ホテルに帰って来ても、僕にはゆっくりする暇は無い。これからが本番なのだ。かねてから仲間やお知り合いになった方にお尋ねし、あるいは自らネットで調べて、キューバ滞在中のめぼしいライブスケジュールはゲットしていた。
今日はDelirio Habanero(デリリオ・アバネロ)でNG Labanda(エネヘ・ラバンダ)という日本にも来た事が有る有名なサルサ・バンドを見る。Delirio Habaneroの場所を調べると、内務省の近くの国立劇場内に有るって書いてある。あら・・また、革命広場に行かなきゃ。ライブは良い席を取るためにも9時か10時くらいに行った方が良いとの情報。それでも日本のライブハウスに比べりゃかなり遅いスタートだ。なんだかんだしてる間に10時を過ぎてる。急がなきゃ。でも、ホテルの前でタクシーがつかまらない。ホテルのボーイが任せろと言う。電話してくれるのかと思ったら、ちょっと遠くまで行ってタクシーが走ってくるのをひたすら待っている。う~ん、キューバだ。(笑) 15分ほど待ってやっとタクシーをつかまえ、日本を発つ前に色んな人にアドバイスされた通り、まずは値段交渉。交渉も成立し、乗り込んでDelirio Habaneroを告げるとすぐに向ってくれた。ライブハウスの事を知ってるようなので、何時にスタートするかと訪ねると11時過ぎだと言う。まぁ、少しくらい遅れてもいいか。
着いてみると革命広場は真っ暗闇で、ポツンとゲバラの顔だけ明かりが灯っている。広場の周りの道の街灯のお陰で、かろうじて国立劇場の前に人がたむろしてるのが分かる。NY時代に、夜中一人でサウス・ブロンクスにラテン・バンドのリハに行った時並みに怖いんですけど。どうやら、入り口は暗くてまだ閉まってるらしく、開場が遅れているらしい。昼間の団体行動時の呑気な革命広場と大違いである。
結局、危険な目にも合わず、暫らくすると開場となった。ところが入り口は相変わらず暗いままで、真っ暗な廊下を連れて行かれてエレベーターに乗せられる。まるで肝試しが始まるかの様だ。案内人はにこりともしないし、言葉は分からないし、自分の行動が正しいのかどうだか不安で仕方ない。エレベーターを降りると更に階段。階段の途中でチケット売り場が有り、そこでお金を払う。階段を上がりきると入り口が有り、そこで荷物を預けるように促される。カメラとビデオが有ると言うと、ノー・ビデオだと言われ、財布とカメラだけ持って中に入る。ビデオがちょいと心配。
客はまだ殆ど居ないので、ステージの真ん前に案内される。ステージの左手に内務省のゲバラが見える。キューバは葉巻が有名なためか、ノースモーキングな店は殆ど無い。既に店内には煙が・・。日本のクラブと同じ様なドンシャリのダンスミュージックがずっとかかっている。スペイン語だけど、おもっきりアメリカっぽい音楽。で、待てど暮らせどミュージシャンは現れない。客も、あんまり現れない。0時を過ぎた頃にベーシストとサックス奏者2人が現れた。ベーシストは軽く音を出したら消えてしまい、サックス奏者は客に背を向け、スクリーンに向って音出しを始める。最初は小さい音だったがかかってる音楽が大きくなり始めると、それに乗じて普通の音量でメチャクチャ真剣に練習を始めた。
サックスの練習が1時間ほど続き(笑)、ようやく他のメンバーも現れ握手なんかしてる。ターンテーブルも有り、一体このバンド何するんだか?? ボーカリスト達は更に遅れて入ってきた。全員が揃ったのは何と午前2時。観客も気が付けば満員。2時スタートが普通なのか??
