福太郎の “幸せのたね”

　　　　　　

　　　　　　　僕も持ってるんだよ　　“　幸せのたね　”　



　　　　　

　　　　　　　ここに、ぎゅっと大切に持ってるんだ。

　　　　　　　でも自分ではまだ見たことがないんだよ。
　　　　　　　うっかり落としちゃ大変だからね。
　　　　　　　それになんだかね、いっぱい持ってるような気がするんだ。
　　　　　　　変だよね。
　　　　　　　ふつうは　ひとり１個　なんじゃないかと思うんだけど…。

　　　　　　　だから僕はちょっと考えてみたんだ。
　　　　　　　僕だって考える時もあるんだよ。



　　　　　

　　　　　　　僕がここおうちの家族になったのは、もう５年くらい前のこと。
　　　　　　　だから詳しくは覚えてないんだけど…。
　　　　　　　僕は生まれたとき、とっても兄弟が多かったはずなんだ。
　　　　　　　一緒におうちに入った、愛や幸のほかにもいっぱいいたはず。
　　　　　
　　　　　　　たしか、真っ白な可愛い女の子がいた。
　　　　　　　その子は、お姉ちゃんの知り合いの人のおうちに行ったって聞いた。
　　　　　　　今も幸せに暮らしてるんだって

　　　　　　　僕のママは、今も一緒に暮らしてる真央かあさん。
　　　　　　　真央かあさんは、うぶちゃんっていう姉妹と同時に出産をしたんだって。
　　　　　　　同じ場所で。
　　　　　　　だからきっとすごくいっぱい兄弟がいたと思うんだ。

　　　　　　　でも…僕たち３人と真っ白な子以外の子は…。
　　　　　　　わからない…。
　　　　　　　よその人がどこか遠くに捨ててきたって、そんな話を聞いたことがある。
　　　　　　　なんでだろう…。
　　　　　　　みんな何にも悪いことしてないのに…。

　　　　　　　そのときに兄弟たちが無理やり手放された　“　幸せのたね　”

　　　　　　　その　“　幸せのたね　”が
　　　　　　　いつのまにか、僕の手の中にある…そんな気がするんだ。
　　　　　　　
　　　　　　　その兄弟たちは今は　虹の橋　にいるよね。
　　　　　　　きっと…ううん、絶対に幸せなはずだよね。
　　　　　　　たねを持ってなくても幸せなんだよね。
　　　　　　　だから、自分の持ってた　“　幸せのたね　”　を僕に預けたんじゃないかなぁ。
　　　　　　　生まれ変わって、また会う日までしっかり持っててねってさ。

　　　　　　　僕は責任重大だ。

　　　　　　　この　“　幸せのたね　”　を失くさないように、しっかりと持っていなくちゃ！
　　　　　　　
　　　　　　　

　
　　　　　　

　　　　　　　え？　　なんで僕に預けたのかって？
　　　　　　　愛も幸もいるのに？

　　　　　　　へへへ！

　　　　　　　そりゃあ、僕が本当は一番頼りがいがあるしっかり者だからさ！

　　　　　　　そうに決まってるじゃん　


　　　　　　　だから、大丈夫だよ。みんな。

　　　　　　　ここにいる限り、僕は絶対に離さないからね！

　　　　　　　たとえお姉ちゃんにだって見せてあげないもんね　


　　　　　　　いつかまた会う日まで、僕がしっかりと預かってるからね。





　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　




　　　　　　　せっかく雪が融けて、そこまで春が…と思っていたのに。
　　　　　　　降りましたとも！
　　　　　　　ええ、真冬並みの猛吹雪で。
　　　　　　　１３日の日は、友人の家に遊びに行っていましたが、
　　　　　　　夜中に帰ろうとしたら、吹雪＆地吹雪で一寸先も見えない道路…
　　　　　　　急遽、お泊りに変更になってしまいました。


　　　　　

　　　　　　　これは翌日１４日の　札幌・藻岩山です。

　　　　　　　　　３月です　３月半ばですよ　

　　　　　　　

　　　　　

　　　　　　　ほんの少し顔を見せてくれた青空もちょっと元気がないです。
　　　　　　　青の色がとっても薄いの。

　　　　　　　早く本当の春がやって来ないかなぁ



　　　　　　　“　春のたね　”　は暖かい地面の中で準備中かなぁ。




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