いのち・未来 うべ

わたしたちは、原発のない安全な未来を
子どもたちに残すことを願って活動しています

第7回総会の報告)横見事務局長の挨拶

2018年09月26日 | お知らせ

9月24日第7回定期総会が開かれました。
2012年3月18日、小出裕章さん講演会以降の会の活動を振り返り、課題と基本的な活動を整理しました。
いくつかの点で新しい出発点になりました。
順次、報告させていただきます。

まずは、新しく事務局長に就いた横見出さんの挨拶を掲載します。(代表 安藤公門)



   避難・保養活動の新たな取り組みを(ご挨拶)  


9月24日に開かれた、いのち・未来うべの第7回定期総会で事務局長に選任されました横見 出(よこみ いずる)です。どうかよろしくお願い致します。

いのち・未来うべでは、市民学習会で年に数回報告をし、みなさんとご一緒する機会がありました。昨年は、宇部出身の野原千代さんを偲ぶ会を、会の代表の安藤公門さん、副代表の尼崎安秀さんらと一緒に開催しました。
2012年3月、小出裕章さんの講演会以来、金曜ウォークや学習会で地道な活動を続けられてこられたみなさんとともに同じ目標で肩を並べることを本当にうれしく思っています。

私は、3・11東京電力福島第一原発の事故のあと、山口県下関市に避難してきました。
そして、当会の会員でもある浅野隆造さん、浅野容子さんたちとともに、「山口県避難移住の会」を足場に活動を続けてきました。 また「避難の権利」を求める全国避難者の会の役員としても浅野さんご夫婦とともに活動中です。

こうした活動は、避難/移住を余儀なくされた福島県を始めとする東日本一帯の汚染地域において、放射能被爆の強要と汚染の社会的抹殺(無視)が事故当初から続けられ、生命身体財産の保証放棄と知る権利を含む人権蹂躙に対し、はっきりと声を出して異議を唱え、反対し、家族や人々の権利を取り戻すべきだと強く思うからです。

今、類例のない政治犯罪が、福島原発事故以降 傍若無人に繰り広げられています。

たとえば、一般の人々の被爆限度の基準。
多くの知られている毒物や危険物について、その取扱には基準があります。それは可能な限り数値化されて、法律もしくは省令・政令のどこかに明示されています。ところがなぜか、いえ、おそらく恣意的に、法律とそれに付随する省令・政令等に数値が書き込まれていません。国際的な基準(原子力利用目的なので原子力利用者に有利)のICRP勧告ですら一般公衆被爆限度を1年に1mSv(ミリシーベルト)と明示しているのです。

政府と経済産業省はこの曖昧な状況を原子力のために使いました。そうして20mSvまで許容させ学校を再開し、あろうことか50mSvを超える帰還困難区域も解除して人々を戻そうとしています。原子力ムラですら、無視できない積算100mSvを超えるまでの時間はそれぞれ5年と2年です。こんな理不尽がまかり通る政治と行政を許してよいはずはありません。

この現状を変える道は、どこにあるでしょうか。

まずは、原発事故を危惧する脱原発のグループが、福島をめぐって行われている国家犯罪を直視し、法を守らせ、より良い法と制度を提案し実行させてゆくことだと思います。

同時に切迫した問題に可能なところから着手することも必要です。なによりも自分たちの手の届く範囲の山口県での避難・保養・移住の活動を強めることです。

本来は、行政が行う仕事です。しかし、現状では、民間のグループが地道に続けてきている活動を持続可能なものとしてつづけ、そこから市民的、県民的、そして国民的な規模の運動、行政の取組みを作り出してゆかなればなりません。

今回の総会で、いのち・未来うべが、課題のひとつとして、放射能汚染からの防御として、避難者との連携、保養活動への取組みの開始を決めました。

来年5月には「避難の権利」を求める全国避難者の会の総会も山口県で行います。

公私に渡ってギリギリのところで、さらに事務局長として役立っていけるのか、大変憂慮しておりますが、まずは避難・保養活動の新たな取り組みに注力していきたいと思います。
福島第一原発の惨事から10年まであと2年半。
そのときまでにこの異常なまでの国家犯罪が見逃されず正しく断罪され、相応の措置がとられますように微力ではありますが、力を尽くしたいと思います。


会員のみなさんのご協力を心からよろしくお願い致します。

     2018年9月24日 いのち・未来うべ  事務局長    横見 出  

コメント (3)
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