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2男児の母、業歴XX年のシステムエンジニアが日々のもろもろを雑記します。
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任意後見人契約

2024-10-14 20:25:50 | 最近思うこと

私の母は81歳で、父は、次の誕生日に90歳を迎えます。

入院することもなく、二人とも自分の足で歩き、何でも食べられる(食事制限なし)。

有難いことです。

 

父は、店を畳んでからも、毎日、事務机に向かって、郵便物の整理と、証券会社から送付されてくるFAXの株価リポートを眺めるのを日課として、公共料金などの支払いはすべて、「引き落とし」ではなく、自分で銀行に振り込み手続きに行っていました。

が、年齢のせいで、証券会社から信用取引を断られるようになってから、私たちに、4桁の証券コードを告げて、スマホで株価を確認させることもしなくなり、徐々に、口数が少なくなり、記憶力も低下し、つじつまの合わない発言も増えてきました。

 

従姉のご主人のお母さまが晩年に認知症になり、後見人に第三者を指定されてしまって、とても不便だった経験から、「不動産の売却を予定しているなら急いだほうが良い、役所が認知症と判断すると第三者の後見人をつけられてしまい、不動産の売買ができなくなる」と、両親が住む家屋の早期の売買を勧められました。

両親は、鉄骨4階建のペンシルビルに住んでいます。(底地は借地です。)

1、2階が会社で、3、4階を自宅にしていたのですが、本人たちだけでなく建物も老朽化が進んで、いろいろと不便な点が目立つようになりました。母は、近所のマンションに引っ越したい気持ちもあるようですが、父は自分が起業した時に選んだ立地にものすごく思い入れがあり、この場所を動きたくないという意思が固い。

 

今は、二人ともゆっくりではありますが、階段を上り下りして生活できていますが、この先どうなるかわからないし、この先、父の認知症が進行することはあっても、改善することはないし、母は以前から事務処理系はすべて父にお任せなので、父がボケたら公共料金の支払いも滞る。

それで、任意後見人制度を利用することにしました。

事前に自分が認知症になった場合に、後見人をあらかじめ指名する契約を結んでおくというものです。公証人役場で契約書を作ってもらえます。

認知症と診断された際に任意後見人を指名するほかに、それ以前から委任契約を結び、事務処理手続きなどを包括的に委任してしまうこともできます。

私、父、母、妹と4人で公証人役場に出かけて、公証人立ち合いのもと契約書に署名捺印してきたのが、今年の3月。(手続きに必要な時間は1時間くらい)

あらかじめ、公証人とメールでやりとりして、契約書の条文を作成してもらい、父、母、妹に説明し、条文の内容を微調整したり、必要な書類(戸籍謄本とか、印鑑証明とか、住民票とか)を揃えたりして1カ月ほどかけて事前準備をしました。

 

父から私、母から私に、代行を委任される事項は、「財産の管理」です。自宅等の不動産や預貯金等の管理、年金等の受取、税金や公共料金の支払等々です。もう一つが、「介護や生活面の手配」です。要介護認定の申請等に関する諸手続、介護サービス提供機関との介護サービス提供契約の締結、介護費用の支払、医療契約の締結、入院の手続、入院費用の支払、生活費を届けたり送金したりする行為、老人ホームへ入居する場合の入居契約を締結する行為等です。

委任契約の範囲では、都度、代行を依頼された際に実施する予定です。任意後見人契約については、市区町村に「認知症」の申し立てを行い、任意後見監督人が任命されると、効力を発揮します。任意後見監督人は、任意後見人が私利私欲ではなく、被後見人の利益になるように活動しているかを監督する立場で、定期的に任意後見人から活動報告を受けます。

この契約を結んでよかったのは、「委任契約」を結ぶことによって、母が私に諸事の代行を頼んでも良いんだよという意識になったことですね。

それまでも、いろいろ頼まれたりはしていたのですが、実は、かなり遠慮していたのだと思います。契約を結んでからは、より頻繁にあれこれ言ってくるようになったと思います。

 

私も、実家の郵便物を定期的に見るようになったのですが、市区町村から届いている「支援」関連の申請漏れがずいぶん発掘されました。

これまで、無駄に、高い介護保険料を払っていたり、(収入に関する調査票を提出していない)、ばらまかれている金券の請求をしていなかったり(期限が3カ月と短い)、もったいない限りでした。

 

母が、あれこれ言ってくるようになったので、これまで郵便局や、保険会社の言いなりで掛けていた「一時払養老保険」を、やめさせてその金を自分のために使う方向に変えました。

※生前に受け取るより、死亡してから受け取ったほうが多く受け取れる・・・とか、言うんですよ。「いや、死んだら使えないじゃん」と言い聞かせました。

 

その結果、今年は、

(1)インプラント手術、セラミック製のブリッジ(いずれも保険適用ではない)

(2)エアコン設置

などの手続きを代行しました。

 

「もったいない」という母に、「これですぐに死んだらもったいないので、できるだけ長生きして、元を取ってください」と言っています。

 

 

 

 

 

 



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