のヮの@no05071730


五十路男の独り言集。
乱筆乱文はご容赦ください。

黒い砂漠日記 ~バレンシア行路・果ての道

2022年01月23日 23時55分55秒 | ゲーム

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

何度目かの、不思議な体験をした。

 

ある時ふと、アレハザの村を思い出した。木々に囲まれた穏やかな漁村で、バレンシアで依頼を受けていた頃、何度か足を運んでいた。夕日が綺麗だったのが印象的だ。

そもそも、バレンシアの探索はまだ終わっていないのだった。以前、あの海岸線に沿って南下していたはずが、岩山の内陸(砂漠)側を歩いただけで、本当の意味での東の果てには到達していない。

グラナでの日課の依頼を手早く片付け、私は持てるだけの精製水とトウシキミ茶を用意して、アルティノを経由し、まずは首都バレンシアへ向かうことにした。

砂漠特有の強い日差しと乾いた風。途中、草木の上に立つ岩を見つけたり、砂嵐に追いかけられたりと、他の地域では到底味わえないユニークな体験ができるのが、バレンシア地方の特色だろう。

首都バレンシアに到着た頃には、持ってきた精製水が三分の一なくなっていた。一息ついたあと、アレハザ村に向かった。

こちらにはしばらく来ていなかったが、私の記憶の中にある景色と現実に見える景色に、何ら違いはなかった。大げさに言えば時が止まったかのような錯覚を覚えるほど、漂う空気に「うつろい」を感じない。

林道を抜け、潮の香りが濃くなっていく。その途中で、進路を南に向けた。岩だらけの丘を、馬をなんとか操りながら登り、とにかく海岸線を目指した。

波でくりぬかれたのだろうか、大きな岩穴をくぐり抜けると、砂浜に出た。その遙か向こう、アレハザからは見えなかった陸地の影が見えた。島か、大陸か、判別は難しい。だが、未踏地が目の前にあることに興奮する。いまは無理だが、ちゃんと情報を仕入れて準備をすれば、あの地に足を踏み入れることも不可能ではないだろう。

 

しばらくはさらに南へ降りていった。崖を登ったり降りたり、一歩間違えばゴツゴツした岩肌を転げ落ちることになりかねない谷間をジャンプしたりと、少しも単調ではない道なき道を進んでいた。

人はおろか動物の気配も感じられない荒涼とした土地。砂漠の向こうの果てはそんな土地だ。降りたら戻ってこれない崖を降り、遠浅の海岸を進み、道がふさがれば突き出した岩だらけの悪路を再び登り、バレンシア南端の海岸線にたどり着いたのは、もう月も昇った深夜だった。

突き出た平坦な岩棚で少し休憩を取った。日の光がなくなると、砂漠は途端に寒冷地に姿を変える。保温して持ってきていたトウシキミ茶が、こんなにも身も心も安心させてくれるとは。ペットのワンコも、私にすり寄ってきて、寒さをどうにかして欲しいと訴えている。

頭を軽く撫でてやり、すくい上げるようにして持ち上げて、あぐらをかいた足の上に乗せてやった。毛布を取り出し、一緒に包まる。しばらくそうしてじっとしていた。だが、キャンプするにはこの岩の上は不向きだ。もう少し開けた、砂や岩ではなく、土の上でテントを張りたい。

そう思ってキャンプに適した場所を探していた時だった。

“それ以上進んではいけない”

そんな言葉が聞こえた気がした。ビクリと肩をふるわせ辺りを見回した。しかし、見えたのは変わらない月の明かりと気味の悪い岩の影。それがいけなかった。馬が私の身長ほどもある岩の段差を踏み外した。

そして、何かの力が働いたのか、前にも後ろにも、右にも左にも進めなくなってしまった。見えない壁に囲まれてしまったのだ。

その異常な状態を嫌ったのか、馬もワンコも周囲に威嚇し始めた。岩を登ろうにも馬たちが忙しなく動いて邪魔をする。落ち着かせようにも私にも威嚇してくるので、ままならない。そして周辺が赤く染まりだして。

気づいたら、穴の向こうに朝日が見え、周りにはカタン軍の兵士が、いぶかしげな目で私を見ていた。

 

そこはフィラ・ク監獄の入り口。何が起こったのか理解できないまま、私はその場に立ち尽くした--。

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

はい、黒い砂漠日記です。

 

バレンシア砂漠の向こう、アレハザ村より海岸線を南下したお話です。

本当に何もなくてちょっとびっくりしました。動物の姿はおろか探索ポイントも見つけられませんでした。どこかにあるのかもしれませんが。

そして

 

これはホントにびっくりでした。動けなくなって少ししたら警告文が画面に出てきて、ロード画面になったかと思えばフィラ・ク監獄にいたという…。たしかに、飛ばされたポイントの先には某アトラクシオンのマップがあると思われる地域ですので、外部からは立ち入り禁止ですわなぁ。

 

 

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