救世主に出会うまで
キリスト教というと、何となく、禁止事項が多い不自由な宗教、と思われてますよね(笑)。「日曜日に、仕事や遊びをしてはならない(=教会に行かねばならない。)」「人に意地悪してはならない(=善い人のふりをしなくっちゃ!)」「まじめに生きなくてはならない(羽目を外しちゃダメ!)」「お酒を飲んではならない」などなど…。
でも実は、初めにこの世界を創られた神が、人に与えた掟(禁止事項)は、たったの一つ、だったんです。
主なる神は人に命じて言われた。「(エデンの)園のすべての木から取って食べなさい。ただし、善悪の知識の木からは、決して食べてはならない。食べると必ず死んでしまう。」(旧約聖書・創世記2章16、17節)
けれども、ご存じの通り、女(エバ)は蛇にそそのかされて、その実を食べてしまいました。さらに彼女は、蛇からされたのと同じことを、すぐにやってのけました。男・アダムに、木の実を食べさせたのです。こんなふうに、いともあっさりと、掟は破られました。罪がこの世に入り込んだ瞬間でした。
こうして罪人となった二人は、エデンの園から追い出されますが、そのあと生まれた長男カインは、何と、弟を殺すという大罪を犯してしまいます。初代人間「アダムとエバ」家で、早くも家庭内殺人の勃発! …あぁ、何てこと!
この殺人事件。1500頁もある旧約聖書の、わずか6頁目の出来事ですよ~ 先が思いやられるでしょ? そうです。その先の、歴史の延長上に、私たちの人生があるのです。
この「ありこのおつかい」は、旧約聖書より、ずーっと短い絵本です。が、早くも1頁めくっただけで「アリのありこ」は、お母さんから与えられたたった一つの掟を、あっさり無視。この小さな罪が、あっという間に膨らんでいく様は圧巻です。…あぁ、何てこと!!
カインと同じく、ありこと同じく、ちっぽけな私たちは、ただ「…あぁ、何てこと!!」と叫ぶことしかできません。仮に、その罪の連鎖・強大な負の流れを食い止めて、一発逆転、登場人物たちを救い出すことができる存在がいるとすれば、それは「救世主」と呼ばれます。
さて、絶対絶命のありこ、どうなる?!
さて…。 あなたはもう、「救世主」に出会われましたか?