その一の続き
バイエ・マクニールなる黒人記者の経歴には、「2004年来日。作家として日本での生活に関して2作品上梓したほか、ジャパン・タイムズ紙のコラムニストとして、日本に住むアフリカ系の人々の生活について執筆。また、日本における人種や多様化問題についての講演やワークショップも行っている」とあった。
例え話にせよ、「でも黄色い肌だし、ずるい犯罪者みたいな細い目だったから、てっきり…」の箇所だけで、この者自身が人種主義と言う名のウイルスに感染していることが伺えるが、「アメリカの黒人たちはもう400年以上、抗議と蜂起をする状況にいます」の個所は唖然とした。
wikiにもアフリカ系アメリカ人の歴史が記載されているが、初期は年季奉公人とされ、18世紀初頭までは比較的自由に生活するアフリカ人もいたほど。1860年までには奴隷ではない50万人のアフリカ人がいたし、黒人は全て抗議と蜂起をする状況にいたのではない。明らかな歪曲であり、ジャパン・タイムズ紙のコラムニストは歪曲が十八番らしい。
先住民やアジアの人権蹂躙に無関心なのが米国の黒人運動家の特徴だが、不可解なことに彼らはアフリカ諸国における大量虐殺や迫害にも声を上げていない。ルワンダ虐殺やダルフール紛争を糾弾したのは白人ばかりだった。これだけでもおかしいと感じた日本人もいたはず。
やはり同じような見方をしている方もおり、「全米で広がる抗議活動『BLM』の欺瞞|データで見るアメリカの「人種問題」」というコラムでは米国の抗議運動を非難する内容となっている。コラム主は「スーダン、東ティモール、リビアにおける黒人の命についてはどうだろうか?」と問い、『BLM』の欺瞞を指摘する。そして「黒人の命も大切」という抗議活動は、黒人の人々のことを大切に思っていない、と断言するのだ。
コラム主のアミール・パーズ氏は名前から中東系と思われ、肌の色はブラウンの有色人種と自称している。ネオナチに酷い暴力を受けたこともあるそうで、決して白人至上主義ではない。
パーズ氏のコラムで興味深いと思ったのは、全米の警官の20%が黒人であること、凶悪犯罪で逮捕された白人でも警官に殺された者は黒人に劣らぬほどいたことだ。昨年全米で武器を所持していなかったにも関らず警官に殺害された人数は49人、そのうち黒人が9人で19人が白人だったという個所は驚いた。残り21人はヒスパニックやアジア系なのか?
マクニールのような黒人こそ黒人至上主義者の典型であり、彼らが目の敵にするKKKとどこが違うのか?尤もアフリカ諸国の黒人の人権蹂躙にはダンマリなので、正しくは米国黒人至上主義というべきか。
反差別運動に共感しない日本人を「魂を去勢されてしまったのではないか」「知らないうちに死んでるのかもしれない」等、挑発的な暴言を繰り返す同調圧力こそが多くの日本人を失望させ、黒人への嫌悪感を煽るだけなのだ。
もちろん人間は社会的生物ゆえ、どの文化圏でも同調圧力は見られるが、最近の欧米社会の反差別運動の集団ヒステリーぶりは凄まじい。魔女狩りや禁酒法はこうして始まったのやら。以前拙ブログにも、同調圧力についてのコメントがあった。
「現実の日常では汎神主義の日本人が一番同調圧力が強く、私の知るどの欧米人、中東・パキスタン出身のイスラム教徒とも、そのほか日本人以外の誰も、日本人のように自分の生き方を他人もすべきという考えの人にはお目にかかったことがありません……」(2009-07-27 01:28)
パキスタン出身のイスラム教徒というのが引っかかり、私はこうレスした。
「あの国自体、宗派間の対立は凄まじく名誉の殺人も世界で最も多いわ、不信仰者とみなされれば生命の保障もないのをご存じないならば、あなたはパキスタンについて何も知らないとなりますね。イスラムの名での同調圧力は宗教的に正しい行為だから」
先のコメント主はブログ『海螢の昼行燈』女管理人で、HNはap_09。この者については「ネットで医師を名乗る者」で取り上げたが、再度のコメントにはこんな一文がある。「私は個人的に接触のあったパキスタン人は一人しか知りません」。
個人的に接触のあったパキスタン人は一人しかいないにも関わらず、汎神主義の日本人が一番同調圧力が強いと断言しているのだ。断言というより妄言だが、他のブログではアジア系の日本人を自称していたほど。ネットで日本人の同調圧力を言い立てるのはこの類が目立つ。
