島のあちこちには公園があります。村役場が認定している公園は7か所ですが、その中には星野洞やキャンプ場も含まれているので、公園という概念の線引きが不明瞭です。都会に住んでいる者からすれば島全体が公園のようなものなので、わざわざ公園を設営する必要は無いのでは、と思うのですが。公認の公園が島内にあるはずなのですが、これらを探すのが非常に難しかった。観光案内にも記載されておらず、村役場のホームページにも掲載されていないためです。一番詳しかったのは「沖縄離島ブログ」というブログでした。このブログでは公園の名称と場所が特定されていましたが、役場が公表している名称と違っていました。どうも、役場が指定した名称と島に居住している人達の通称とが違っているのが原因のようでした。この「沖縄離島ブログ」では各公園の写真に解説が付記されていましたが、その内容が非常に辛辣でした。「何もないではないか」「利用者が少ないのではないか」「無駄である」などの批判がありました。現地を見学してきた私もこれには賛同するところがあります。緑の多い農村なので、わざわざ都会風の公園を整備することもないのではないかと思われました。もしかすると、農村なので近代的?な公園を設置しなければならない、という地方自治体の先入観からなのかもしれません。
一段目と二段目の写真は瓢箪池の近くにある「月見橋公園」で、2000年に村道の改修工事の際、月見橋の架け替えと同時に設置されました。軽い運動ができるようにランニングコースと運動器具が設置されていました。近くにはトイレも設置されていて、都会では良く見かける公園のスタイルです。しかし、設置場所が在所集落から遠く離れていることから、ここで運動する住人はまれでしょう。
三段目と四段目は「ひかり公園」と呼ばれ、1993年に竣工しています。広さは8千平米ある広大な公園で、元は病院の跡地であったようです。この公園は農村総合整備モデル事業の助成金で整備され、投下した費用は1億2千2百万円となっています。しかし、園内に入ると草がボウボウで、公園というより草原に近いものでした。このような状況では利用する人はいないでしょう。公園を設置したが、その後の管理費用を予算化することができなかったのではないかと思われました。
五段目の写真は在所集落の南端にある「在所交通公園」という公園でした。バスケットボールのポールが倒されていて、芝生が敷かれていました。「交通公園」というのですから交通ルールを学習するために設営されたのでしょうか。何れにせよ使用目的が全く不明でした。離島のための助成金が支給されるため、その消化のために設置されたのかもしれません。