noriba-ba's garden

東北見てある記その5

釜石を後に再び列車に乗り、次の宿泊地仙台に向かった。



列車の窓から夕闇せまる美しい山並みを眺めていると
さっきまでいた釜石の風景がまるで幻想のように思えてくる。

翌日は仙台から仙石線に乗り、石巻方面に向かう。

仙石線の列車の車体には人気アニメのキャラクターが…。

列車が海岸に近づくにつれ、車窓に被災地の風景が
少しずつ見え始めてきた。

陸前浜田駅で途中下車して、港の方へ歩いて行くと
ここにも、うず高く積まれたがれきの山があった。

仙石線はまだ石巻までの全線が開通していないので
この松島海岸駅で代行バスに乗り換えなければならない。
残念ながら私は時間の都合でここで引き返すことにした。

松島海岸を歩いてみると、多くの観光客で賑わっていて
震災で大きな被害を被った場所とは思えないほどだった。

しかし、よく見ると所どころに壊れたままの道や橋があり
未だに復旧されてなく、通行禁止の札が貼られていた。

松島海岸べりに植えている松の中には、海水のせいか
茶色く変色してしまい、枯れかけているものも多く見られた。

しかし一方で、海辺でたくましく咲いている花もあった。

松島海岸駅から再び列車に乗り、帰路につくことにした。

帰りの車窓から見える陸前海岸の入り江の景色は
ただただ殺風景で、手つかずの状態が続いていた。

しかし、そんな中でも復興に向けて1本の新たな道が
海岸沿いに築かれつつある光景を見ることができた。

今回の旅で私が目にしたものは、被災地のごく一部
だったかもしれないが、それでもじゅうぶん過ぎるほどの
強烈な印象として、この目に焼きつけることができた。

そして、各地で出会った人々がたんたんと語ってくれた
被災の状況が肉声とともに耳に残っている。

同じ国に生まれ、同じ時代に生きている者として
この大震災のことを、決して人ごとにしてはいけない。
自分にできることは何があるのだろうか…
そんなことを思いながら、被災地を後にしたのだった。 


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