




小学生のころ あの時の母は きっと辛かったに違いない
どんな 気持ちだったんだろう

電車の駅まで 迎えに行った
母の帰りを待っていた 泣き出しそうな冬の夕暮れ
冬は暗くなるのが 早くて 悲しく成って つい迎えに出たのだ
帰って来ない いつもの時間に帰らない

もう1本 後の電車まで 待っていた
降りて来る 人影の中に 母の姿を 見つけた時の よろこび

あっ 帰ってきた ≪もう 遅いよ≫ 涙がこぼれそうになった
≪ごめんね お土産もってきたよ お仕事忙しかったんだ≫
泣きたいのは 母だったかもしれない

さぁ かえろう 急に体も暖かく成って
繋いだ手も ポッカポッカ さあ一緒に かえろう