やっと始まった・・。
目の前の客が消えたのは、ステージ脇に踊りに行ったからです。1曲目がいきなりチャ・チャ・チャで、美穂ちゃんのコラソン・ラティーノで聴いた事ある曲。この大編成でいきなりホンワカした曲で入るとは、キューバ人の感覚は凄い。
徐々にノリのいい曲に変わっていく。お、いい感じかも。バラード系の歌もいい。
更に女性ボーカルが2人加わり、コロ・カンタに厚みが増す。凄いぞ凄いぞ。ちなみに、ホーンセクションは軽く足踏みする程度で踊ってません。サックスの2人は眉間にしわ寄せて必死で吹いてます。宮地先生のダンス・レッスンのコーナーなんて無いぞ!!
1時間ほど経って、休憩の代わりに若手が数名居残り、さっきとは別の若いメンバーがステージに現れヒップ・ホップ系の音楽が始まる。ターンテーブル、ここで登場。これが最近、キューバで流行の「レゲトン」らしい。パーカッションも残ってるし、ベースのパターンもラテンと言えばラテンなんだけど・・。ず~っと展開がなく、徐々に睡魔が襲ってくる。暫らく仮眠してたら(笑)、ラップしてたにぃちゃんが、急にフルート吹きだす。最初、全然ピッチが合って無くて「大した事無いなぁ。」と思ってたら、チューニングし直し、暫らくしたらカッコいいソロ取り出した。うわっ、やられた。恐るべしキューバ。クラブ系でもヘタクソは居ない。日本と大違い。
1時間弱レゲトンが続き、オジちゃん連中が復帰。セカンドセットが始まったみたい。気が付いた頃には、ステージ前は人だかりで、完全に見えない。ま、この状況で座ってる方が間違ってる。なんか聴いた事ある曲やってたんだけど、僕はもう限界。これ一体何時までやるの~??睡魔に負けて店を後にする。
入り口近くは、まだ入りたそうな若者がたくさん居る。女の子はガイジン観光客を待ち構えてて、一緒に入って入場料から酒まで奢って貰うらしい。僕の席の近くに外人と入ってきた現地の女の子なんて、お尻フリフリ腰クネクネで踊り倒し、かなりのエロ・ダンスを披露していた。僕が入店した時間帯にはそんな女の子達はまだ来てなかった。俺、早すぎ。(ノンスタイル風)
エレベーターを降りると相変わらず1階は真っ暗。「タクシーか?」と聞かれ頷くと、ボロボロの車に案内される。あ、これ、タクシーなのね。で、また値段交渉。ちょいと吹っ掛けられたが、こちらの言い値との間を取って成立。逆に最初から値段が決まっていると、NYみたいにワザと遠回りされたりしないから良いかも。後から、高い値段言われる事もないし、そういう意味でこっちは誠実だ。いきなりの朝帰りで、ホテルのボーイには少し驚かれたが、無事に帰り、後は記憶が無いほどの爆睡。は、そういえば、明日の朝、俺行かなきゃいけない所が有ったんだ・・むにゃむにゃ・・。
今日はDelirio Habanero(デリリオ・アバネロ)でNG Labanda(エネヘ・ラバンダ)という日本にも来た事が有る有名なサルサ・バンドを見る。Delirio Habaneroの場所を調べると、内務省の近くの国立劇場内に有るって書いてある。あら・・また、革命広場に行かなきゃ。ライブは良い席を取るためにも9時か10時くらいに行った方が良いとの情報。それでも日本のライブハウスに比べりゃかなり遅いスタートだ。なんだかんだしてる間に10時を過ぎてる。急がなきゃ。でも、ホテルの前でタクシーがつかまらない。