背は低いが頭のよいナポレオンが大軍を率いてロシアにまで遠征するも退却を余儀なくされた話、再び若い軍隊をつくりオーストリアとの講和の協議に臨むが、ときの外務大臣メッテルニヒに「武器を取らせた若者が死んだら、そのあとはどうするつもりか」と問われ、「百万の人間のいのちなどもんだいではない」と答えて講和の条件を拒否したという。産業革命後の機械化の19世紀。マルクスが登場し「大切なのは労働者の団結なのだ」と説いたという、ドイツの建国やフランスの共和政の歴史、植民地争奪戦争で1100万人が死んだという第一次世界大戦(1914-1918)とレーニン率いるロシア革命とウィルソンの「公正な平和」の提案の話…。物語風「世界史」はここまで。
著者ゴンブリッチは、戦争に明け暮れした世界史を川のながれに見立てる。平坦ではない川の流れ。わたしたちの運命は「大波のたった一度の浮き沈みのなかの、小さなちいさな水滴の押し合いへし合いのなかの、わたしたちの戦い以外の何ものでもない。しかしきみは、この一瞬を大切にしなければならない。それは、努力するに値するものだから」と話を締めくくる。「50年後のあとがき」も第二次世界大戦のこと、核兵器の出現や米ソ二大陣営の対立に触れているが平和と貧困一掃を願う著者のスタンスは変わらない。大河はやがて波静かな海へ辿りつくのだろうか。千里の蟻んこ・わが輩が考えるべきは目下、賢妻が入院したあとの世話とわが飯のことなんだけど。昼は名古屋の即席きしめん。午後、牛乳を買いにスーパーへ。帰りに自転車に横突され転倒した。「ごめんごめん」と謝られたが、左ひざが腫れている。写真上=イチョウの裸木、下=千里南公園の核兵器廃絶を訴える吹田市の看板
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