新型コロナの緊急事態宣言が一部解除され
少しずつ日常が戻って来つつある今日この頃。
「エッ!もう解除されたんですか?」
同じく緊急事態を迎えていたノラにゃんこ。
顔の傷もかなり良くなって来たようだ。
「そっかぁ~、もう大丈夫なんですね!」
「だったら…安心して…」
「お昼寝でもしますかぁ~」
そんなリラックスした姿、久し振りだね~。
「でも、お昼寝してたら、お腹が空いちゃった…」
「オジサ~ン!居ませんかぁ~?」
あれあれ、何と積極的な…(笑)
居るよ!ノラくん、何だい?
「あのぅ~ボク、お腹が空いたんですけど…」
ハイハイ、わかったよ!ちょっと待って。
さあ、どうぞ!
「わぁ~い、ご飯だ、ご飯だ!」
「あ~、美味しかった!ペロッ!」
それにしても…やけに長い舌だね~(笑)
「あれ、ドアが閉まっちゃった!もっと食べたいのに…」
「オジサ~ン、お替わりくれませんか?」
「オジサンの大好きなノラが、待っていますよ!」(笑)
「あ~あ、いくら待ってもダメですか…」
「オジサンは、ボクのこと、もう好きじゃないのかぁ~」
そうじゃなくて、食べ過ぎだから…。(笑)
「嫌われちゃったら仕方がない。帰るとしますか…」
だからぁ~、それは勘違いだってば…。
オジサンは食べ過ぎを心配してるんだと思うよ。
「どうせ、ボクなんか…所詮、たかがノラ猫だから…誰も…」
あ~あ、いじけちゃって…。(笑)
「オバサン!ここはハッキリと言っておきます!」
何、何ごと?そんな怖い顔して…。
「この前みたいに、ボクの後をつけて来ないで下さい!」
あれっ!気がついてたの?
「”家、ついて行ってイイですか?”はキッパリとお断りですから!」
あ、ハイ…す、すみませ~ん…(笑)
顔の傷も快方に向かい、こうした穏やかなやり取りもあり
ノラの緊急事態宣言もようやく解除か…
やれやれ、良かった…とホッとした矢先の昨日の朝。
再びオジサンの悲壮な声で叩き起こされた。
「母さん!大変じゃ…ノラが足を怪我しとるんじゃ!」
急いで駆けつけてみると…
確かに…右の前足から血が滲み出ていて
歩くのにも不自由するくらいの深傷を負っていた。
「ひょっとして、骨折してるかも…」と心配気なオジサン。
見ると、ケガした足をかばって3本足で動き
身体中が泥でひどく汚れていた。
いったい何があったのか…。
また、あの白いボス猫にやられたのだろうか。
「可哀そうに…ノラ、大丈夫か?」
「あの白猫はノラより体が大きいからなぁ~」
「ホント、酷いことするよなぁ~」と憤慨するオジサン。
こんな時、ノラは何も答えてくれない。
ただ黙って、険しい表情でちょこんと座っているだけだ。
どうやらノラにゃんこの緊急事態宣言は
解除にはならず依然として継続中だったようだ。
そんな中、不自由な足を引きずりながら
あの長い距離を遥々とここまでやって来たのだ。
ご飯を食べるために…危険も顧みず…。
その逞しさと健気さに胸が詰まる。
この続きはまた次回。