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全く運動もしていなく、ダンス作りからもしばらく離れている私が再びダンスを踊ることには、大いなる抵抗があった。
年齢を重ねるにつれ、今までぽっちゃりで済まされてきた肉体が生活の枷になることが多い。ほんの少し走っただけでひざに無理がかかる。一般の人よりも肉体が劣る僕に、舞台に立つ資格があるのかどうか。
これにはけっこうな時間悩んだ。一人で悩んだ。
「簡単な気持ちで素人が舞台に立つ時代は終わる」と
あるコンクールの予選で指摘をうけたばかりだった。
僕は・・・、それでも踊りたい。
今のままでは舞台に立つのは失礼だけれども、失礼じゃないように最善の努力をすべきではないか。
そして、優先すべきは今の気持ちにウソをつくことではなく、今現在できる最高の形を作品として表すことではないか、
という考えに至った。
思っているだけではそのまま人生が終わってしまう。もし、仮にここで思いとどまったとしたら、僕は舞台に立ったときの自分を思い浮かべて悶々とした日々を過ごすことになるであろう。
やりたいことが僕にはある。それだけで舞台に立つ立派な理由になるではないか。
たとえ不細工な作品になってしまったとしても、その中に少しでも自分のいわんとすることが伝わればいい。極論を言ってしまえば、見に来てくださった方の心の中に当日は伝わりえなかったとしても、いつか僕の作品の火種が残っていて、何かの原動力になればよい、と思っている。
無責任かもしれないが、全力で火を起こそうと思う。
息子が生まれた時の感動と妻の頑張りを体で表現したい。
今ではやってやるぞという気持ちしかない。
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