ホテルのボーイが任せろと言う。電話してくれるのかと思ったら、ちょっと遠くまで行ってタクシーが走ってくるのをひたすら待っている。う~ん、キューバだ。(笑) 15分ほど待ってやっとタクシーをつかまえ、日本を発つ前に色んな人にアドバイスされた通り、まずは値段交渉。交渉も成立し、乗り込んでDelirio Habaneroを告げるとすぐに向ってくれた。ライブハウスの事を知ってるようなので、何時にスタートするかと訪ねると11時過ぎだと言う。まぁ、少しくらい遅れてもいいか。
着いてみると革命広場は真っ暗闇で、ポツンとゲバラの顔だけ明かりが灯っている。広場の周りの道の街灯のお陰で、かろうじて国立劇場の前に人がたむろしてるのが分かる。NY時代に、夜中一人でサウス・ブロンクスにラテン・バンドのリハに行った時並みに怖いんですけど。どうやら、入り口は暗くてまだ閉まってるらしく、開場が遅れているらしい。昼間の団体行動時の呑気な革命広場と大違いである。
結局、危険な目にも合わず、暫らくすると開場となった。ところが入り口は相変わらず暗いままで、真っ暗な廊下を連れて行かれてエレベーターに乗せられる。まるで肝試しが始まるかの様だ。案内人はにこりともしないし、言葉は分からないし、自分の行動が正しいのかどうだか不安で仕方ない。エレベーターを降りると更に階段。階段の途中でチケット売り場が有り、そこでお金を払う。階段を上がりきると入り口が有り、そこで荷物を預けるように促される。カメラとビデオが有ると言うと、ノー・ビデオだと言われ、財布とカメラだけ持って中に入る。ビデオがちょいと心配。
客はまだ殆ど居ないので、ステージの真ん前に案内される。ステージの左手に内務省のゲバラが見える。キューバは葉巻が有名なためか、ノースモーキングな店は殆ど無い。既に店内には煙が・・。日本のクラブと同じ様なドンシャリのダンスミュージックがずっとかかっている。スペイン語だけど、おもっきりアメリカっぽい音楽。で、待てど暮らせどミュージシャンは現れない。客も、あんまり現れない。0時を過ぎた頃にベーシストとサックス奏者2人が現れた。ベーシストは軽く音を出したら消えてしまい、サックス奏者は客に背を向け、スクリーンに向って音出しを始める。最初は小さい音だったがかかってる音楽が大きくなり始めると、それに乗じて普通の音量でメチャクチャ真剣に練習を始めた。
サックスの練習が1時間ほど続き(笑)、ようやく他のメンバーも現れ握手なんかしてる。ターンテーブルも有り、一体このバンド何するんだか?? ボーカリスト達は更に遅れて入ってきた。全員が揃ったのは何と午前2時。観客も気が付けば満員。2時スタートが普通なのか??
やっと始まった・・。
目の前の客が消えたのは、ステージ脇に踊りに行ったからです。1曲目がいきなりチャ・チャ・チャで、美穂ちゃんのコラソン・ラティーノで聴いた事ある曲。この大編成でいきなりホンワカした曲で入るとは、キューバ人の感覚は凄い。
徐々にノリのいい曲に変わっていく。お、いい感じかも。バラード系の歌もいい。
更に女性ボーカルが2人加わり、コロ・カンタに厚みが増す。凄いぞ凄いぞ。ちなみに、ホーンセクションは軽く足踏みする程度で踊ってません。サックスの2人は眉間にしわ寄せて必死で吹いてます。宮地先生のダンス・レッスンのコーナーなんて無いぞ!!
