南房総館山・なぎさの自然詩

南房総の海岸キャンプ場について思うこと



南房総には自然の海岸を利用したキャンプ場があります。
そこには7月中旬から8月中旬まで約1ヶ月間たくさんの人が訪れています。
都心部からその海岸キャンプ場へやって来る人達はレジャーや娯楽目的がメインかと思います。
なかには海で癒されたい人もいるかもしれません。
夏に賑わう海岸も季節外れだと人も少なく、誰もいない海岸を独り占め出来る時もあります。
波打ち際から砂浜を歩き、小高い砂丘から海を眺めていると、その風景に自分も溶け込んでいく様な感覚になります。
今の時期、その砂丘にはたくさんの海浜植物が一面を覆い緑色になっています

ハマゴウのスパイシーな香りに包まれるとアロマテラピー効果がありそうな感じです。


満開のハマヒルガオを見ると優しい桃色の花に癒されます。


ハマボウフウの白い花、赤い種子が鮮やかです。
こんな緑豊かな砂丘の風景も、キャンプ場と海水浴場開設の為の海岸整備で様変わりしてしまうのです。
海岸を利用する人達の為に、砂をどかして砂丘の壁を作り、車の通れる幅の道を作ります。
更に砂浜の中央辺りには砂を盛り上げ、平らな広い台をテント張り用に設営するのです。
毎年それを繰り返すので、その場所には植物が生えなくなってしまいました。
海浜植物のある砂丘を分断して車の通る道を作らず、自然のままのキャンプ場でも良いのではないかと感じています。


そしてメダイチドリのような渡り鳥もやって来ています。
鳥達は人を怖がって逃げてしまうので、キャンプ場開設時期は人の来ない海岸で過ごしているようです。
キャンプ場では、こういった野生動物と人が過ごす場所をエリア分けして、生き物に配慮する事も可能かと思います。
自然豊かな海岸には、そこに暮らすたくさんの植物や生き物がいます。
それら動植物はどんな事があっても声を上げることをせず、ただ現実を受け入れるのみです。
大きな人間が、小さな生き物達を思い遣ることの方が簡単なように思えるのです。
同じ海岸を利用する者同士で共存できる海岸が、このキャンプ場から始まることを願っています。








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