南房総館山・なぎさの自然詩

ヤグラシロネズミと漂着物いろいろ


3月12日〜13日にかけて通過した低気圧で南房総では暴風が吹き、大雨と雹が降りました。
天候が穏やかになり海岸へ行ってみると、木の葉や竹が一面に流れ着いていました。
所々に貝溜まりがあり、そこで見つけた貝殻はオレンジ色のハルシャガイ、白いヤグラシロネズミ、摩耗して紫色になったメダカラです。
ヤグラシロネズミはシロネズミガイ科の仲間で、白色で表面には細かい編み目模様が刻まれています。
館山湾内の海岸で白い二枚貝はよく目にするのですが、白い巻き貝はヤグラシロネズミとタマネコガイ、シラタマガイしか今のところ見たことがありません。
ヤグラシロネズミはなかなか見かけない貝殻なので、嬉しい出逢いでした。
この3種類は巻き貝ですが、様々な色や形を貝自身の分泌物で作られているのが不思議です。
最初は殻を持たない小さなプランクトンから始まって、成長とともに殻が形成されていく過程をこの目で見ることが出来たらとても楽しいだろうなと思います。
全く形の違う巻き貝は、どうしてこの色とこの形を自らデザインしたのかと興味がつきません。


そして貝溜まりに打ち上げられていたイセエビの尾の部分の抜け殻。


尾っぽだけかと思ったら頭もあったので、全身が揃いました。


この海岸の入り口です。
毎回大風が吹いた後は軽いプラスチック類が飛ばされて、ここに溜まっています。


風や波で流された枝や葉とプラスチックゴミが漁港内に入り、スロープに打ち上げられていました。
ここにあるプラスチックゴミが海岸の入り口へ風で移動しているようです。
そんな漂着物の中から餌を探していたイソヒヨドリの若鳥です。

今日は漁網のゴミもありました。


全部で2つでした。


砂浜にはカラスの群れ。


何があるのかと思ったらウミガメに群がっていました。
ずっと以前に死んで打ち上げられたウミガメを、NPOの方が解剖し調査してから埋葬したものが、この雨で増水した川の水で砂が流され出できてしまったようでした。
川の近くは砂浜の変化が激しく、この場所も低気圧通過前までは砂浜でしたが、すっかり砂が無くなってしまいました。


いつも漁港で見かけるアオサギさんは磯で佇んでいました。
磯で魚やカニを探しているのかもしれません。
野鳥を見ているといつも思うのですが、悪天候の時にはどこで過ごしているのでしょうか。
館山湾の沖合を飛んでいるオオミズナギドリは、強風の中でも普通に飛び、むしろその方がその体にあっているようです。長すぎるその羽根は地上から飛び立つのに不向きな分、飛び立って風を受ければどんどん加速してスピードが上がるようです。
なので鳥達にはそれぞれの知恵があり、悪天を乗り越えているのだと思っています。
しかし、こんなに次々と悪天が続くようだと、それに耐えても回復する時間が短くて心配になります。
今回の低気圧が通過後の昨日の午後から穏やかになり、今日の午前中までは風も止んでいました。
そして今日の午後からまた強い南よりの風が吹き始めています。
今年の春はとにかく南北強風の吹く日が多く、大変な年になりそうです。









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