<毎年この季節は真っ赤な花ざかりです。>
我が家の近所には
昔、畑の農水路として使われていた小さな水の通り道の跡が
今はもう干からびてあちこちに残っている。
なんとなくほっておかれているのだが、
そのまわりの小さな土手の素朴な風景がなんともいい。
誰が種をまいたわけでもないのに
四季折々の花がニョキっと顔を出してひっそりと咲き、
季節のお知らせ係をしてくれているみたいで~、
どんなに急いで自転車をこいでいても
フッと目をやると、
そこにはゆったりとした大らかな時間が流れていて、
妙にホッとさせられるのだ。
<主役は私!>
そんなお気に入りの土手の今の風景の主役は
彼岸花♪
まさに花ざかりである。
激しく燃えるような赤がパッと飛び散るように咲くこの花は、
決まってこの季節になると群れをなしたかのように
寄り集まって咲き乱れる。
きけば、
この彼岸花の球根のたくましさは驚くほどで、
花が終わるとその養分を球根に引き戻し、
大雨が降ろうが、人間に踏みつけられようが、
土の中に根っこをおろし実に力強く生きて咲き続けるそうだ。
まさに不屈の精神・・・・。
<仲間たちと咲き乱れます♪>
見頃は秋のはじめの数日間。
ほんの少しの期間だけの“主役の座”だからだろうか?
真っ赤な彼岸花たちは
ドン!と上がってヒュルル~と散っていく一発の大花火にも似て
どことなくはかなげで切なさが漂っている。
けれども、
その一瞬にはたくさんのパワーが秘められているようで
私はみていてスカッとする。
「今年もまたここで出会えたね~!」
この小さな土手が気に入って根をおろし、
毎年咲き続けてくれる彼岸花たちに、
ついついそんな気持ちを送りたくなる。
楽しみなのは、
彼岸花のもつたくましさ。
タフなあいつ(彼岸花)は今年ももちろんタフだった!…といううれしさ。
そんなことがなんかいい。
何気なく毎日通る小道の脇の
小さくて素朴な土手は、今、真っ赤な花ざかり。
道行く人にやさしくたくましくエールを送ってくれています。
おまけ
<異端児?“クリーミーな白バージョン”発見!>