「若草物語」の作者オルコットが住んでいた
オーチャードハウスの旅の続き…。
さて、いよいよ家の中に入ったのだが
まず最初に通されたのが併設されたショップ!
何と商魂たくましい(笑)…ではなくて
実は、まだ見学の順番待ちの状態だったのだ。
見学後のお土産の品定めをしているうちに
今度こそ、いよいよ家の中へ…。
ショップから続く細い廊下を抜けて
最初に入った部屋は食堂だった。
そこで待ち受けていたのが
このオーチャードハウスを運営している団体の
代表者のような高齢のご婦人だった。
(※家の中は撮影禁止なので、この画像はパンフレットから借用)
背筋をピンと伸ばした凛とした佇まいの人で
この屋敷の成り立ちやオルコット家のことについて
実に誇らしげに、そして熱く語ってくれた。
よほど話したいことがあるのだろう。
通訳が終わるのが待ちきれないといった感じで
たたみかけるように次の説明を始める。
彼女の話によると
オルコット家はこの町の誇りであり
このオーチャードハウスは町の貴重な財産として
世界中の人々の寄付によって博物館に生まれ変わった。
そして今もなお、慈善事業を行っていて
単なる博物館ではなく、”生きている”博物館であり、
多くの人々にとって教育の場となっている。
かいつまんで言うと、そういうことらしい。
話の中には、当時の南北戦争のことや
オルコット家は奴隷解放を支援していたこと。
「森の生活」で有名なソローと親交があったことや
ルイザの父が哲学の学校を開いたことなど
「若草物語」が生まれた時代背景も
たくさん盛り込まれていた。
私は「若草物語」を読んではいたが
そんな時代背景なんて気にもしていなかった。
一体、何を読んでいたのだろう。
そう言えば、確かに…
物語の中で四人姉妹の父親は戦争に行っていて
家には母親と姉妹だけだったことを
今になって思い出す。
その当時はまだ子どもだったので
仕方ないのかもしれないが
こうした背景を知ったうえで読んだら
また違った見方、味わい方があるのだろう。
とてももったいないことをしたと思う。
そして、ぜひもう一度
この物語を読み直してみようと思った。
きょうはここまで。
続きはまた後日。