貧乏神を追い払おうとしはった河上肇博士の「貧乏物語」(1917・1)。現代にも通用する警句が少なくない。「ワーキングプア」は現代用語ですが、当時すでに博士は「はたらけどはたらけどわが暮らし楽にならざり」という貧困層の実態をイギリスなどの調査結果をもとに指摘していた。「利己心の束縛なき活動」による貧富の差の拡大は「20世紀における社会の大病」と。博士はその貧乏を根治する道を示したが、21世紀のいまに傾聴すべきお話だと思います。いきなり固難しいことを言って恐縮だが、河上博士は底辺庶民にもよう分かるように、おもろい逸話を挿みながら難しい話を噛み砕いて説いてはります。当時の大阪朝日新聞に連載しはった。博士の基準に従えば、携帯やパソコン、お酒にも支出する我が家は「第二級の貧乏」ということになりますか。
今晩あたりから大阪も寒くなるという。人のあたたかさを分け合って新しい年を迎えたい。
大晦日昔も今もさむき夜ぞ 林火
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