ストーブと話をするおじさん

不思議な話ではない。
山では時折変わった人にも遭遇する。

友人と二人で冬間近の燕岳に行った時の話。
麓の有明温泉で一泊し翌朝から登る予定だった。温泉宿に泊まる予算などなかったので駐車場にテントを張り、街で買ってきた食材で空腹を満たし寝た。
翌日は雪が降っていたが、翌々日は快晴ってことだったので登山決行。
テント泊はやめて燕山荘に素泊まりとなった。
山荘はもう冬支度で、宿泊客もボクたち二人ともう1パーティ、そしてもうこの山荘に三泊しているという自称カメラマンが一人。
自炊でレトルト食品の夕食を済ませた後はやることもなく寒いだけなので、暖をとろうとストーブのある談話室に行くと、カメラマンのおじさんが誰かと話をしている。
だがしかし、談話室に居るのはこのおじさんだけだ。
独り言ってやつだったんだな。
3日間も独りで山にいると、ストーブとだって友達になれるんだ。
そして最近にがうり太郎は、深夜に酒を呑みながらテレビと話をしている。
そろそろ街に出てホントの会話をしながら酒を呑んだほうがいいかもしれない。

このときの写真。防寒着がコレしかなかった...