南房総館山・なぎさの自然詩

微小貝とネコザメの卵


千葉県南部の海岸は生き物がたくさん暮らす自然豊かな海岸が多いです。
今の時期は様々な生き物達の繁殖期で、海岸で繁殖するチドリ類も行動が活発になっています。
そんなチドリ類の繁殖活動を観察するのが、ここ数年のライフワークとなりました。
チドリ類の巣や卵、ヒナの観察をして時間に余裕のある時にはビーチコーミングもしています。


微小貝と呼ばれる大きさ数mmの小さな貝殻。
左側にはネジガイ、右側にはシラタマガイとマメウニ。
シラタマガイが特に好きで、この海岸へ来ると波打ち際が気になります。
シラタマガイはタカラガイに似ていますが、シラタマガイ科の貝です。
南房総の海岸では比較的色んな海岸で見られますが、磯のある海岸では時折たくさんのシラタマガイが打ち上げられていて驚くことがあります。


同じ海岸でネコザメの卵も打ち上げられていました。
海藻類と一緒の場所で見つける事が多いです。


ネコザメについてネットで調べてみたところ、夜行性、3月〜9月に産卵しますが3月〜4月が最盛期、メスは一度に2個づつ卵を産み合計6個〜12個産卵、子供はその卵の中で1年かけて成長し孵化するそうです。
卵は最初は柔らかく、次第に固くなってくるそうです。
そういえば私がいつも見るネコザメの卵殻は固くなっていました。
打ち上げられて乾燥しているからだと思っていましたが、元々固くなっていた事をこれで知りました。
サメと言っても人を襲うサメはごく一部だそうで、ネコザメは大人しい性格なので、水族館で展示されている事が多いそうです。
ネットの情報というのは素早いし、ある程度詳しく分かるので、図鑑等が無くてもひと通りのことが調べられ本当に便利です。
ネコザメで思い出したのですが、以前海岸でビーチコーミングをしていた時にネコザメが多数(6匹くらい)打ち上げられていた事がありました。
こんなにたくさんのネコザメが同時に死ぬ事は自然な状態ではあり得ず、人が関与していると思われます。
ビーチコーミングをしていると、こんな感じで海辺に暮らす生き物と人との関わりを垣間見る事もあります。
更に海岸で繁殖するチドリ類を観察していると、鳥類と人との関係も様々です。
今この海岸で子育て中のチドリ類は1羽のヒナをオス・メス2羽で外敵から守っています。
遠くから人影が見えると鳴いてヒナに知らせ、自分が囮になる様な感じで人に近づいていきます。
海岸を歩く人にはその小さなチドリ類の姿は見えないようで、人がどんどん近づきギリギリのところで親鳥は飛んでその場所から離れます。
それを双眼鏡越しに見ていると、親鳥の苦労や大変さが伝わってきます。
平日は海岸へ訪れる人も少ないのですが、休日は人手も多いので、親鳥はその対応の繰り返しでヘトヘトになっているのではと心配になります。
かと言って親鳥の代わりが出来るはずも無く、チドリ類が安心して子育てを出来るように陰ながらサポート出来たらと思っています。
私の出来ることは微力ですが、今までのように見ているだけでは無くて、少しでもチドリ類の役に立てればと思い行動していきたいです。








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