3ヶ月間、イオンシネマで映画が見放題になるチケットはまだ有効なのだ。
●『RUSH ラッシュ/プライドと友情』
奔放な天才、ジェームス・ハントと、計算・戦略タイプのニキ・ラウダ。二人のF1ドライバーのライバル関係を描いた映画。
……と、概要を知ってわかった気になってしまっては、絶対に損をする。
これは観なければいけない映画だ。それも劇場で観ないといけない。
耳をつんざくエンジンの唸りと振動を体感するには、自宅のDVDデッキなんかでは不十分だ。
最終レースでは、命を賭けて闘った二人の男の生き様が体現される。
ぜひそれを自身の体で味わっていただきたい。
●『かぐや姫の物語』
この映画、なんとなく見るのがイヤだったんだ。
なぜって、「かぐや姫」だものな。竹から生まれておじいさんとおばあさんに育てられ、美しい姫になって身分の高い男どもから求婚されるが誰とも結婚せず、月から迎えがきて帰ってしまう話だろ?
切ない思いや、つらい思いにさせられそうで、気が進まないじゃないか。
いや、でも、もともとのストーリー通りとは限らない。何かしらアレンジがされて、悲しい話じゃなくなってるかも。
と思って見に行ったが、最初のシーンでそんな期待は打ち砕かれた。
「いづれの御時にか、竹取の翁ありけり……」と、高校の古典の授業で習った文そのままが流れてきて、あーこりゃ原作通りだ!と観念した。
ストーリーはほぼ原作のとおりであるが、それをいかにして表現しているかに注目すべきなんだろうと思う。
お歯黒を落とした姫が、桜を見に出かけて、子供にぶつかる。子供の母親に「申し訳ございません!」と土下座されて、もう以前の自分ではないことを知ってしまうシーン。
捨丸兄ちゃんと再会して、夜空を自由に飛びまわるが、巨大な月の光にかき消されて夢幻と化すシーン。
……やっぱり、つらい思いにさせられる映画だったよ。
けどね、一度は見ておくべき映画だと思うよ。
それにしても、この映画の中の男たちの、女性の感情を無視していることといったらない。
高貴な姫君になることがかぐや姫の幸せだ、と思い込んで、本人の気持ちは無視しているおじいさん。彼をはじめとして、5人の貴公子も、帝もだ。
「わたしのものになることが君の幸せだと信じているよ」って本気で言い切れる感性は、怖い。
竹取物語は日本最古の物語と言われている。そんな昔から、男は女性の感情を無視してきたのか?と思えてきた。
ただ、他者の感情を理解できる、共感の能力……それって才能なんだよね。才能のない人に何を言っても無駄なんだよね。悲しいことに。
●『劇場版 ペルソナ3』
ペルソナのことをよく知らないけれど、なんだか強烈に見たかったので見た。
ペルソナとは……ジョジョで言うスタンドみたいなもんか?くらいの認識です。違っていたらごめん。
なぜだろう。なぜ少年少女は、この世を裏側から脅かす謎の敵と、人知れず闘うのだろうか。
この「ペルソナ3」といい、「魔法少女まどか☆マギカ」といい……。ジュブナイルの伝統だろうか。
「勉強して、受験に合格して、大人になったら立派な○○になる」みたいな、オトナが用意した物語。そんなものが自分の人生だとはどうしても信じられない時期があった。
実は今でも信じられずにいるけど。
オトナが用意した物語のとおりに生きて、その人生の向こうにあるものが来るべき世界の姿だとは、到底思えないでいる少年少女たち。
かれらの望みに答えるものが、影時間のなかでペルソナを武器に戦う物語であったのかもしれない。
別の世界で、別の自分になって生きること……。
それは現実から逃避しているだけの、ただの遊びなのか?
