですが、とにかく発進・停止、顧客対応、細かな状況判断など神経を使います。
若い人でも新人の場合、神経を病んでしまう人がいるぼどで、例え経験者であっても70歳位までが限界と考えるのが一般的です。
最後にコミニティバスや送迎バスですが、概ね75歳ぐらいまで勤務が可能です。
もちろん、福祉・介護送迎バスなどの特殊な知識や資格をもった経験者の方は有利ですが、やはり運転に関する認知機能なども会社側が鑑みて、75歳位までが一般的と思います。
番外編ですが、運行管理者は資格さえあれば何歳まででも可能ですが、泊まり込み勤務も考えると75歳ぐらいで自分から辞退する方がほとんどです。
70歳以上でコミニティバスや送迎バスを行う方は、運行管理者も兼務する方がほとんどです。
また、路線バス現場に欠員が出た際の補充要員としても活躍できます。
都会のバス会社には、70歳以上の方はあまり見かけませんが、地方のバス会社には75歳ぐらいで現役の方がゴロゴロいます。
一生涯現役とまではいきませんが、体が続く限界まで仕事ができるのが、バス会社の最大のメリットです。