『君戀しやと、呟けど。。。』

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「心の中の奥の底」

2005-06-29 17:47:30 | 詩歌
   叫び

 小さな小さな小さな命 

 心臓が とくとく 脈うち 命が生まれる

 ひとつの細胞分裂が 太古よりの歴史を 繋ぐ

 DNAも 性格も 家系も 全部ひっくるめ

 一人の人間が 出来上がる

 母の おなかで 息づく命

 産み落とされた この命 私は少々持て余している


 臆病者は 誰のこと

 人には強いって云われるの

 臆病者は 私のこと

 ぬるま湯に浸ってしまうと 怖くなる

 臆病者は 私の分身

 だから壊れる前には何時も 自分のその手で壊してしまう

 臆病者の 悲しい性

 怒らせて 嫌われて そして別れた関係は 二度と戻ることはない

 臆病者の 末路は同じ

 いつも殻に閉じ籠もり 外には すぐに戻れない

 臆病者は 知っている

 私は私 多くを望んだわけじゃない

 臆病者が少しだけ 勇気を出すと 空しくなる

 きっと・・ きっと・・ 

 だから先に逃げ出すの ごめんね 私は臆病者

 心の中の奥の底 誰もを 拒否する 私がいる


                 ―紫草―
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