どこ吹く風

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宿泊

2010年08月16日 09時32分36秒 | ドロミテ・チロル
 旅の専門誌に”ホテルライフを楽しむ”という文言をよく見かける。具体的にどういう事をしてホテルライフ楽しんでいるのか分からない。私の場合ホテルは宿泊施設の域を出ない。それでも一応ホテルは選ぶ。

 そのときの規準はまず山の上で泊まりたい。夕暮れに霞む山々、山の頂が朝日にあたって輝くのを見る気分は下では味わえない。見渡す限りの雲海は真っ白で空は青い、しかし太陽は未だ顔を出さない。暫らくすると山に日が射し山肌は赤く染まり雪は輝く。この瞬間を見るために寒さをこらえて待っていたのだ。

 アルプスへ行ったらまず山の上で泊まるようにしている。これまでに泊まった場所はマッターホルンを見るためにシュワルゼー、ゴルナグラードのクルムホテル、リッフェルベルグでチェルマットで泊まったことは無い。

 ベルナーオーバーランドではフェルスト、クライネシャイデック、ミューレン、メンリッフェン、シーニゲプラッテに泊まった。あの辺りではロートホルンのクルムホテルを残すのみとなった。

 サンモリッツ近辺では、ムオッタス・ムラーユとディアボレッツアで、ルチェルンから湖を遊覧してリギ山のクルムホテルに泊まったこともある。
ドロミテではトレチメ(ドライ・チンネン)で有名なオーロンソ小屋とロカッテリ小屋に泊まった。

 山の上の小屋(クルムホテル)に次いでいいのが峠、峠は坂道を上りきったところなので見晴らしが良い。スイスではゲンミ峠のホテルがよかった。
ドロミテも峠にはホテルがある。道に迷い人里は遠く道は次第に細くなっていく、林の中を行き止まりにならないかと心配しながら車を走らせていると、視界が開けて牧場になり集落が見えた。そこはアンテルモイアというところで泊まったホテルは食事が良く、フルコースに近い内容であった。
その宿泊料が53ユーロ、峠の宿は2食付で大概その程度の金額である。この金額が峠の宿を好きになった最大の要因でもある。

 アルプスは峠が多いがその峠にはほぼ宿がある。それゆえ宿探しに苦労ることは無い。むやみやたら当てずっぽうに車で峠目指して上っていけば宿は出てくる。今回もサン・ペッレグリーノ峠で泊まった。街に泊まる気がしないのでカナツェーイを抜けて、モエーナを通り山道に入った。ホテルが数件あるもシーズンは冬場のようで静かだった。
「Hotel Cristallo」に泊まったがファミーリータイプの二つの寝室がある部屋だった。食事もよくフルコースに近い。峠の宿は慨して食事内容がいい、料金も2食付きで50~55ユーロとてもオトクなものです。レストランであの夕食を35ユーロと請求されても妥当な金額であると支払うだろう。

 これまでに何ヶ所かで峠の宿を利用した。すべて飛び込みだけどハズレと思った宿はありません。ドロミテやスイスへ行かれたら是非クルムホテルや峠の宿に泊まることをお薦めします。そこから眺める景色は麓の星四つ五つ付いたホテルの比ではありません。繰り返しですが食事もいいです。

さて今回の旅の宿泊費は、17泊で261.500円かかっています、3人分です。そのうち12泊はBB(ベッド&ブレイクファースト)で、一番高かったのはゴルナグラードのクルムホテルでした。3人で500フラン、ワインを頼んで一人15.000円は旅の終盤になって初めて贅沢なホテルに泊まりました。

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