1時間ほど経って、休憩の代わりに若手が数名居残り、さっきとは別の若いメンバーがステージに現れヒップ・ホップ系の音楽が始まる。ターンテーブル、ここで登場。これが最近、キューバで流行の「レゲトン」らしい。パーカッションも残ってるし、ベースのパターンもラテンと言えばラテンなんだけど・・。ず~っと展開がなく、徐々に睡魔が襲ってくる。暫らく仮眠してたら(笑)、ラップしてたにぃちゃんが、急にフルート吹きだす。最初、全然ピッチが合って無くて「大した事無いなぁ。」と思ってたら、チューニングし直し、暫らくしたらカッコいいソロ取り出した。うわっ、やられた。恐るべしキューバ。クラブ系でもヘタクソは居ない。日本と大違い。
1時間弱レゲトンが続き、オジちゃん連中が復帰。セカンドセットが始まったみたい。気が付いた頃には、ステージ前は人だかりで、完全に見えない。ま、この状況で座ってる方が間違ってる。なんか聴いた事ある曲やってたんだけど、僕はもう限界。これ一体何時までやるの~??睡魔に負けて店を後にする。
入り口近くは、まだ入りたそうな若者がたくさん居る。女の子はガイジン観光客を待ち構えてて、一緒に入って入場料から酒まで奢って貰うらしい。僕の席の近くに外人と入ってきた現地の女の子なんて、お尻フリフリ腰クネクネで踊り倒し、かなりのエロ・ダンスを披露していた。僕が入店した時間帯にはそんな女の子達はまだ来てなかった。俺、早すぎ。(ノンスタイル風)
エレベーターを降りると相変わらず1階は真っ暗。「タクシーか?」と聞かれ頷くと、ボロボロの車に案内される。あ、これ、タクシーなのね。で、また値段交渉。ちょいと吹っ掛けられたが、こちらの言い値との間を取って成立。逆に最初から値段が決まっていると、NYみたいにワザと遠回りされたりしないから良いかも。後から、高い値段言われる事もないし、そういう意味でこっちは誠実だ。いきなりの朝帰りで、ホテルのボーイには少し驚かれたが、無事に帰り、後は記憶が無いほどの爆睡。は、そういえば、明日の朝、俺行かなきゃいけない所が有ったんだ・・むにゃむにゃ・・。
私はNGが一番好きなバンドなんですわ。今でもええ音だしてますか?
それにしても楽しい旅行記です。次回も楽しみにしております。
ところで、一人、夜中のサウスブロンクスにリハしに行ったというNY時代というのはいつ頃? 今では随分のんきな町になってますが、当時はソートーいかがわしかったでしょうね。
サウス・ブロンクスのリハの話は、94年頃ですかねぇ。もう10年前だ!!
当時はマンハッタンのアッパー・ウエストにでさえ僕のような貧民が暮らせるアパートがまだ有りましたから。(笑)
今、呑気なんですか・・信じられない。常に強盗や殺人事件が有り、ギャングの巣窟でしたから。でも、好きな人にはたまらないらしく、ゴスペル好きはハーレムに、ラテン好きはスパニッシュ・ハーレムやブロンクスに危険を承知で住んでましたね。僕はやはりヴィレッジが好きでしたけど。
NG La Bandaは、一時期テクニックに走りすぎて、キューバ人には全く人気がなくなってしまっていた時期がありましたが、また若いキューバ人たちがたくさん踊るようになって、よかったです。
入り口で待ってるエロお姉ちゃんたちは”ヒネテーラ”といいます。最初安い値段言いますが、あとから男がでてきてボッたくられますから要注意です。
そのボロいタクシーは、違法なので、警察につかまったら運転手が違約金たくさんとられ、払えないと乗ってる日本人が払わされてしまうかも。黄色いPANAタクシーか白いHABANAタクシーがおすすめです。TOURISTタクシーは、値段倍くらいします。
私はこのGWにイタリアに行って、街の風景が、きれいで豪華になったアバナビエハみたいだなあ、と思いましたが、考えてみればイタリアが元祖なんですね(笑)
イタリア滞在中、ずーっとNGの昔のイタリアをおちゃらけた曲、エル スパゲッティ~! ラビオリ~!リゾット~!というコロの曲が頭の中をぐるぐる駆け巡り、イタリアの雰囲気をぶち壊されて困りました。
NGは何度もイタリアに行ってるので、イタリア語の曲がたくさんあって、頭の中では常にリーダーのトスコが”カピート!!”と叫んでいました。
イタリアのあまりの豊かさに、キューバのバンドがこぞってイタリアに出稼ぎに行く意味がよくわかりました。
お帰りなさい!いやぁ、イタリアいいですねぇ。きっと美味しい物たくさん食べてきたはず!
NG良かった?とよく聞かれるのは、そう言う事だったんですかぁ。なるほど~。
タクシーに関しては、チョイスなんてなく、白タクしかなかったですねぇ。睡魔で早くホテルにも帰りたかったし。
イタリア、いつか行きたいです。ニースまでは行けたんですが、そこで食中毒で廃人になってしまい・・。