京都みなみ会館で催されている「市川雷蔵映画祭2012」。
『薄桜記』を観に行ってきました。
丹下典膳…市川雷蔵
中山安兵衛…勝新太郎
千春…真城千都世
監督…森一生
忠臣蔵で有名な堀部安兵衛が中山安兵衛だったとき、高田馬場の決闘に加勢に向かう最中、役目中の旗本丹下典膳にすれ違った。典膳は安兵衛のほどけかけたタスキが気になり、決闘の場に向かってみると、相手は同門の知心流であったため、その場を離れた。
それを見ていた同門がなぜ助けなかったのかと典膳をせめ、それにより道場を破門となる。
一方安兵衛も争いになるからと、道場を破門となった。
師匠の紹介で米沢藩の家老の名代長尾竜之進宅へ訪れたとき、その妹千春に一目ぼれ。
しかし、すでに典膳の許婚となっていた。
一時は米沢藩に仕官しようと決めていた安兵衛だが、結局赤穂藩堀部弥兵衛の婿養子となる。
安兵衛は知心流の一味に襲われそうになるが、典膳が助ける。
そのうち五人の片目、片耳、鼻、指、膝を斬ってしまう。
夫婦となった典膳と千春は幸せな日々を過ごしていたが、典膳が役目で千春が留守を預かっていたとき、典膳にやられた知心流の五人が千春に暴行を行う。
そして、同時に安兵衛と密通していたとの噂が流れる。
そんな千春をた典膳は離縁を申し出る。その際、立腹した千春の兄に右腕を切り落とされてしまう。
その時、江戸城松の廊下では浅野内匠頭の刃傷事件が発生。
一年後、米沢藩江戸家老により養生していた典膳を千春が迎えに行く。
そして、吉良邸に迎え入れられることとなったが、知心流の五人に襲われ二人を斬るが、右足を撃たれてしまう。
すると、吉良邸につめていた浪人たちも知心流の一味に加担し、典膳を討とうとする。
そして、片腕、脚を撃たれた典膳はそれでも死闘を繰り広げる。
吉良の茶の相手をしていた千春を探っていた安兵衛が、その場につくと、すでに千春は撃たれ、典膳も果てていた。
■□■
討ち入りに向かう堀部安兵衛が回想しながら物語が進み、おしまいは吉良邸へ討ち入る場面で終わっています。
忠臣蔵、典膳と安兵衛、千春の三角関係、典膳と千春の悲運、などなど三人三様の生き様を上手く絡めた傑作でした。
「そなたには罪はないが、身体が許さぬ。」という雷蔵さんのセリフにドキっとしたり、五人の知心流のどこを斬ったかの回想シーンに笑ったり、おしまいのきちんと決闘したいということで、知心流一味に担架で運ばれたあと、左腕のみ、右脚負傷でバッサバッサ斬っていくのはないでしょう?とツッコミながら、やはり討ち入りの場面で終わってしまうと、安兵衛の人生もこれでよかったんやろうかと考えてしまう、何とも良い意味で疲れる作品でした。
上映後、千春を演じた真城千都世(まきちとせ)さんのゲストトークがありました。
はじめはみなみ館の館長さん、そして客席からの挙手で質問に答えるという形式で進みました。
涼やかな青いお着物をお召しの真城さん。
「50年後の千春です。」と挨拶され笑いを誘っていました。
雷蔵さんは撮影中は厳しい方だったが、それ以外では優しくて気を遣われる方だったとか。
アフレコで「ちょっと。」というところを「ちょっと待って。」と言ってしまい、雷蔵さんに「待ってはいらん。」としかられた。直接ほめることは全くなく、「手討」の試写が終わったあと、「真城くん良かった。」と一言スタッフに言われたのが後で「真城くん良かったんだってね。」と周りの人から言われたというエピソードや、
墓参りの後、典膳から離縁を言い渡されるシーンから撮り始めた。映画は順番どおりでなく大変。
千春の役は香川京子さんが産休中、その次は嵯峨三智子さんでスケジュールが合わず、そして真城さんに決まったとか。
森一生監督はとにかく優しかったと、初めての映画で緊張していたが助かった。などなど。
10分程度でしたが、当時のころをご存知の方から直接お話を伺うのは嬉しい限り。
本当に千春が50年生きていたらこんな感じかなという雰囲気で、清楚でお上品な、鼻筋の通ったお綺麗な女優さんでした。
『薄桜記』を観に行ってきました。
丹下典膳…市川雷蔵
中山安兵衛…勝新太郎
