新・南大東島・沖縄の旅情・離島での生活・絶海の孤島では 2023年

2023年、11年振りに南大東島を再訪しました。その間、島の社会・生活がどのように変わっていったかを観察しました。

スーパーミナミ

2023-07-06 19:32:10 | 旅行

 在所集落のほぼ中央で、村道が交差する角には雑貨店のスーパーミナミがある。空港からつながる村道とスナックなどがある歓楽街に続く村道が交差した場所であり、住民が村内を移動する際には必ず通過する交差点である。東京で言えば、銀座4丁目の和光のようなものである(比較の対象が違い過ぎるが)。村で商売をするには絶好の場所である。
 1970年の地図では、この場所には喜久盛商店という雑貨店があったらしい。前回の旅行の時には「大盛商店」という屋号であったが、今回は「スーパーミナミ」に変わっていた。店舗の外観は変わっていないが、経営者が変わったのである。大盛商店を運営していた有限会社大盛は2016年に店舗を丸ごと売り渡し、株式会社大詠の所有になり、店名は「大詠商店」となった。その後、法人は売却され経営者が変わり、2020年に店名が現在の「スーパーミナミ」となった。
 7年間で経営者が3人も目まぐるしく変わったが、交通の要所であるため商売するには魅力のある立地と判断されたのであろう。地方のどの町村でも、顧客が必ず集まってくる場所(盛業地と言うらしい)があり、そのような場所は明治の昔から同じ商店が根を張っていていて動かないものである。何らかの事情で盛業地が空いたなら、直ちに土地の購入者が現れ、アッと言う間に売れてしまう。商売に魅力のある土地とはそんなものであり、スーパーミナミの土地も盛業地なのである。
 店舗には日常生活に必要なあらゆる商品が並べられていた。野菜、食肉などの食料品も並べられていたが、Aコープに比べると見劣りする。買い忘れた食料品を急いで手に入れるような時に利用されているのであろう。弁当類もあり、本州のコンビニストアーと全く同じと考えてよい。営業時間は午前6時30分から午後10時30分となっていて、コンビニと全く同じ機能である。多分、在所集落の一等地で誰かが経営を引き継いで、これからも運営されているのであろう。