女はとりわけ同調圧力が強く、多様性を訴える者ほど見解の異なる者には不寛容な傾向がある。日本の左翼女性活動家などその類ばかりではないか。若い方は知らないだろうが、連合赤軍を率いた永田洋子は怪物そのものだった。
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「イスラム以外の名誉殺人」
それらのドレスは、当時の一流の職人が作ったもので、それ自体が芸術品で、貴重な文化遺産だったのですけど。
こうした集団ヒステリーが起きている社会情勢では、当然言いたいことが言えなくなります。
ルイ16世とマリー・アントワネットら国王一家に対して、個人的には、同情している人達は少なくなかったのですが、公に同情できない「空気」のようなものが存在していたといいます。ましてやギロチンで首を切られた死体が、山積みされて馬車で運ばれていくのが日常の光景ともなれば、もう何も言えなくなってしまいます。
獄中の王妃の世話をしたロザリー(実在の人物)も、獄中の体験は一切口にせず、晩年になってようやく歴史家のインタビューに応じたといいますが、集団ヒステリーと同調圧力の合作によって、口を閉ざさざるおえなかったのでしょう。
国王夫妻をどれほどメディアが誹謗中傷してもお咎めなしだった時代に比べて、暗黒が支配していたのです。
当時の民衆が、ルイ16世とマリー・アントワネットの治世を「古き良き時代」と皮肉を込めて呼んだのは、当然の成り行きといえましょう。
現在、かつての偉人の銅像が撤去されたり、倒されたり、「人種差別的な」映画や書物が攻撃を受けたり、果ては美白化粧品の類まで対象になっているとの報道を見るにつけ、反差別の名の下に集団ヒステリーが起きつつあるようですが、それを指摘する声は少なく、指摘するとレイシストの烙印が押されるような「空気」が、次第に世の中を支配しつつあるように見えてきました。
日本では、冷めた目で見ている人が多いのか、そうした集団ヒステリーは現段階で起きていませんが、欧米は同調圧力がない、理性があって合理的などと、したり顔でいう「海外通」は、一体何を見ているのでしょうか?
対照的にアフリカやアジア諸国では反差別ファシズムは起きておらず(国内問題で手いっぱい)、日本の同調者も正体はネットで暴かれており、冷ややかに見ているネット民も少なくない。
しかし、コロナ初期で世界各地ではアジア人差別が吹き荒れたのに、日本のメディアは殆ど報じなかったですよね。そして日本で反差別ファシズム運動が盛り上がらないことを叱責する女子大生のコラムが河北新報に載りました。件の女は父はカナダの白人、母は日本人と名乗っていますが、実に不愉快な内容であり、近く記事にする予定です。
>>欧米は同調圧力がない、理性があって合理的などと、したり顔でいう「海外通」は、一体何を見ているのでしょうか?
連中は見ても見ぬフリをしているとしか思えません。その類の「海外通」は単に欧米ageと日本sageがしたいだけで、したり顔で説教するのが生きがいなのでしょう。
コメ欄に歌詞は出ているので、そこを参照。中学を「まともに」卒業していれば読める英吾のはず。
フェードアウト直前で、スティービーが「ivory」、ポール(もう後期高齢者だ!)が「evony」と掛け合うシーンは、主観だが圧巻だと思う。歳のせいか、不覚にも涙した。
このPVがリリースされたのが1982年。40年近く経過し、人類は進歩どころか退化したのか。どうもそれをけしかけているのが、「ごせいこうき」のヤカラだと直感ながら睨んでいるのだが。
Ebony and Ivory ! 懐かしいですね~~ ポールはマイケル・ジャクソンともデュエットしていました。'80年代は白人と黒人のビックアーティストが共演する時代でしたが、今ではこのような企画は難しいかも。
少なからぬネット民は『BLM』の陰に「ごせいこうき」を感じていると思いますが、「ごせいこうき」だけではなく「ろくぼうせい」も怪しい。公民権運動時代からユダヤ系は黒人を支援していたことを書いた記事があります。
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68537821.html