バイブリ―村の散策のあと訪れたのは
同じコッツウォルズ地方にある
スードリーキャッスル&ガーデン。
1000年の歴史がある古いお城で
ヘンリー8世の6人目にして最後の妻である
キャサリン・パーが眠っているそうだ。
古い建物は風化して廃墟のようになっていて
中世からの激動の歴史を今に伝える生き証人のようだ。
この城は王室が所有していた期間が長く
イングランドの覇権争いの歴史とも深い関係があるようで
17世紀中頃から200年間も放置され朽ち果てていたらしい。
それを手袋のビジネスで成功したデンツファミリーが
19世紀中頃に公爵から購入し修復を重ねて今に到るという。
だから現在この城は私邸として公開されている。
広大な敷地の中にある坂道や階段を登って行くと
こんな現代風のカフェレストランがあって
古いお城とのギャップに思わずビックリ…。(笑)
いかにも歴史を感じさせるお城の外観だが
城壁にはツタが絡まり
周囲にはジャーマンアイリスが美しく咲き
石塀にはフクシアのような赤い花の蕾が見られ
足もとにはこんな白い花も咲いていた。
どこかで見たことはあるが…名前がわからない(笑)
お城の中にはステキなステンドグラスが…と
思わずカメラのシャッターを切ったあとに気づいた。
窓の右横に撮影禁止の張り紙が…
やっちゃった…ゴメンナサイ。(笑)
この中庭はノットガーデン(The Knot Garden)と呼ばれ
お城の中にあるエリザベス1世の肖像画の
ドレスのパターンに基づいて
複雑な幾何学模様のデザインに刈り込まれているらしい。
お城の外には広大な緑の芝生が広がっていて
ここから外のガーデンと教会に向かう途中
ふと目に入ったのは広い芝生の向こう
大きな樹の木陰でのんびりと
まるで自分ちの庭のように過ごしている親子連れ。(笑)
こんな所で寛げるなんて…羨ましい限りだ。
ここはスードリーの庭園の目玉クイーンズガーデン。
イギリスの歴代4人の女王に因んで名づけられたそうだ。
イチイの木が見事に刈り込まれている。
王冠の形に刈り込まれた生垣の前に
これまた王冠が乗ったデザインのアーチがあり
まさにクイーンズガーデンの名にふさわしいシンボルだ。
ガーデンの中には80種類以上のバラが植えられているが
まだ時期が早く少ししか咲いてなくて残念。
クイーンズガーデンを抜けるとキャサリン・パーが眠る
セント・メアリーズ・チャーチ(聖マリア教会)。
ここの白いつるバラが有名らしく
記念写真を撮るのに恰好のベンチが置いてあり
もちろん私も撮りました…(笑)
教会を囲むこの庭園は聖母マリアの純粋さの象徴として
全て花が白のホワイトガーデンになっている。
ここスードリーには他にも様々な庭園があり
廃墟の庭や秘密の花園、ハーブガーデンなどもある。
その中で廃墟と化した建物と植物を組み合わせた庭は
シュールなアート作品のようで新鮮だった。
また、タイトバーンガーデンという名の庭園は
17世紀の清教徒革命でクロムウェルによって破壊された
建物の遺跡を活用して造られた庭らしい。
庭園の中には鯉が住む大きな池があり
池の水はあまりキレイとは言えないが…。(笑)
ちょうど蓮の花が美しく咲いていた。
滞在時間の関係でその他のガーデンや
お城の中を詳しく見ることができなくて残念だったが
これだけ見ただけでも
遥か昔に世界史の授業で学んだ
イギリスの歴史を身近かに感じることができて
少しは賢くなったような気がする。(笑)