11月7日、ロシア革命記念日を記念して開通したミンスク地下鉄第3線の4駅ですが、始発車両が出発して24時間も経過していない、11月8日午前11時に全て閉鎖されました。
第1線、第2線の駅でも閉鎖されている駅があります。
今日もミンスク市内中心部で反政府デモ行進が行われました。大型ショッピングセンター、ミンスク・ギャラリーも開店時間を午後5時からに変更しました。
ミンスク市内の主要道路で治安部隊がデモ行進ができないよう横一列に並んで封鎖しています。また市内各地に軍用車が配置されています。
午前10時にはモバイルが接続できなくなりました。「国からの要請のため」切っているそうです。
ミンスク市内で長さ45メートルの白赤白の旗が高層マンションの高層階から地上に向けて吊り下げられました。今までの最長記録を更新しましたね。
ベラルーシ人登山家アナトーリイ・ガブリロフさんがエルブルス山の登頂に成功し、山頂に白赤白の旗を掲げました。標高は5,642メートルで、今まで一番高いところに立てられた白赤白の旗です。
トルコのイスタンブールで行われたマラソン大会に出場したベラルーシ人男性が白赤白の旗を掲げました。
政府派の車によるデモ行進も始まりました。ミンスクを出発し、ミンスク州以外の5つの州に向けて別れて進みました。大統領の報道官(女性)も同乗しています。
またミンスク市上空を国旗を下げたヘリコプターが飛んでいます。
昼の12時過ぎから身柄拘束が始まりました。
治安部隊は反政府デモ集会参加者に向かって拡声器で、
「みなさん、他人に対して人間的に接しましょう。祖国の働きに感謝してください。周囲の人々を争わないでください。落ち着いてください。今、自宅に(隠れて)いる人たちのことも考えてください。その人たちは平穏な生活をする権利のために社会に貢献した人たちですよ。」
と呼びかけながら、身柄拘束を続け、護送車に押し込んでいます。
今日、身柄拘束された人は900人以上に上ると人権擁護団体が発表しました。
10種競技の五輪銀メダリスト、キックボクシングのベラルーシチャンピオンなどのスポーツ選手のほか、有名俳優のアレクサンドル・ジダノヴィチが身柄拘束されました。
ジダノヴィチさんの拘束、ショックです。ジダノヴィチさんはミンスクにある国立ゴーリキードラマ劇場の俳優でもあるのですが、何と言ってもベラルーシ国営テレビの長寿子どもテレビ番組「カリハンカ(子守唄)」のマリャワヌィチおじさん役を長く続けていたことで、ベラルーシ人で知らない人がいないのではないかいうぐらいの有名俳優です。
日本で例えるならNHKのEテレの長寿子ども番組で、クマやうさぎのぬいぐるみキャラと出演していた有名俳優(「できるかな」のノッポさん並みの知名度ですかね・・・。)が、反政府デモに参加していたから、警察へ連行された・・・レベルの衝撃ニュースです。
私は奥様のリュドミーラさんがベラルーシの伝統芸能バトレイカ(箱人形劇)の伝承者であったので、クリスマスの演目など見せていただいて、大変お世話になりました。
残念なことに奥様は病死されたのですが、その命日が今日なのです。奥様の命日にジダノヴィチさんが拘束されてしまうとは・・・。一番最後にお会いしたとき、奥様は死期が近いことを知っていたのか、そのせいか分かりませんが、修道院に入ってすっかり修道女姿になっておられました。
今日、ジダノヴィチさんは木製の十字架を持ってデモ行進に参加して、その中でお祈りをしていたそうです。すると治安部隊が近づいてきて、デモ行進をしていた女性参加に向かって、何か酷い言葉を投げつけたそうです。女性側も治安部隊に向かって言い返していました。その様子を見たジダノヴィチさんが、治安部隊に向かって、そのような品のない言葉は使わないでください、と頼んだところ、拘束されてしまったそうです。
現在ジョージノ市にある留置所に入れられ、明朝、裁判が始まるそうです。
治安部隊が身柄拘束している様子をマンションのから見下ろす形でスマホ撮影している人がたくさんいて、その動画がすぐネット上で拡散されます。
今日、スマホで撮影していることが地上にいる治安部隊に知られた人に向かって、治安部隊員はレーザー照射をしました。レーザー照準器がついた銃?でしょうか? 治安部隊員がプレゼン用のレーザーポインターを取り締まり中に使用するとは思えないのですが。
あの赤いレーザー光線、目に直接当たると視覚障害や失明の危険があるので、スマホで動画撮影している人の目に当たったらどうするつもりだったのでしょう。失明しても治安部隊の罪は問われないのではないでしょうか。被害届を出しても捜査してくれないでしょう。
とにかく治安部隊には近づかない、撮影をしないようにしないといけませんね。離れたところにいてもスマホを手にしているだけで怪我をさせられるかもしれません。