*前の家ではフォックスグローブや、マーガレットなど野花がいっぱいでよかったのになあ、と感じるのは私がメランコリー気質だからであって、実はいまの我が家の庭は年季の入ったShrubsたちが次々と花を咲かせてくれているので、それはそれでいいものです。今は鮮やかな黄緑色の葉でちいさなピンクの花がびっちりついた木、それから黄色の大輪の花の木。過去を手放し、いま与えられているものに感謝する心が大切ですね。
ナメクジもここまでは登ってこないだろうと、テーブルの上に置いた鉢植えにしたインパチェンス、ペチュニアなどひと夏だけの花たちも色も鮮やかに咲いて目を楽しませてくれています。
第九十話 イギリスならではのお仕事
井形慶子さんの「Mr Partner」という雑誌の5月号「イギリスで働こう」という特集記事にわたしのことが載ったのですが、フルタイムのアートセラピストというのは確かに、日本にはないとも言えるでしょうが、取材を受けながら、なずなの方がもっといろいろ「イギリスならではのお仕事」を体験しているなあと感じていました。
なずなの最初の仕事はパーティのウェートレス。たとえば、年をとった父親の誕生パーティをエジプトをテーマに娘が企画したとか。来客はもとよりウェートレスまでエジプトらしいコスチュームをさせられたそうです。
ジューンブライドや夏の間は結婚披露宴。イギリスのウエディングは農場に建てた大きなテントにシャンデリアを吊り下げ屋外でやるパーティも多いのです。「カナッペはいかがですか?」と来客の間をまわったりしながらのヒューマンウオッチング。いつも帰宅するとどんな変わった来客がいたかみぶりてぶりで話して笑わせてくれました。
それから、チャリティの寄付の勧誘電話。日本ではたぶんない仕事でしょう。海外協力、子供の保護、動物保護etc、さまざまなチャリティ団体から電話がけを委託された会社で、人間の心理など、みっちりトレーニングをうけての電話がけ。私にまでなぜチャリティに寄付しないのか問い詰めてきてうるさいくらいでした。北のほうのアクセントで話すと成功率が高い、などといっては実験をしていたようです。
そんな風にして働いて貯めたお金で買ったカメラも、携帯電話も、iPodも、おまけにパスポートも、みんな入っていたかばんをナポリでバイクに乗ってきたひったくりに盗られてしまったなずな。「またゼロからやり直しだ。」なんていってまた、新しいアルバイト探しに励んでいます。
( Nazuna has recovered from the shock of being mugged)
( 間美栄子 2011年6月15日 http://blog.goo.ne.jp/nefnefnef)
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