レオン・ポワルスキー
その出自は不明、他の恒星系から流浪してきたという噂もある。
スターウルフの一員ではあるが、時折チームの拠点から姿を消すことがあり、その際どこで何をしているのかはチームメイト達も知らない。
「……私はしばらく消えさせてもらう。仕事が入れば連絡しろ」
「フン、またか」
「おいおいレオン。一体毎度どこに消えているんだ? 仮にもチームなんだ、居所くらいはっきりさせておく義務があると思うがね」
「よせ、パンサー。詮索するんじゃねえ」
「知りたいのか? 殺し屋の手の内を知ろうとするとはいい度胸だ。教えてやらないこともないぞ、対価として貴様の命を頂くがな……」
「何だと?」
「やめろ、二人とも! レオン、消えるならさっさと消えろ。こいつの跡をつけたりするんじゃねえぞ、パンサー」
「フン。では失敬する」
ドアロックを開き、レオンは乱雑な部屋を後にした・・
「あいにく男のあとを尾けまわす趣味はない。チームメイトに命を狙われるのも御免だね。だがウルフ、あんたはやつの勝手を何とも思わないのか?」
「好きにさせておけ。心配せずとも仕事に支障は出ねぇさ」
「フーン。まったく大したリーダーだよ。だがどうも、気になるね……
チームの拠点を離れ、単独で宇宙を飛ぶレオンの機体。やがて、小惑星に偽装した彼の基地に辿り着き、機体は内部へと滑り込んだ。
あとを尾けるものがいないこと、基地とその周囲に異常のないことを注意深く確認すると、レオンは安心したように自分の部屋に腰を下ろした。部屋の中は、ぬいぐるみやリボンのかかったカラフルな箱、ありとあらゆるファンシーなもので溢れかえっている。
満足そうな笑みを浮かべながら、レオンは思った……
『クククク……知られてなるものか……この冷酷無比、残虐非道な暗殺者の私が、実はファンシーグッズに埋もれて至福の時を過ごしているなど、もしも知られてしまったら、もうこの宇宙の知性体すべてを暗殺しなければならないではないか。しかしそれにしてもファンシーなものというのはなぜこれほどまでに私の心を融かしてしまうのだ、あぁ、あぁあ、た、堪らん……ククク……クックックク……!!』
ってな感じの真相だったら面白いと思わないか、ウルフ? いやぁ想像するだけで笑えるな。ハッハッ。あのレオンが! 血をすすって生きてるようなあいつが、ホントは可愛いものだーいスキ、とか! やべえツボにはまった。うへへ! アーハハハハ!!」
「フッ」
突如ドアが開き、出て行ったはずのレオンが猛烈な勢いで飛び込んできた!
「キサマッ!! 何を笑っている!? 勝手な想像はよせ!! ウルフ! 貴様もいま、笑ったな??」
「フッ、フッフッ、なんだレオン。消えるならとっとと消えろと言ったじゃねーか」
「盗み聞きとはスマートじゃないねぇ、ファンシーレオン様。うぅはは、もう駄目だ耐えられん。ハーッハッハッハッハ!!」
「誰がファンシーだ!? 笑うなと言っているのがわからんのかっ!!」
その出自は不明、他の恒星系から流浪してきたという噂もある。
スターウルフの一員ではあるが、時折チームの拠点から姿を消すことがあり、その際どこで何をしているのかはチームメイト達も知らない。
「……私はしばらく消えさせてもらう。仕事が入れば連絡しろ」
「フン、またか」
「おいおいレオン。一体毎度どこに消えているんだ? 仮にもチームなんだ、居所くらいはっきりさせておく義務があると思うがね」
「よせ、パンサー。詮索するんじゃねえ」
「知りたいのか? 殺し屋の手の内を知ろうとするとはいい度胸だ。教えてやらないこともないぞ、対価として貴様の命を頂くがな……」
「何だと?」
「やめろ、二人とも! レオン、消えるならさっさと消えろ。こいつの跡をつけたりするんじゃねえぞ、パンサー」
「フン。では失敬する」
ドアロックを開き、レオンは乱雑な部屋を後にした・・
「あいにく男のあとを尾けまわす趣味はない。チームメイトに命を狙われるのも御免だね。だがウルフ、あんたはやつの勝手を何とも思わないのか?」
「好きにさせておけ。心配せずとも仕事に支障は出ねぇさ」
「フーン。まったく大したリーダーだよ。だがどうも、気になるね……
チームの拠点を離れ、単独で宇宙を飛ぶレオンの機体。やがて、小惑星に偽装した彼の基地に辿り着き、機体は内部へと滑り込んだ。
あとを尾けるものがいないこと、基地とその周囲に異常のないことを注意深く確認すると、レオンは安心したように自分の部屋に腰を下ろした。部屋の中は、ぬいぐるみやリボンのかかったカラフルな箱、ありとあらゆるファンシーなもので溢れかえっている。
満足そうな笑みを浮かべながら、レオンは思った……
『クククク……知られてなるものか……この冷酷無比、残虐非道な暗殺者の私が、実はファンシーグッズに埋もれて至福の時を過ごしているなど、もしも知られてしまったら、もうこの宇宙の知性体すべてを暗殺しなければならないではないか。しかしそれにしてもファンシーなものというのはなぜこれほどまでに私の心を融かしてしまうのだ、あぁ、あぁあ、た、堪らん……ククク……クックックク……!!』
ってな感じの真相だったら面白いと思わないか、ウルフ? いやぁ想像するだけで笑えるな。ハッハッ。あのレオンが! 血をすすって生きてるようなあいつが、ホントは可愛いものだーいスキ、とか! やべえツボにはまった。うへへ! アーハハハハ!!」
「フッ」
突如ドアが開き、出て行ったはずのレオンが猛烈な勢いで飛び込んできた!
「キサマッ!! 何を笑っている!? 勝手な想像はよせ!! ウルフ! 貴様もいま、笑ったな??」
「フッ、フッフッ、なんだレオン。消えるならとっとと消えろと言ったじゃねーか」
「盗み聞きとはスマートじゃないねぇ、ファンシーレオン様。うぅはは、もう駄目だ耐えられん。ハーッハッハッハッハ!!」
「誰がファンシーだ!? 笑うなと言っているのがわからんのかっ!!」