たまたま開いたページに「花を踏し草履も見えて朝寝かな」の句があった。「安永5年(1776)2月初旬か」とある。京都木屋町の旅宿に無腸(上田秋成)と見られる浪花人を訪ねたがまだ寝ていた。沓脱ぎに花びらのついた草履を見てつくった挨拶句という。「花」も「朝寝」も春の季語。季重なりなど承知の句。情景がリアルに目に浮かぶ。こまかい技術的なことを気にせず句をつくれ、か。蕪村から学ぶ。
さらに開くと、天明2年(1782)3月18日。「吉野を出る日、雨はげしく万山の飛花春をあまさず/花を呑で雲を吐なりよしの山」の句文をつくり帰郷後、懐紙に揮毫している。吉野の桜の大景を見事に表現したと思う。「菜の花や月は東に日は西に」と同じスケール大きな発想。
安永9年(1780)2月15日 檀林会。65歳のとき。「花に来て花に居眠るいとま哉 蕪村」。花好きやったんや。ページを繰りながら思う。昼はパスタ。写真上は、千里こぼれびの道、下は千里中央公園で。じゃんだらりんの三河で育ち岡崎城下に生きる姉が病に倒れおよそ一カ月。きょう、来週にも退院できそうと姪から聞いた。花見をさせてやりたいナ。思いあふれて
三州の姉に介護の花見せう 昇竜子
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ノーやん
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