千春…真城千都世
監督…森一生
忠臣蔵で有名な堀部安兵衛が中山安兵衛だったとき、高田馬場の決闘に加勢に向かう最中、役目中の旗本丹下典膳にすれ違った。典膳は安兵衛のほどけかけたタスキが気になり、決闘の場に向かってみると、相手は同門の知心流であったため、その場を離れた。
それを見ていた同門がなぜ助けなかったのかと典膳をせめ、それにより道場を破門となる。
一方安兵衛も争いになるからと、道場を破門となった。
師匠の紹介で米沢藩の家老の名代長尾竜之進宅へ訪れたとき、その妹千春に一目ぼれ。
しかし、すでに典膳の許婚となっていた。
一時は米沢藩に仕官しようと決めていた安兵衛だが、結局赤穂藩堀部弥兵衛の婿養子となる。
安兵衛は知心流の一味に襲われそうになるが、典膳が助ける。
そのうち五人の片目、片耳、鼻、指、膝を斬ってしまう。
夫婦となった典膳と千春は幸せな日々を過ごしていたが、典膳が役目で千春が留守を預かっていたとき、典膳にやられた知心流の五人が千春に暴行を行う。
そして、同時に安兵衛と密通していたとの噂が流れる。
そんな千春をた典膳は離縁を申し出る。その際、立腹した千春の兄に右腕を切り落とされてしまう。
その時、江戸城松の廊下では浅野内匠頭の刃傷事件が発生。
一年後、米沢藩江戸家老により養生していた典膳を千春が迎えに行く。
そして、吉良邸に迎え入れられることとなったが、知心流の五人に襲われ二人を斬るが、右足を撃たれてしまう。
すると、吉良邸につめていた浪人たちも知心流の一味に加担し、典膳を討とうとする。
そして、片腕、脚を撃たれた典膳はそれでも死闘を繰り広げる。
吉良の茶の相手をしていた千春を探っていた安兵衛が、その場につくと、すでに千春は撃たれ、典膳も果てていた。
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討ち入りに向かう堀部安兵衛が回想しながら物語が進み、おしまいは吉良邸へ討ち入る場面で終わっています。
忠臣蔵、典膳と安兵衛、千春の三角関係、典膳と千春の悲運、などなど三人三様の生き様を上手く絡めた傑作でした。
「そなたには罪はないが、身体が許さぬ。」という雷蔵さんのセリフにドキっとしたり、五人の知心流のどこを斬ったかの回想シーンに笑ったり、おしまいのきちんと決闘したいということで、知心流一味に担架で運ばれたあと、左腕のみ、右脚負傷でバッサバッサ斬っていくのはないでしょう?とツッコミながら、やはり討ち入りの場面で終わってしまうと、安兵衛の人生もこれでよかったんやろうかと考えてしまう、何とも良い意味で疲れる作品でした。
上映後、千春を演じた真城千都世(まきちとせ)さんのゲストトークがありました。
はじめはみなみ館の館長さん、そして客席からの挙手で質問に答えるという形式で進みました。
涼やかな青いお着物をお召しの真城さん。
「50年後の千春です。」と挨拶され笑いを誘っていました。
雷蔵さんは撮影中は厳しい方だったが、それ以外では優しくて気を遣われる方だったとか。
アフレコで「ちょっと。」というところを「ちょっと待って。」と言ってしまい、雷蔵さんに「待ってはいらん。」としかられた。直接ほめることは全くなく、「手討」の試写が終わったあと、「真城くん良かった。」と一言スタッフに言われたのが後で「真城くん良かったんだってね。」と周りの人から言われたというエピソードや、
墓参りの後、典膳から離縁を言い渡されるシーンから撮り始めた。映画は順番どおりでなく大変。
千春の役は香川京子さんが産休中、その次は嵯峨三智子さんでスケジュールが合わず、そして真城さんに決まったとか。
森一生監督はとにかく優しかったと、初めての映画で緊張していたが助かった。などなど。
10分程度でしたが、当時のころをご存知の方から直接お話を伺うのは嬉しい限り。
本当に千春が50年生きていたらこんな感じかなという雰囲気で、清楚でお上品な、鼻筋の通ったお綺麗な女優さんでした。
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