どこ吹く風

旅のことを主に書く。

オーバーグルグル Obergurgl

2010年08月03日 06時53分27秒 | ドロミテ・チロル
7月11日(日)
9:15 ホテル発ー11:20 パッソ・コスタルンガ Costalunga
12:40 メラーノ Merano ss44号線を北上するー13:20 峠への上り坂
14:00 トーストリアとの国境ー14:10 峠で昼食ー14:30 峠発
15:00 オーバーグルグル着 Obergurgl   (走行距離 185Km、延べ1180Km)

 夜中窓越しに空を見上げると北極星とカシオペアが横に並んでいる。このまま晴れてくれればいいのだが、と思う願いも虚しく夜明けには霧が出て霞の世界になってしまった。これも高原に付き物なのだろう。毎日毎日晴ればかりではないと、諦めきれず外に出て何枚かシャッターを切った。

 もう一日ドロミテを回るかどうか話し合った結果名残の拝見をしてチロル入りすることにした。”名残の拝見”なんて取って付けたようにお茶の言葉を使ってその時の心境を表現してみました。直接ボルツアーノへ行かず、ドロミテ街道の方へ戻りパッソ・コスタルンガ Costalunga峠を通って行くことにしたのです。ドロミテ街道のメインルートのボルツアーノとカナッツエイ間を未だ見ていないと思ってたからです。

 去年のジウシに来た逆ートを逆に進んだ。しかし逆向きに走るので見える景色は違うように見えて新しい道を走っているような感じだ。それでも所々に見覚えのあるところが出てくる。一番見たかったのは台地の上の小さな教会で、それを見たくて一生懸命探した。
 昨年一般道路に出てきた脇道が出てきた、コスタルンガ峠への標識がありそれに従って一般道路を離れた。暫く行くと分岐点が出て其処は去年シウジへ行くために脇道に入った所だ。道なりに進みボルツアーノと峠への分岐点に来た。折角ここまで来たので峠を往復することにした。
峠に付くと、なんと其処は見覚えのある場所だった、去年泊まったところだったのだ。むやみやたらに走らせ、夕方になりそろそろ宿を探そうかと考え峠に着いたとき見つけて泊まった所だった。宿の名前がサボイ・ホテルだったのでサボイ峠と思っていた。そこはコスタルンガ峠だったのだ。
名残の拝見ならぬ名残の再会となった。

 もうドロミテに思い残しは無い、ボルツアーノ経由でメラノを抜けて一路チロルへ向かうことになった。ボルツアーノの道は何本も交差しているのでナビゲーターの義妹の指示に従って抜けた。メラノでも多少のもたつきはあったもののチロルへ向かう道路に出た。そこからは一本道、ここらあたりの村は果樹栽培が多い。
それにしてもイタリアは暑い。

 峠に向かって上る、トンネルを14か所抜けて墺・伊国境のティンメルヨッホ峠(2491m)に着き昼飯にする。アルファ米の炊き込みご飯、これも旅の定番になった。
オーストリアに入ると道が良くなった。暫く下りるとゲートがあるので国境の検問所かと思いきや有料道路の料金徴収所だった。坂をぐんぐん下ると村が見えてオーバーグルグルへの標識があった。


 ほどなく本日の目的地オーバーグルグルに到着する。暑い、何かイベントがあったようで人出が多い。まず宿を探す、ここは宿泊費が高いとガイドブックに書いてあった。四つ星五つ星のホテルが目立つ。私がホテルを選ぶ基準は、まず眺めの良いクルムホテル、次に峠のホテル、この両者は料金が比較的安くて二食付なのがいい。街なかで泊まる場合は料金が重要な基準になる。四つ星以上のホテルに泊まったことが無い。

 宿探しの前にロープウェイで上がり展望を楽しもうとろうと乗り場へ行くと、天候が悪く中継所までしか上れないとのこと。それなら明日にしよう。部屋から山が見えそうな宿を探した。料金も予想以上に安く一人30ユーロ未満である、夏はオフシーズンのようだ。
 ベランダで近くを流れる川の水音を心地好く聞き、雪を抱いた山を眺めてチロルに来た実感が湧いた。いよいよチロルに入ったのだ。


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