那須どうぶつ王国 Official Blog

那須高原の大自然で、動物たちの驚きと感動のパフォーマンス!! その一部を紹介します~

マヌルネコの冬支度

2016-12-13 | 保全の森

みなさん、こんにちは。

もうすぐクリスマス!

いつの間にか、すっかり冬になって冷え込む日も多くなりました。

みなさん、もう衣替えは済みましたか?

 

私たちが季節に応じて、衣替えをするのと同じように、動物達もしっかり冬支度を済ませています。

動物達は、季節や環境に合わせて、毛の量や羽の色が変化したり、住む場所を変えたりします。

 

私が担当する「マヌルネコ」は、夏毛から、すっかりモコモコの冬毛が生え揃いました。

 

夏毛

 

 

冬毛

 

 

違いは伝わりますか?

夏でも十分毛がふわふわしていますが、冬になるとモコモコ・モフモフ感がアップしていますよね。

 

マヌルネコの生息地は、アジア中央の標高の高いステップや半砂漠に住んでいます。

冬の気温は、マイナス50℃程が平均だそうです。

マイナス50℃!?

 

冬の那須の気候で、マイナス5℃程度。

その気温でさえ、弱音を吐いている私には想像もつきません。

 

そんな寒さから、身を守り、体温保持をするためにこんなにモフモフ・コロコロ・ずんぐりむっくりした体型をしています。

 

 

こんな風に腹這いになっても……

 

 

モフモフの毛が守ってくれるのです。

 

さて、寒さは得意と言いましたが、雪はそんなに得意ではないそうです。

深く柔らかい雪の上を歩くのは苦手なため、野生下でも雪が10cm以上積もる所ではあまり姿が確認されていないと言われています。

 

また野生のマヌルネコは、病原菌が極めて少ない高地で寒い所に暮らしているため、飼育下での免疫力が低いと言われています。

その為、スタッフは手洗いや、衣服・靴の履き替え、獣舎の消毒などを徹底して行っています。

 

準絶滅危惧種に分類されている「マヌルネコ」

 

 

このモフモフの毛を毛皮にする為に乱獲され、数が減ったのが原因のひとつとしてあげられています。

こんなにも可愛く愛らしいマヌルネコ。

今度は私たちが守っていかなければなりません。

 

私たちに出来る、身近に始められること

・自然の中へでかけ動物園や水族館などにいき、自然や生きものにふれること

・自然の素晴らしさや季節の移ろいを感じ、写真や絵、文章にして伝えること

などがあげられます。

 

あれ?そんなことで動物達を守れるの?と思う方も多いかもしれません。

まず、動物たちを守るためには、その動物たちのことをよく知らなければなりません。

どこにどのような動物種が、どのくらい生きているのか…などを、知ることから始まります。

 

これは、ほんの一部でまだまだたくさんの「出来ること」があります。

 

可愛い動物たちを守るために、勇気を持って一歩踏み出してみませんか?

 

 

愛らしいマヌルネコに会いに、動物たちをもっと知るために、那須どうぶつ王国へ遊びに来てください。

 

飼育員 福本

 

 

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