いや、違う。本人たちにとっては、生きる意味を求める闘いなのだ。
現実世界は、夢の世界に裏打ちされている。夢の世界の闘いは徐々に現実を侵食し、変えてゆくはずだ。
そうであれと願っている。
●『劇場版TRICK ラストステージ』
随所に登場する脱力系のギャグは、個人的にはツボだ。
しかし、見終わってよく考えると、ストーリーはちっとも面白くないぞ。
映画の屋台骨はストーリーだから、そこが弱いとすべてがバラバラになっちゃうんだよな。
●『RUSH ラッシュ/プライドと友情』
奔放な天才、ジェームス・ハントと、計算・戦略タイプのニキ・ラウダ。二人のF1ドライバーのライバル関係を描いた映画。
……と、概要を知ってわかった気になってしまっては、絶対に損をする。
これは観なければいけない映画だ。それも劇場で観ないといけない。
耳をつんざくエンジンの唸りと振動を体感するには、自宅のDVDデッキなんかでは不十分だ。
最終レースでは、命を賭けて闘った二人の男の生き様が体現される。
ぜひそれを自身の体で味わっていただきたい。
●『かぐや姫の物語』
この映画、なんとなく見るのがイヤだったんだ。
なぜって、「かぐや姫」だものな。竹から生まれておじいさんとおばあさんに育てられ、美しい姫になって身分の高い男どもから求婚されるが誰とも結婚せず、月から迎えがきて帰ってしまう話だろ?
切ない思いや、つらい思いにさせられそうで、気が進まないじゃないか。
いや、でも、もともとのストーリー通りとは限らない。何かしらアレンジがされて、悲しい話じゃなくなってるかも。
と思って見に行ったが、最初のシーンでそんな期待は打ち砕かれた。
「いづれの御時にか、竹取の翁ありけり……」と、高校の古典の授業で習った文そのままが流れてきて、あーこりゃ原作通りだ!と観念した。
ストーリーはほぼ原作のとおりであるが、それをいかにして表現しているかに注目すべきなんだろうと思う。
お歯黒を落とした姫が、桜を見に出かけて、子供にぶつかる。子供の母親に「申し訳ございません!」と土下座されて、もう以前の自分ではないことを知ってしまうシーン。
捨丸兄ちゃんと再会して、夜空を自由に飛びまわるが、巨大な月の光にかき消されて夢幻と化すシーン。
……やっぱり、つらい思いにさせられる映画だったよ。
けどね、一度は見ておくべき映画だと思うよ。
それにしても、この映画の中の男たちの、女性の感情を無視していることといったらない。
高貴な姫君になることがかぐや姫の幸せだ、と思い込んで、本人の気持ちは無視しているおじいさん。彼をはじめとして、5人の貴公子も、帝もだ。
「わたしのものになることが君の幸せだと信じているよ」って本気で言い切れる感性は、怖い。
竹取物語は日本最古の物語と言われている。そんな昔から、男は女性の感情を無視してきたのか?と思えてきた。
ただ、他者の感情を理解できる、共感の能力……それって才能なんだよね。才能のない人に何を言っても無駄なんだよね。悲しいことに。
●『劇場版 ペルソナ3』
ペルソナのことをよく知らないけれど、なんだか強烈に見たかったので見た。
ペルソナとは……ジョジョで言うスタンドみたいなもんか?くらいの認識です。違っていたらごめん。
なぜだろう。なぜ少年少女は、この世を裏側から脅かす謎の敵と、人知れず闘うのだろうか。
この「ペルソナ3」といい、「魔法少女まどか☆マギカ」といい……。ジュブナイルの伝統だろうか。
「勉強して、受験に合格して、大人になったら立派な○○になる」みたいな、オトナが用意した物語。そんなものが自分の人生だとはどうしても信じられない時期があった。
実は今でも信じられずにいるけど。
オトナが用意した物語のとおりに生きて、その人生の向こうにあるものが来るべき世界の姿だとは、到底思えないでいる少年少女たち。
かれらの望みに答えるものが、影時間のなかでペルソナを武器に戦う物語であったのかもしれない。
別の世界で、別の自分になって生きること……。
それは現実から逃避しているだけの、ただの遊びなのか?
いや、違う。本人たちにとっては、生きる意味を求める闘いなのだ。
現実世界は、夢の世界に裏打ちされている。夢の世界の闘いは徐々に現実を侵食し、変えてゆくはずだ。
そうであれと願っている。
●『劇場版TRICK ラストステージ』
随所に登場する脱力系のギャグは、個人的にはツボだ。
しかし、見終わってよく考えると、ストーリーはちっとも面白くないぞ。
映画の屋台骨はストーリーだから、そこが弱いとすべてがバラバラになっちゃうんだよな。